すぐ出来る 一週間で話せる 誰でも簡単 こんなタイトルの本は実に多い
それにつられて買ってしまうのが私たちである
だが実際には そんなに容易では無く目的を達せず放り出してしまうのも多い
それには努力と 楽しいと思う気持ちが無いと 所詮無理な話である
併せて 教え方にも問題がある
例えば 英語 一週間で話せると書いてあったり 聴くだけで覚えるとあるが 取り組む年代にも寄ろう
３０代で始めるのと ６０代で始めるのは 同じ参考書 教え方であったら到底無理が生じる
かなり前 やさしいドイツ語と言う本を買った 動機は のばら とか 菩提樹 を原語で歌いたい その素を知りたい
英語も全くダメなのにごみに捨てるようだった 覚えたのは ドイツ語には女性名詞と男性名詞があると言うことくらいだ
私たちが英語を習った時代 中学一年生である 教科書は ジャック ＆ ベティ
ジス イズ ア ペンが最初のページ あの アポペンのコミカルなものでは無い
そして文法 主語 述語 助動詞 形容詞 この言葉さえチンプンカンプンだ
大体 アメリカの子どもも 日本の子どもも 生まれた時から文法なんて関係なく言葉を覚える
これだよ 必要に応じて言葉を覚える 楽しく会話する これが英語を覚える基礎では無いかと昔から思っていた
今なら英会話教室もある 学校でも 会話が先ではないか それから文法 そうでない私はダメと思う気持ちになるだけ
話し変わって 昨日は下町のうたごえ ９０名の参加である
いつものように 明るく笑いを交えて３３曲も歌った 新しい顔もちらほら見える
あたたかいなぁ ここは何時でも春だねと笑う そして 頭の中も春だねと言うと みんなで大爆笑！
帰りも皆さんが楽しかったわあと 私に挨拶して帰る
何人も 握手を求めてくる 女性から握手は私だって嬉しいから 両手で包んで返す
これが 下町のうたごえの ほのぼの のびたワールドである
そのうちの一人が 『私 ピアノを習い始めたの』 と嬉しそうに報告する
『先生の様には弾けないでしょうけれど 何とか曲を弾けたら良いわぁ』 ともいう
大丈夫 楽しく練習していたら きっと弾けるようになるよ まず一曲弾けたら そこからはずっと進歩するからね
私の初めての頃を思い出して言う そう 一曲弾けたら嬉しくて 同じような曲を探して どんどん広がってくるものだ
ただ どんな教え方か 覚え方か気になるのは 最初から書いた問題提起と同じである
私は 一般的だった音階ばかりのテキスト 指の運び方 これは大切だが 年齢的なものもあり嫌だった
大体 他人に教わるのも好きでない パソコンも中国語も旅行主任者も自分で取り組んできて何とか下手でも出来た
ピアノの教科書は 弾きたい曲 『遠くへ行きたい』 これを右手だけで それも足踏みオルガンでメロディを弾いた
弾いたと言うより音符の位置を確認して行くと言う方が早い 左手も確認して一音出す 右手を見る の繰り返しである
およそ半年以上かかって つっかえながらも 遠くへ行きたい を弾けるようになったら嬉しかったものである
次々と この曲も弾きたいと挑戦する フラット一個も入れて見た これが結構難しいが時間を掛けてものにする
するとフラット一個の曲が随分広がる 次が２個 ただ一個増えただけでは無い これはかなり難しい
こんな風に 弾きたい曲 楽しみながら覚える コード奏法も自分なりに覚えてしまった
だから 初めが大切 あの女性 どんな教え方で受けてるだろうと妙に気になっている
先生 この曲が弾けるようになったの・・・こんな風に報告される日が待ち遠しい あの眼は子どものように輝いていた
きのう歌った３３曲
送る言葉 母さんの歌 美しき天然 たんぽぽ 荒城の月 古城 花かげ 青春サイクリング
さざんかの宿 北の旅人 あなたとともに 森の水車 小さな木の実 好きになった人
朝だ元気で 異邦人 ひばりの花売り娘 長崎物語 山のロザリア
ないしょばなし どこかで春が エーデルワイス ふるさと（五木ひろし）
愛の讃歌 学生時代 ずいずいずっころばし ブルーライトヨコハマ 津軽のふるさと
森のくまさん 鐘の鳴る丘 あざみの歌 三百六十五歩のマーチ
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