冬は雨降り・・夏は素晴らしき・・住めば都

チャー助です。
カナダ・バンクーバーに移住して25年ほど。生活・子育て・日本について思うこと等を綴ります。

カナダグースなど、鳥の話

2022年05月28日 | 生活
カナダグースというダウンジャケットを作っている会社があるがとてつもなく高い。そこまで良い製品なのか?と疑問に思わないでもない。
今回はその会社のことではなく、鳥のカナダグースの話。

この鳥、うちの周辺のあちこちで見かけるのだが、それというのもうちからそれほど遠くない大きな湖にたくさん住んでいるかららしい。
うちのすぐ近くにあるゴルフ場の横には小さな湖があるが、そこにはオシドリやらこのカナダグースもいる(通年いるわけではないようだが)。春頃にいくとオシドリやグースの子供がたくさんいてかわいいのである。

前に車で市役所の近くを走っていたら前を走っていた車が減速して止まった。あれ?とおもったらなんとその車の前をカナダグースがのんびりと横断していた。大きな羽を持ってるんだし、飛んでいってよと思うんだけど、お構いなしに渡っていった。
カナダグースは大きな鳥である。ずっと前のことだが、車を運転していて信号待ちをしていた時、ふと横を見たら助手席の窓の外にカナダグースの頭がぴょこっと見えてびっくりしたことがある。助手席側の外にいたらしいんだけど、車(車高は高くも低くもない普通のセダン)のガラスの高さくらいあるんだー、やっぱり大きいんだなと、あらためて感心してしまった。

コストコに買い物に行った時、大きな道を走っていて、右折(日本でいうところの左折)するレーンに入った。いきなり運転席斜め上方向から、カナダグースが私の車の前を横切っていき、レーンの端の方に着地した。足か羽を怪我してしまったようで、もう一度飛び立とうとしても飛び立てないでいる。私はこのグースがいるから先に進めない。ハザードランプでも付けて停車して、グースを持ち上げ移動させてあげようか・・とか考えたけど、あの大きな鳥をかかえる自信がない。怖がって暴れたりされたら怖いし。かわいそうだが、置き去りにしていくことにして、後続の車がないかを確認してからグースを避けて先に進んだ。どこかに連絡する?とかも考えたけど、どこに連絡するのがいいかもわからないし。

買い物が終わってまた同じ道の反対側車線を走ったけど、そのときにはもうグースはいなくなっていた。誰かしらが助けてくれたのか、なんとか自力で移動したのか・・?
どうしたかなぁ、あのグース。誰かに助けられて保護センターに連れて行かれてれば、保護とか治療をされて無事かもしれない。

もうひとつ鳥の話。息子がうちの近くの森みたいなトレイルを散歩していたときにフクロウに襲われたという。夕方で少し薄暗くなっている頃、息子はトレイルにあった倒木に腰掛けていたという。フクロウがホーホーいっているなとは思ったけど大して気にしてなかった。するといきなり後頭部をガツンと衝撃が襲い、最初は誰か友達などがひっそり後ろにいてふざけて叩いたのかと思ったという。そしたらまたガツンとやられた。前方の木にフクロウが止まっていることに気づき、しかもこっちを凝視している(と、いうのだが、暗くなってきているのにこっちを見ているのが分かるの?とか思ったが、本人は分かる!と主張)。そしてまた戦闘態勢(?)に入っている感じだったので、大慌てで走って逃げたという。はたかれたところは小さいけど傷ができていて血も出ていた。フクロウって爪が強固だからあれで叩かれたら流血もするよなぁ。縫わなくちゃいけない傷を負った人の話も聞いたことがあるし。しかも羽ばたく音がしないとかいうし、いきなり後ろから来られてもわかんないかもしれない。
思うに、息子が座っていた木のあたりにフクロウの巣があったんじゃないだろうか。ホーホーいってたのも威嚇してたのかもしれない。息子はのんきに「フクロウがいるなぁ」なんて思っていただけだそうで。
息子の傷の方は、洗って消毒しただけで、それ以上悪くなることはなかった。でもかなり怖かったらしくて、フクロウ恐怖症になっているようである。その後もトレイルにはよく行くのだが、その箇所を避けたり、傘を持っていったり(もし襲われても傘でブロックということらしい)していた。

