昨日はノベンバ、バックホーン、オーラルの3マンを観に赤坂へ。
厳密に書くとオープニングアクトを含めて4バンドが出演するイベントでした
私事なんですが、ノベンバ大好きなのに去年は全然観れなかった、都合によりワンマンすら行けてなかったので
2015年はもっと観たいし音楽に触れたいし、出来れば「行きたい」と思えるイベントなら行ければ行こう、と思ってたんです
そこにおあつらえ向きの当イベントですから是非「行きたいな」と、そんな想いを持って臨んだライブイベントでした。
ちなみに去年の今頃は彼らの地元栃木でワンマン観てたんですよね。また栃木でノベンバ観たいですねえ。
それともう一つ、バックホーンとノベンバは以前も柏で対バンしていて
その時のライブがすっごく良かったのとバックホーンの山田将司が2013年のフェイバリット・アルバムに「zeitgeist」を挙げてたんですよ
なんかそういうのもあってまた「この組み合わせが観たい」って素直に思えたのでチケットを購入し参加した訳であります
後ライブ中に分かった事ですがオーラルのボーカルの方はバックホーンもノベンバも通って来てたそうです
つまりは結果的には相当相思相愛感のあるイベントだったんじゃないか・・・と今は感じてます
また、対バンの時のバックホーンは常に最高のライブをしてくれるんですよね(勿論ワンマンも素敵ですが)
腹八分どころか満腹状態を更に飛び越えたような一夜に仕上がっていて、
正直期待してた数倍は楽しかったし、個人的に気持ち良かったです
あまり企業主催のイベントには出向きませんでしたが、
この日は本当にそれぞれがそれぞれに愛着をもってそれぞれのやり方でそれぞれの音楽をぶつけてる気がして本当に行って良かったと思えた
単なるイベントライブ以上のカタルシスが含まれていてこれまた忘れられない一夜になってくれたな、と思います
私的にノベンバの時に、観ながら「今ここで心臓が止まっても何一つ後悔とかないな」って考えてたのは内緒です(笑
客層的にはバックホーンとオーラルのファンが見た目的には多かったです
その中でMERZのバッグを持ってる人がポツポツと居た・・・って感じですかね
正直な話、ノベンバ的には若干アウェイだったような気がしなくもない
ノベンバは「盛り上がる」とか「一体感」とかそういうのにはまるで無縁なバンドですからね(笑
でもその分きっと燃えてるんじゃないか、、、とか勝手に想像してたらその通り(かどうかは分からないけど)に最高の音塊をぶちかましてくれました
それは後述するとして、純粋なワクワク感が周りから伝わって来てこの時点で既に好感触でした。
◆セプテンバーミー
或るミイの田中くんがサポートしてるバンドって知識しかなかったけど、
普通に格好良かったしMCも良い感じだったし、何よりドラムの位置がフロントまで来てて
目の前でガシガシ叩いてる臨場感が良かったように思う
サポートギターの音色も終始心地良くてテンション高めに聴き終える事が出来ました。
◆THE ORAL CIGARETTES
NHKのラジオで「STARGET」を一回聴いたきりだったので
ライブ前に新譜を購入して予習してから臨みました
凄くボーカルの歌が上手い、それも耽美さすらも兼ね備えてる印象なので
その辺を突き詰めていけばもっともっとオリジナリティ溢れるんじゃないかなって思ってます
最後まで聴くと歌詞の意味が痛切に伝わる「嫌い」の激情溢れるボーカルを生で聴けて良かった
あとは「大魔王参上」の圧倒的な熱狂と一体感は有無を言わさず「楽しい!」って思える雰囲気が強くて最高だったなあ、と
「起死回生STORY」の時に僕らのアンセム~と紹介してましたが個人的には「大魔王参上」の不穏さで場内が満ちるあの感じこそアンセムっぽいよね、なんて(笑
会場で開演を待ってる時に「これモッシュとかダイブとか起こりそう」ってなんとなく思ってたんですが
意外とそんな事もなく・・・ほどほどの盛り上がりを維持してたように感じました
それはそれで心地良かったですね
個人的に最新作の最後に入ってたどバラードの「透明な雨宿り」って曲、声質的にああいう曲も生で聴いてみたかったけど
まあそれはいつかの機会に、って事で。でも絶対バラードもめっちゃ似合うバンドだと思います。
◆THE NOVEMBERS
1.ガムシロップ
2.Flower of life
3.236754981
4.鉄の夢
5.Blood Music.1985
6.Xeno
7.GIFT
この日唯一サウンドチェックの段階で全メンバーが揃ってました
もう完全にインディペンデント状態なのにこういうイベントに呼んでもらえるってイイですよね
自分的にかなり久々のノベンバだったのでワクワク感が半端なかったんですが、
