サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

荻野純新連載!「セメルパルス」第一話 新更命乃 感想(コミック百合姫2020年1月号)

2019-11-30 | 荻野純
始まった!








「γーガンマ-」「透明人間の骨」の荻野純氏による新連載。
以前同誌に本作の原型となる読切「互いのガーディアン」を掲載した事があるけれど、
その作品がずっと人気が高かった為連載されたのが本作・・・だと(個人的には)感じています
このご時世にアナログのカラー、という時点で非常に荻野さんらしくて素敵だなあ、ってまず思いました
そんでもって独特の画面作りが変わってないのも往年のファン的には嬉しいんじゃないでしょうか。


そう、
何気に、
荻野純さんの漫画の感想を書き続けて6年半くらい?になるんですよね
ある意味荻野純さんの漫画の感想を書くベテランの領域に入って来たかもしれません
それ、どういうベテラン?って言われたらあんま返す言葉がないんですけど(笑
ただ、前のブログから数えて足掛け6年半、
その間読切も含めずっと荻野純さんの漫画を追って来たんだなあ、、、と思うと感慨深いですね
そんな自分にとってはかなり久々のアクション百合漫画。。という事でまたあの熱狂を感じれると思うと凄く楽しみです。







内容は、
凄く「γーガンマ-」から地続きなところがあります
異世界の怪獣との対峙、素質を持った選ばれし少女のバトル、そして信頼が生み出す百合・・・
ガンマはあれはあれで完結してますが、ある意味あの漫画が好きだった読者に向けて、
もう一度ガンマっぽい世界観をおかわりしている感覚がありましたね
或いはガンマでやり切れなかった事を描こうとされてるのかもしれない
これらはいち読者としての想像に過ぎませんが、
取り敢えず荻野純さんの漫画が好きな人にとっては相当面白い漫画なのは間違いない
それと同時に、
近年百合姫からヒットするような漫画もちょいちょい出て来てるので(ゆるゆり、わたてん、シトラスなど)
その点では決して専門誌だからといって狭い世界に来た訳ではなく、
むしろ知名度の高い作品を生み出せるチャンスは確実にあると言えます
そう考えると、
「γ」的な素晴らしさ、を
もう一度問うような目的もあったりするのかもしれません
いや、これ全部個人的に感じたことなのでもし違ってたら申し訳ないんですが(笑

初回から、
いきなり死人が出たり、
ガンマでもあったような厳しい展開も健在
またその描き方が切なくも美しいものに仕上がっていて、
以前よりも更に表現力が進化されたのも感じる事が出来ると思います。







この初回は、
件の読切をなぞりつつ、
ちょいちょい変えつつ、
基本的には世界観の紹介の意味合いが強いんですが、
その中でも豪快なアクションシーンの素晴らしさは健在でした
何が素晴らしいって、
ただ蹴る殴るではなく、
躍動的な体感だったり、
完全に切り刻んで「屠る」というある意味スカっとする残酷さと爽快感があったりして
そういう・・・ある種のリアリズムも楽しめるような作品に仕上がっていると思う
文字通り怪獣映画とか好きな層にも響く漫画になっていると思うので、
個人的にはガチの百合好き以外にも読んで欲しい漫画だと感じました
どれだけ大事に想っていても、
どれだけ美しい思い出があったとしても、
人は、
人なので、
いつか(あっさりと)死んでしまう。
そういうこと、そういうことの切なさを描きつつ、
その中で奮闘する人の強さ、を描いている導入的でありながら非常に洗練された初回にも感じました
そういう意味では、読んでて励まされる部分もあるかもしれません
特に最後の命乃の表情なんかは、ね。









ちなみに、
この初回ではガチ百合っぽさは控え目ですが、
多分どんどんお互いの可愛い表情も見られると思う、
というか荻野純さん自身が予告してるので(笑
その辺も是非、
というか、
「γーガンマ-」も合わせて読んでもらえるとより楽しめると思う
そして、その後は各話感想書いてたので前ブログ「超進化アンチテーゼ」にも来訪して下さい(最後に自分の宣伝乙)。




THE NOVEMBERS「天使たちのピクニック」@静岡UMBER 19.11.22

2019-11-28 | LIVE
                              








先週の金曜日、
静岡にノーベンバーズのライブを観に行って来ました。
ノーベンバーズ自体は11日以来11日ぶり(!)という結構縁起の良いタイミングだったんですが(笑
静岡でライブを観るのはそれこそ2年半ぶり・・・で正直気持ち的に凄く嬉しかったです
関東以外でライブを観るの自体久々だし、元々アンバーはかなり好きなハコという事もあり、
また「ここに帰って来た・・・!」感が自分の中で半端なくて色々な意味で堪らない一夜でした
日本各地にホームが増えていく感覚、というか、、、
そういうのが好きなので、
今後も来年以降どんどん地方に遠征してその場所ならではのライブを楽しみたいと思います!