襲われるといえば、カラスに襲われそうになったことはある。犬の散歩をしていて、カラスが私の頭をかすっていった。帽子を被っていたので被害はなかったけど。おそらく巣が近くにあってヒナを育てている最中だったんだろうと思う。
カラスというのはとても賢くて、いちど犬の餌を散歩途中に撒いてみたら(ほんとはやってはいけないとは思うのだが)、あっというまに集まってきてあっというまに食べてしまった。それだけで私のことを覚えたらしく、後日、またそのあたりに戻ったら、カラスが少しずつ集まってくる。しかも私が進むに連れてカラスも追いかけてくる。ちょっと怖いんだけど・・・かなり距離を行ってようやく諦めたらしい。数日はこんなことを繰り返し、そのうち「もうくれないんだね」と愛想を尽かしてくれたようだ。
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百閒先生の列車旅

2022年05月19日 | 読書
内田百閒著の「阿房列車」を読んだ。まえから読んでみたいと思いつつ手に取る機会がなかったが、この前日本に行った際についに文庫本を見つけたので買ってきた。この人の著作はほとんど読んだことがない。有名な「件」とか随筆をちょっととか程度だ。
さて、「阿房列車」は百閒先生が弟子のようなヒマラヤ山系なる人を同行者として、列車に乗ることだけを目的とした列車の旅に出る紀行文である。旅行先での観光や人に会うといったことが目的ではなく(とはいえ実際は観光のようなこともしたり、人に会うこともせねばならないこともあり、そうした部分も皆無ではないのだが)、列車の旅を楽しむことが目的ということである。百閒先生は鉄道が大好きなんだそうで、列車に乗ることが楽しいのだという。私も公共の乗り物の中では電車が一番好きだ。ちなみに私が一番キライなのは飛行機なんだけど、百閒先生は飛行機も好きらしい。乗り物好きなのだろうか。

この文庫本の中では、東京から大阪へ行き、大阪で1泊してから翌日東京へ戻るという「特別阿房列車」という話から、九州、東北、北陸などあちこちへの列車の旅が描かれている。「なんにも用事がないけれど、汽車に乗って大阪へ行って来ようと思う」といった感じで大阪行きを決定。その後、いろんなところへ出向くようになるわけだ。百閒先生はいっつも借金で苦しんでいたらしいが、この列車の旅のためにもお金を借りてたらしい。こういうのってなんというか昔の文士って感じだよなぁ。

ともかく文章が面白くて仕方がない。偏屈でこだわりが強く、なんだかよくわからない理屈をこねくり回してるけど、なんとなく納得させられてしまうおかしさ。人を喰ったようなところがなんともいえぬおかしみがある。
同行の山系さんがふと言った「ちっとや、そっとの」という言葉が妙に頭にこびりついてしまい、列車の車輪がたてるリズミカルな音が「ちっとやそっとの、ちっとやそっとの」と聞こえてくるようになる。しまいにはその言葉が口から出てきて止まらない。さらにその言葉に合わせて手踊りまでしたくなってくる。「ちっとやそっとの、お酒がないだろう」「ちっとやそっとの、ボオイを呼んで」と、もう止まらない。
この部分を読んでいて、おかしくておかしくて笑いだしてしまった。電車の中なんかで読んでたら大変恥ずかしかっただろう。もっともこちらで電車に乗ることもないし、スカイトレインに乗っても本は読まないけど。

茫洋とした山系さんと百閒先生のやりとりもなんだかずれていて、それも面白くて仕方がないのである。その他にも宿泊した旅館の女中さん(いまは仲居さんというべき?)などとの会話も、埒が明かないことやら、かみあってないのやらあって、これも面白い。
列車に乗ることが目的の旅とはいえ、行った先で知り合いなどに会ったり、駅長さんなどに宿泊先の手配をお願いした関係で一席設ける必要があったり、さらに新列車の乗車に招待されたときにはラジオやら新聞などからの取材がたくさんあったりと、ひととのふれあいも多い。そのあたりの描写もなんとなくとぼけていて面白い。

列車の混雑解消のために考えたアイデアというのが、東京と大阪を長いプラットホームでつないでしまい、東京を東口、大阪を西口にしたら良いというもの。奇想天外。これじゃ電車が必要なくなってしまうわけだが、それによって混雑は解消っていうことらしい。まぁたしかにそうだけど、いや、でも変でしょ?っていうような。東口から西口までの移動は1日では終わらないから、ホームの途中で寝ることになるとか書いてあって、ますます奇抜。歩いて移動は無理だよね。車で移動するならもはやプラットホームではないよね。ともかく無茶な案なのだが、まさか本気で考えてたのか?まあ冗談なんだろうけど、そういうのがはかりかねるのも百閒先生らしいわけである。
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パンケーキとかパスタ