正直たった7曲とは思えないような・・・
まるでワンマンを観たかの如く満足感溢れるライブに仕上がっていて心底「来て良かった」と観ながら感じていました
なんかもう佇まいから弾き方からスタイルまで何もかもが決まってて観てて素直に惚れ惚れしてしまいましたね。
ノベンバ好きなら絶対生で触れて欲しいですし、新譜の曲の化け方も異常なレベルだったなあ、と。
まず一曲目が「ガムシロップ」って時点で最高でしたね(笑
余談ですがドリンクチケットでアイスコーヒーを頼みましてライブ直前に実際にガムシロップをコーヒーに入れてたので個人的にミラクルでした(笑
で、何が最高かっていうのは、割と縦ノリ中心だったこのイベントなのにも関わらず一発目からどバラードを選曲するそのセンスですよね
それにまず痺れつつ、歌もまた真っ直ぐに美しく響き渡る仕上がりで演奏自体もすこぶる気持ちの良いものだったと思います
間奏のパートのケンゴマツモトのギターに昂ぶったりそこはかとなく伝わって来るロック感も最高
センシティブな感情が沁み込むように「入ってくる」感覚がたまらなかった
この入りで一気にノベンバ色に会場が染まった気がしました
死んだらきっと叶わない
このフレーズと哀愁と切実さが入り混じったような歌声が特に印象に残ってます。
一気に煌びやかなムードに移行した「Flower of life」も心地良かった
美しい旋律とそのバックに鳴り続けるノイズのようなギターフレーズの調和に「これだよこれ」って気分になりつつ
この選曲もまた始めに入口の広さを感じさせる構成で良かったんじゃないかな、と
そして個人的に首振り過ぎて今首が痛い要因にもなってる(笑)「236754981」は音源でも最高ですがライブだとよりショッキングな音像に進化していて
「ここまで化けるものなのか!」と、そのノイジーな模様が感動的にすら思える仕上がりでした
バッキバキのロックンロール、音の塊、その鮮烈さに体を揺らさずにはいられずサビに当たる部分ではずっとヘドバン
最終的には音像自体がノイズの海みたいになっちゃっててなんかもうこの空気の中で息絶えたいな、と(笑
それくらいめちゃくちゃ格好良かったんですが、
まさかそのカタルシスがここから連続で味わえるとは思ってませんでした
この曲ではとにかくクールなAメロから鮮烈的なサビに当たる部分の落差が凄くてまるでジェットコースターみたいだなあ・・・なんて風にも思いました
「鉄の夢」の煮え滾るような激情、なのにも関わらずグルーヴィーに格好良さを保ちながら決まり続けるアンサンブル
これにもたまらなくなっちゃってまるで痙攣したかのように体が動く動く
まるでダンスミュージックを聴いてるかのような気持ち良さ!
更に興奮のるつぼに自分を撒き込む「Blood Music.1985」を投入
ケンゴマツモトのラフ(に弾いてるように見える佇まい)なギターとサバサバした感じに完全にヤラれつつ
問答無用にただただただただ格好良い「だけ」の努濤のロックンロールにひたすらにときめく
この曲もライブで聴くとよりブチ切れてるように感じられてたまんなかったです
とうに飽き慣れて
このフレーズの冷徹なボーカルもすっごく印象に残ってます。まるで鋭利な刃物みたいでした。
新譜でも大好きな「Xeno」はうねる様なバンド演奏がやっぱり最高
よりスピーディーによりタイトに鳴らされるサウンドに興奮しつつ、
何よりも凄まじかったのはここまで溜まりに溜まったノイズの海を最後に一気に放出するかのように
客席に向かってまるでギターの先からノイズをぶち撒けるように「ジャン!」とデカい音を鳴らして終わった情景でした。
確実にステージ上でしか観れない、ライブハウスでしか味わえない類の非日常的な興奮に満ち満ちているパフォーマンスだったかと
切れ味抜群のアンサンブルの連発に自分はすっかり骨抜きにされてしまっていました。
それは、もしかしたら「久々に観たから」っていうのも影響されてるかもしれません
でも、そうだとしてもこの日のノベンバが最高に格好良くて最高にクールで最高に人間くさかったのは変わりないですね
その攻撃性も、そこに内包されている“能動”もひたすらに鮮烈でただただ手放しで「興奮したよ!」って伝えたい類のライブでした。
最後は「GIFT」だったんですがこの選曲もまた最高なんですよね
ここぞという時に最近生で聴いてない曲を入れて来るセンスがたまらない
最後にひとつ、大きな祈りを捧げるように歌われたこの曲は確実に胸にジーンと来てました
辛い事も、楽しい事も含めてまだまだ「これから」、まだまだ「ここから」。また大切なメッセージを生で受け取る事が出来ました。
久々のノベンバ、あますことなく楽しみ切れました。イベントの出演&オファー側にも大感謝!!
