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SHERLOCK S4E3 ”The Final Problem” : ネタバレ感想と検証 (最後です)

2017-07-26 |  ∟ S4E3 : The Final Problem
『シャーロック』シーズン4:「最後の問題」 追記&Review(2)


以下ネタバレになりますのでご注意下さい。
あれこれ内容に触れながら 正典との繋がり、感想を書いていきたいと思います。
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・・・・・追記とReview (2)

前回も書きました様に、一旦S4で終了と考えた場合、これまで放送されたエピソードに触れられ
ていた事で今回も未だ解明されていないままになって事項が幾つか残っています。

例えば、


◎ S2E3 シャーロックのバーツからのフォール :
結局ジョンにもどうやったのか方法は話していないフォールの真相。 アンダーソンに話した事が
正解なのだろうけど、アンダーソン自身も語っていた様に彼に真相を話す訳は無いだろうとしなが
らも結局うやむやのまま。


◎ “MISS ME ?”  : S3E3の最後電波ジャックされて映し出されたモリアーティの顔とこの
フレーズは、あの当時モリアーティの生きているのではないか?残党或はモリアーティの兄弟に
よるものではないかと論争の的になっていて、メアリーではないか? 果てはシャーロックを呼
び戻すためのマイクロフトの操作なのでは? 等の意見も出ていたのですが、結局S4を観る限り
ユーロスによるものだと考えられます。
ただ・・・あのエピソード制作時はユーロスは念頭になかったと言うモファティス。 あの時点
ではどう決着つけるつもりだったんでしょう??


◎ 「忌まわしき花嫁」の飛行機の中で出ていたマイクロフトの手帳に書かれていた文字、
”Redbeard「赤ひげ」”に関してはE4で明らかにされ一応の決着がついた訳なのですが、もう一つ
気になる”Vernet”の文字。 この点が今回触れられていませんでした。 どういう意味を持って
いたのでしょうか?

それと、S4E1でシャーロックに会おうとしなかったジョンがモリーに託したメモ。
あの中身は何が書かれていたのか・・・当然「君の手助けだけは要らない」って事なんだろうけど
これも気になる。


◎ S4E3で最も気になった221B爆破時、シャーロックとジョンがかすり傷1つしていなかった不思議。
こ の点は、ゲイティス氏が説明しているのですが、窓から飛び出した2人はスピーディーズの日よけ?
天幕?の上に落ち、滑り落ちて着地。 よって怪我ナシ・・・・ですって。
ただ、これを話しているゲイティス氏が悪戯っぽい顔で冗談めかして話している様なので はぐらか
しだと思うんですけどね。
そして、この点は早速ファンからダメ出しされていまして、下の画像の様に指摘されています。
  



(大分前の事でネタ元さん紛失しました。スミマセン!)

何といっても窓ガラスを割って飛び出さなければならないし、飛び出した角度から丁度日よけの
上に落ちるのは無理がある。
百歩譲って、日よけの上に落ち滑り落ちたにしても、この画像から見ても分かるように ジョンの
側は外れている。
等々で、あのシーンは無理がありましたですよ(笑)
昨年末予告編であの爆破飛び出しシーンを見た時には笑っちゃいました(スミマセン)

英国放送直後からさかんに言われていた『ボンド化』に関しても、製作陣は特に意図した訳では
無いと弁明していますが、 派手なアクションシーン(長い!)、ヘリやスポーツカーでのこれ
また派手なシーン、AGRAの大使館突入シーン、シェリンフォードの内部、等々
初見でも「あれ?私は何を観ているの?」と感じる程 スパイアクションドラマを見ている様に
感じたのは確かです。
勿論、正典のホームズもボクシングやバリツ(!)に秀でていて、時にこれを駆使する場合も
ありました。
そう言えば、先日グラナダ版「美しき自転車乗り」(だったと思う)を見ていたのですが、この
作品の中でホームズはボクシングで問題の男をブチのめすシーンがありました。この場合はカッコ
いい、スカッとする以外の何物でもなく、勿論ストーリー展開に必要欠くべからざるシーンであった
と感じました(話が逸れました)

余談ですが、ヘリコプターと言えば、
モリアーティがシェリンフォードに到着した時乗っていたヘリ そして、シャーロックがユーロス
に会いに行く時にも、あれ? 既視感!