このツアーは、
「picnic」が発売から11年経った・・・という事で
それを記念してのツアーだった訳ですが、実は東京で2回やってるんですよね
それはチケットが取れなかったので行けなかったんですけど、今回は地方オンリーという事で
そういう事情もあって3か所の中で最も近い(比較的)静岡を選んだのもありました
お客さんもかなり入っていて自分と同じ関東から来てた人も居たでしょうね
電気グルーヴの「Shangri-La」が開演前に流れる、という静岡だからか?粋な演出も光る中、
一曲目は「ガムシロップ」というロッカバラードで幕開け、という最高の始まり方だったのがまず良かったです。

小林さんの切実な歌声、重くて聴き応えのある演奏、そして今のノーベンバーズならではの情感も相俟って
いきなりクライマックスか、ってくらいの満足感と突き刺さる感覚がまず素晴らしかったですね
「死んでもきっと叶わない」、そんなフレーズが心に響きました
そこからの「愛してちょうだいね~」と何度も繰り返す「アイラブユー」の流れもドラマ性があって良かった
コーラスワークも冴えていて以前観た時よりもグッと良くなっていた感覚を受けれたのが収穫でした。

妖艶でダンサブルに進化している「plastic」、この曲は観る度に気持ち良くなるイメージ
アンセムのように「Everything」を流麗に歌いこなすなど新譜の曲も負けてないと素直に思えた
そこから、
個人的に大好きな「ewe」を多分ほぼほぼ初めて?聴けて更にテンションが上がりました
この曲、昔からずっと歌詞含めて大好きで、でもライブでは滅多に披露される事がなかったので感動もひとしお
終わり際に小林さんが「イエィッ」って言ってたの含めて思い出深い演奏になってくれて良かった


ピクニック攻勢は止まらず、「僕らの悲鳴」「Arlequin」と攻撃的な楽曲が矢継ぎ早に演奏されていく
どっちも近年は全然(ライブでは)聴いた事がなかったので新鮮さと凶暴さのダブルの感覚を味わってました
そこからロックショウの要素を取り入れた「Ghost Rider」と、
昔の直立不動の時代には考えられなかった“盛り上がるノーベンバーズ”の変化も如実で面白かった
今のノーベンバーズは、壮絶な激情ロックもガンガン盛り上がるゴキゲンなロックンロールも両方イケる、というのを
上手い具合にバランスを考えて魅せてくれていたライブだったようにも思う。

ピクニックの中でも、唯一?ちょくちょく演奏されていた「アマレット」、
退廃的な雰囲気も今の方がむしろ似合っている印象で沁み込むように聴けて実に良かった
「chernobyl」は数年ぶりだったけどやっぱり歌が際立っていて隠れた名曲だな、と
これまたアンセムのように「Close To Me」と既存曲と新曲の組み合わせもまた秀逸な印象でした
この時、MCで珍しく「今、髪の長いメンバーが一人もいない~」みたいなことを結構長々と話してたんですけど、
それもまた11年前の自分らのオマージュのようで観ていて懐かしかったしアリだな~って感じてました
そこから、
シュッと颯爽と演奏された「Zoning」のあまりの格好良さには震えましたね
以前ライブで聴いた時よりもギターリフの気持ち良さが増していてシャウト含めてやっぱり興奮する曲だな~、と
その流れで激情を叩きつける「白痴」、
昔よりもステージ映えする勢いを得た「こわれる」とどんどんと燃料を投下していて凄かった
昔よりも虚無感の放出を芸術的に表現出来ている感触が観ていて堪らなかったですね
ただマイナスなだけじゃない、っていうか、、、そういう良さがありました。


最近のライブでも常にハイライトと化している「NEO TOKYO」、
フロントの3人が歌うという新しさや民族音楽のエッセンスなど、
明らかに「新しいノーベンバーズ」の良さを如実に感じさせるキラーチューンで、
いつ何度やっても確実に盛り上がる~という中毒性含めてめっちゃ楽しかったしこの日も・・・
いや、小ハコな分更に直情的な音楽的興奮を味わえた気がする(笑
兎角、
今のノーベンバーズでも一番ライブで映える、というか個人的には触れて欲しい一曲に仕上がってるので、
その意味合いでも今のノーベンバーズのライブに行く、という行為を推したい気分ですね。

「DOWN TO HEAVEN」の地獄を謳歌する感覚、
「BAD DREAM」の誇りを持って駆け抜ける感覚、
新譜の楽曲もまた昔の名曲と比べても負けないカタルシスを会場に散りばめていく
最後の手前は、聴いていて何故か走馬灯が浮かんでしまったくらいのクライマックス感をもって「picnic」
この曲も数年ぶりに聴いた気がするけど、やっぱり昔よりも音に情感があって進化したノベンバを感じました
多幸感すら抱かせつつ、
そんな多幸感を更に膨らませるように「ANGELS」で終幕
美しさも表現しながら大胆にロックンロールに響かせている姿を観ていたら、
ハコの音響の良さも相俟って、そして、また生きてここに来てライブを観ている、しかも、
自分ならではの楽しみを自分のやり方で楽しむ、というメッセージを爆音に乗せて歌っている、
そういう最高の演奏だったのもあって聴いていて物凄く感動したし泣きそうにもなってしまった
まるで、おおげさに言えば何かに許された気がして本当に良いライブを観た。と
確信の出来た素晴らしい遠征ライブでした。ありがとうございました!