◆THE BACK HORN
1.野生の太陽
2.声
3.シリウス
4.雨
5.ホログラフ
6.ビリーバーズ
7.コバルトブルー
8.シンフォニア
アンコール
9.冬のミルク
バックホーンのライブもめっちゃ良かったです
具体的に書くと物凄い“色気”を終始感じていました
前にもましてよりセクシーになってるというか、ムンムンというか
ロックボーカリストとして色気だとか艶っぽさはかなり重要ですからその点ですこぶる気持ち良かったですね
特にかなり前の方で観てたのでよりそれを強く感じてしまいました 本当に“生”をまざまざと感じさせる素晴らしいライブだったかと。
初っ端は割と意外な選曲でしたが、それでもおかまいなく盛り上がるオーディエンス、実際に程良く元気になれる良い塩梅の歌でした
そして2曲目から「声」でいきなりフルスロットル状態に。元々バックホーンファン多目なのも手伝って早速ホーム感満載で楽しかったですね
そして稲妻のようなテンションで「シリウス」、お客さん間近で 「命を喰らい」 と激情を孕みながら叫ぶ山田将司のボーカルはこちらも滾ってしまった
今回最も意外な選曲だった「雨」、実は中学生の頃に悲しげな作中観が気に入ってハマってた想い出のある曲だったりします
会場に満ちる哀愁にたまらない気分になりつつ正直中学生の頃の自分に聴かせたい気分にもなりました(笑
余談ですがこの曲の歌詞カードのイメージイラストの「ロボットが脳を持つ」って切り抜きが当時から凄く好きでした。
山田将司がアコギを弾きながら優しく歌ってくれた「ホログラフ」もまた新鮮で良かったですね
清廉とした雰囲気に心地良さを感じつつ、MCを挟んで後半戦へ
ちなみにMCでは15年前今回のイベント主催側であるホットスタッフのイベントに出た時に
数10枚は売れるだろう、と考えて自分達のCDを持参していったら1200人集まって1枚も売れなかった、という
ほろ苦いエピソードも話されてました(笑 ちなみに他の物販のスタッフさんが1枚だけ買ってくれたそうです。
それが今や大トリっていうのは本当に感慨深いでしょうねえ。
「ビリーバーズ」を皮切りに後半戦突入!
この曲の最後には菅波栄純がマイクを加えながら歌うというパフォーマンスを披露、
更に超鉄板曲の「コバルトブルー」では一段とモッシュ・ダイブが白熱
何人も自分の上を通り過ぎて行く始末でその会場全体が獣化してる感じが恍惚的で実に最高でしたね。
ステージ上のフロントメンバーも全員体を揺らして奮わせて正に全身全霊で演者も観客も踊り狂ってて痛快でした
本編最後は「シンフォニア」で終幕、 「始まりが僕らを待ってる」 のところは相変わらず格好良かったしテンションも上がりました
そういえばこの曲を初めて聴いたのもノベンバとの対バンの時だったな~、なんて思い出したり。
全体的に“生”をまざまざと感じさせる熱演の数々が実に刺激的で感動的でした。
「ここにいたい 許されなくたって」 の部分も良かったなあ。
アンコールでは哀愁漂わせながら「冬のミルク」を披露して本当にこの日の終幕、
今回9月と11月が名前のバンドが出てる事にちなんで山田将司が「フロント3人が10月生まれなんですけど」と前置きした上で
「ドラムのマツは5月生まれなんで・・・“オクトーバー・メイ”です!」って宣言してたのが面白かった(笑
非常にバックホーンらしいライブながら益々山田将司さんのボーカリストとしての色気も滲み出ていた好演だったかと。
正直、お互いに対するリスペクト感がよく出てたし
それに呼応するかのようにどのバンドも全力でパフォーマンスしてましたし
当初抱いていた期待値をグーンと、ある意味あっさりと飛び越えて来たのが一番嬉しかったイベントでしたね
ロック・ミュージックもまだまだこれからだと、そんな風にも思えた素敵な一夜だったと思います。
ノベンバはニュー・アルバムのツアーに参加出来なかった悔しさもあったので
その分を取り返すかのように狂ったみたいに楽しめてた気がします。
なんかもう幸せでした。はい。