機体番号”G-VGMG” : 思い出しました!!
S3E3 ”His Last Vow” で シャーロックとジョンが乗っていたマグヌッセンのロゴ入りヘリ(これ
はこの後マイクロフトが乗っていた機体とも同じ)と同じ機体でした。使いやすいのか、気に入って
いるのか、それともレンタル料が安いのか(暴言)← どうでも良いトリビアでした(汗)

これまでも新しいシーズンが放送される度に 常に色々と細かい考察や制作者が思ってもいない様
な点に関する追及がなされてきました。(自分も含めでですが・・・)
しかし、常に”シャーロック愛”が前提になっているが為の熱意、盛り上がりであったと思います。
S1を制作した時点で、製作者は想像していなかった様な全世界的な熱狂、反応を得た為、その事に
よるプレッシャーも感じていたであろうし、次の作品を書く当っても前作を越えなければならない
とのより強いプレッシャーもあったでしょう。
であるから、S1,S2では念頭にもなかった様な奇抜で派手な展開にしなければ・・・と感じたのかも
知れない。 S4の内容は特に最初から練られた計画では無く、全て後から矛盾しない様に意味づけ
ているので、シーズンを通しての伏線であったと言うのは無理があり、説得力に欠けたと感じます。

S1とS2は本当に素晴らしかったし、ワクワクさせられのめり込んだのですが、何度も繰り返すよう
にS3でのテーマ、カラーの急激な変更に戸惑わされ悩み込んだモノでした。
その頃でしょうか、モファット氏がインタビューで(だったと思うのですが)言っていた言葉、
”It's not a detective show, It's a show about a detective”「これは探偵物語ではない。探偵
物語だ」を見て、首を捻ったのです。
当初の意気込みと制作方針を語っていた時と方向転換していた様に感じたのです。
S3を観て、この言葉が良く分かりました。 
変わって来たのです。 そして、今回のS4です(怒、泣)!
「シャーロック・ホームズ」を扱う限り、パスティーシュであれ、パロディーであれ 常に正典を
リスペクトし、念頭に置かなければならないのは当然だと思うのです。
そして、ホームズ、ワトソンは基本的に常に長年ファンに愛されたキャラクターであって欲しいと
考えるのは当然だと思うし、ストーリーも正典を踏襲しつつ「お約束」を盛り込みながら 推理、
謎解き、冒険、boys の友情、絆の物語であって良いのだと思います。
これは、ホームズ&ワトソンの設定年齢、時代設定に係わらず一貫して守られなければならない
テーマなのだと感じています。


S4に関して、出演者達がどの様に感じていたのでしょう? 
ベネディクトもマーティンも過去のシーズンでも何時も模範的な感想を述べているし、出演者が作品
に関してネガティブな意見は述べる筈はないのは当然の事だとは思います。
が、
今回ルイーズの事に触れていたブロガーさんがいらして、

 
これは3月の時点ですので、この後観たのかも知れませんが、何となくルイーズの複雑な心境を表して
い居る様な気がしました。

S4の放送後 モファット氏はEW誌のインタビューがS4に関して、又S5に関して語っています。
「もしS5があったとしても、戻って対処しなければならない事柄はない」と断言しています。

http://ew.com/tv/2017/01/16/sherlock-showrunner-season-4-finale/

約6年前に”A Study in Pink”を観て「シャーロック」沼に嵌り込み、それ以来子供の頃から好き
だったシャーロック・ホームズに改めて注目する様になり、正典の読み直し、グラナダ版の観直し、
そしてその他関連映画、小説等あらゆるホームズ関連作品に手を広げまくりました。
再度ホームズの世界に浸れ、楽しませてくれる機会を与えて貰えた事に関してはBBC版に巡り合えた
事を感謝しています。(なんか追悼文みたいになっちゃいました。 グスン・・・)


長々書き続けてきましたが いずれ又「シャーロック」に会えることを期待しつつ終わらせて頂きます。
(取りあえず。?)

何時の日にか2人のこんなシーンが又観られるます様に!











1月の初見時、少なからずショックを受け、特にE3に関してはとても書く気になれ無かったので自粛しようか
と思いつつ、余りにも胸に溜まるものが多く結局書き始めたら予想以上にダラダラ長くなってしまいました。
お付き合い頂き有難うございました。

暫らく放心状態に陥るかも知れませんが、今後は再度初心に返ってS1に回帰しようと思います。
(性懲りもないヤツ!)





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