2022年05月10日 | 食べ物
この間、日本風パンケーキの店に行った。日本にあるお店がバンクーバーで出店したらしいのだが、関西の方らしくて私は知らない店だ。スフレタイプのパンケーキということで、厚みのあるふわふわである。オーダーしてから20分ほどかかるという点からも、星乃珈琲店で出しているパンケーキと同じ感じ。
プレーンなタイプもあるけど、トッピングができるのもある。私はティラミスにした。

ふわふわで優しい味である。お皿やカップ&ソーサーがいまひとつ好みではないが、まぁ皿を食べるわけではないので。
こちらのお店、オープン当初は混んでいたようだが、いまはそれほどでもない感じ。なんかメニューに工夫をこらしたりしていかないと、この先厳しいのでは?と勝手ながら思うのであった。

洋風居酒屋というような店がいくつかある。なんと表現すれば一番適当なのかいまだわからないのだけど。中にはたいていバーコーナーがあり、ワインがたくさんあるとか、ビールの種類が多い、カクテルが色々あるなど、酒類も充実している。食事はみんなでシェアできるようなものから、ハンバーガー、パスタ、サンドイッチ、どんぶりものなど。どんぶりものっていうのは、テリヤキチキン丼みたいなのとか、最近ここらで流行っているポケ(ご飯の上に醤油づけのマグロや野菜、海藻などをトッピングするもの。ハワイが発祥らしい)とか。こういう感じの店がいろいろとあり、店によってメニューや味付けなどの違いはあるものの、大体おんなじようなものを出している。息子がバイトしている先もこういう店の一つ。

さて、そういった店にこの前行ってきた。Cactus Clubという。店の前はよく車で通っているが入るのは初めてだ。こちらのレストランはたいてい入ってすぐのところに、ホストまたはホステスと呼ばれる案内係がいる。その人が席まで案内するのである。この店にはそういう人が3人位いて、「なんでこんなにいるの?」。席につくと、そこのテーブル担当のサーバーが来る。注文は担当サーバーが受け付けて、途中でオーダー追加だとか、なにか(お水とか)持ってきてもらいたいときも担当の人にお願いする。そして多くの場合、食事をテーブルまで運んでくるフードランナーという人がまた別にいる。レストランってけっこう分業制なのである。

前にも書いたけど、こちらのレストランの食事は日本に比べると高い。日本はファミリーレストランなどお値段もリーズナブルで種類も豊富という店が多いし、その他、外食産業は軒並みこちらに比べれば安い。こちらは値段も高い上、チップもおいてこなくちゃいけないので、外食は高くつくのである。高いからといってすっごくおいしい!とは限らない。
今回食べたのは、パスタである。

これで2300円くらい。量が少ないなとまず思ったが、食べてみるとちょうどよい量であった。こちらの店はたいていどこでも量が多いのだけど、これくらいでちょうどいいんだよなぁ。量はいいんだが、値段ももう少し下げてほしいよ。

この店、ブレントウッドという地域にあるのだが、こういった感じのレストランがどんどんオープンしてきている。そのほかのレストランも多い。パンケーキの店もこの辺にあるし、天丼の店やまぜそば(とラーメン)の店もある。火鍋の店も出来るらしい。レストランの激戦区になってきている。
車でこのあたりを通ることがよくあるのだが、大きな交差点で信号待ちをしているときに周りを見ていると、人や車がいっぱいで感心してしまう。ここ数年で開発がぐんぐん進み、以前に比べて人がものすごく増えた。なんかすごいなぁ。
スカイトレインの駅が近いのもあって、高層のマンションもたくさんできている。少し離れたところから、夜に車でこの交差点のあたりを目指して走ってくると、高層マンションの光が眼の前180°くらい広がっていてなかなか素晴らしい。気に入っている光景の一つである。

レストランとかどんどんできるのはいいけど、経営はたやすいものではないようだ。その場所の賃貸料もけっこうするだろうし、働く人の時給もばかにならない。皿洗いでも時給1700円くらいなんだから。
これだから外食が一向安くならないのですね。

ところで、レストランなどでの飲食の際には、ワクチン接種証明書を提示することが求められていたがそれが撤廃された。そしてマスクの着用も推奨はするけど義務ではなくなった。これまでレストラン内では席についているときはマスクを外していいけど、トイレに行ったり出入り口に向かうときはマスクをしなくてはならないということになっていた。それがなくなった今、レストランの中でマスクをしている人がほとんどいない状態に。働いているひとたちもしてないし、お客さんもしてない。コロナにかかるひとが減ったのかどうか、コロナの検査もあんまりやってないみたいなので正確にはよくわからない。いまは入院する人や重症化する人の数の推移を主にチェックしているようである。コロナ対策はこういうふうに変化していってるんだなと思うのであった。
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着物で撮影

2022年05月02日 | 子ども・家族
娘の成人のお祝いとして、振り袖を着て写真を撮るということを計画していた。本当は日本に行って写真スタジオで撮ろうかなと考えていたのだが、コロナで日本にいけなくなって延期。こちらでも着物を貸してくれて着付けをしてくれ、写真を撮ってくれるサービスを提供しているところがいくつかあるらしい。そういうところにお願いするかなぁと思いつつ、なかなか手を付けずに数年。20歳を幾つか超えてしまったが、ようやく実現となった。

私自身が成人式にも出席せず、振り袖も着なかったのだが、振り袖など着る機会は一生のうちに何回もないし、写真くらいは撮っておいても良かったかもなぁと思う。でも撮っておいたからといってどうということもない気もする。
うちの子たちは七五三もやらなかったし、日本に住んでいるわけではないから成人式も関係ないし、などと思いつつも、日本にいないからこそこういう日本の行事に触れたくなるという気持ちもありまして。娘にとってはコスプレ感覚のようで「楽しそう!」と乗り気だった。

当日朝、大学の寮まで娘を迎えに行き(運転1時間してすでに疲れる・・)、そこからは娘が運転してノースバンクーバーへ。ナビを使いつつ進んだが、やっぱり道に迷い、遅くなってしまった。
着いたらまず着物選び。その段階からけっこう楽しい。着物選んで帯選んで、帯締めだの、帯揚げだの、髪飾りだの、いろいろあって楽しいぞ。着物が決まったら髪の毛をセットしてもらう。そして着付け。
まずはスタジオでの撮影で、いろんなポーズでパシャパシャ。傘だとか、扇子だとか小道具もいろいろ出てきたし。
もう娘はちょっとしたモデル気分。
それから少し離れたところに車で移動して、桜の花と一緒に撮る。あいにく雨がパラパラと降り始めてしまい、ちょっと急ぎ足での撮影になってしまったが。なんとか撮影が終わって戻る頃には雨が本格的に降り出してきた。ぎりぎりで撮れた感じだー。
戻ったら着物を脱いでおしまい。着付けるのに比べて脱ぐのはあっという間である。

娘は楽しかった!と満足げだ。そうだよねぇ。こういうこともなかなかできないから、やっぱりやって良かったなと思う。
後日、写真のサンプルが送られてきてそこから購入するものを選ぶのだが、なかなか大変。娘の表情がだいたいどれも同じっていうのが、ちょっとつまらないけど。まぁ本当のモデルでもなきゃこんなものですよなぁ。
あと、外で撮った写真は桜はきれいだが、天気が今ひとつで暗い感じなため、これはいいね!というのがあまりなかったのも残念。しかしこれはどうにもならないしねぇ。

着付けをしてくれたひととお話するのも楽しかった。七五三の写真を撮りたいという依頼も受けるそうだが、3歳の女の子なんかだと着物を着たがらない子も結構いるらしい。なんかわかる。前にお祭りみたいなところで、着物着付け体験コーナーで、そういう場面を何回か見た。親としては可愛らしく着せてもらって写真撮りたい、女の子だったら着たがるだろうと思っているんだろうけど、小さい子は意外に着慣れないものに対して抵抗を示すことがある。親はどうしても着せたくてあの手この手で説得するんだけど(時々脅しも入ったり・・)、絶対にヤダと泣いちゃう子もいたりして、そこまでしてやらなくてもと部外者は思ったりする。これが7歳になると、子供もノリノリで着物を積極的に選び、うきうき着せてもらうようになるパターンが多い。
日本ではそんなことないのかな。最近は小学校の卒業式に袴姿で参列する子が増えているそうだから、日本の子は着物に対する親近感みたいなのはあるのかもなぁ。
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