ガムシロップ
アイラブユー
plastic
Everything
ewe
僕らの悲鳴
Arlequin
Ghost Rider
アマレット
chernobyl
Close To Me
Zoning
白痴
こわれる
NEO TOKYO
DOWN TO HEAVEN
BAD DREAM
picnic
ANGELS

黒い虹











個人的に、
静岡UMBERは壁の絵を(確か)ロストエイジの五味さんが描いてる、とか
周辺の「きれいで落ち着いた都会っぷり」が好きだとか、
2年半前に一人で遠征に行った思い出の箱だとか・・・
そういう思い入れも加味して、
凄く堪らないというか、
アンコールでやった「黒い虹」の壮絶な爆音っぷり含めて心から最高だと言えるライブだったんですよね
それと、こんな小ハコでノベンバのライブを観るのも久々だったんで(笑
オーイーストと同時期に楽しめて良かったな、と思いました
「picnic」の曲、数曲ぐらいは演奏しなかったりするんじゃないか?って思ってたので
見事に全曲きっちり、しかもどの曲もアレンジを変えず原曲の迫力を増す形で演奏されてたのが、
しっかりとファンの想いに応えていてそこも素敵だった公演でした。
ミストピアの11周年ライブとかにも是非期待したいです!





そして日常へ・・・。/神緒ゆいは髪を結い 第36話「神緒ゆいは髪を結い」感想(週刊少年ジャンプ2019年52号)

2019-11-26 | 神緒ゆいは髪を結い
ありがとう神緒ゆい。









うん、まあ、打ち切りでした
もうちょっと猶予あるかな・・・と思ってたら、
あまりにも分かりやすい打ち切られっぷりで色々酷いな、と(笑
ただ、
ここで神緒ゆいを切る理由は理解出来る
掲載順的には「下位の上位」だったけど、まあ結局は“若さ”ですよねー
恐らく伸びしろを含めて神緒ゆいはここまで、という判断になったのでしょう
まあ今更絵柄変えても違和感バリバリだし、椎橋さんもそろそろ青年誌行くタイミングなのかもしれません。







ただ、それって
冷静に考えた時の意見であって、
本音は違う
もっと、こういうシーンが見たかった
アヤ子さんとか炎火とか可愛いヒロインいっぱいいたんだから、
ラブコメちっくなシーンが見たかった・・・と素直に思います
振り返れば、
初期のドタバタコメディ~ラブコメ~エロ路線~ホラー~王道バトル、と
この漫画は読む度に印象が変わるほどアンケートによって路線を変え過ぎた
その結果、トータルで見ると常にアンケに振り回された作品という事になってしまったけど、
しかしだからこそここまで様子を見てもらえた、、、のもまた現実なんだと思います
つまり、
敗因は元々もう椎橋さんの作風がジャンプに合ってなかった、という事になりますね

うん、でも、
個人的には、
やっぱりベテランのリベンジが見たかったというか、
今までのパターンを覆す「何か」を本作に期待してたのは間違いない
だから心情的には残念極まりないんですが、まあ若手優先というのもしょうがないっちゃあしょうがない
むしろここまで我慢してもらった事に感謝しなければいけない・・・のかもしれません
ただ、キャラは間違いなく良かったし鍵斗のキャラも面白かったし、
色々な意味合いで好感が持てる漫画だったんだよな
ま、
結局打ち切られてる訳ですから
何言っても負け犬の遠吠えでしかないんですけど、
でも最後まで淡い期待を抱かせる作品だったのは(個人的に)間違いない
あわよくば、もっと今回のようなコメディタッチのお話も読んでみたかったですね(笑
まあでも当初の想像以上に健闘したのではないでしょうか・・・
ってこうやって感想書いてると悲しくなってくるなー、笑







この漫画の良さは、
色々あったけれどやっぱり一番は鍵斗だったと思う
この作品を広い意味で捉えてラブコメとするならば、
鍵斗には格好良さもあったけどそれと同じくらい(良い意味での)間抜けさがあって
それがある種の「愛嬌」に繋がってた訳なんですよね
本音を言うと、
完璧というか聖人なラブコメ主人公にちょっと辟易してたんで
そういう意味ではチートキャラだけどどこか格好付かない鍵斗の存在が何だかんだ1番好きでした
まあでも結局打ち切られてる訳ですからこの感想自体も正直格好付かないんだよねえ(笑

でも、
毎週一緒に応援してくれた読者の方も居て、
そこは心強かったですし内心いつも感謝してました
ここまで感想を読んで下さりありがとうございました。



遠い世界の住人。/アクタージュ 第91話「夜凪のために」 感想(週刊少年ジャンプ2019年52号)

2019-11-25 | アクタージュ
苦戦する武光。









天才に一振りで無為にされる感覚・・・
それを武光くんは味わってるんでしょうが、
実際は夜凪景という人物はめちゃくちゃ努力するタイプの人間なんです
今の景ちゃんに「なった」のだって、数か月も(雑誌の上で)修行しての成果だったりするんで
その意味では決してチート主人公なんて言わせない
けれど、
武光くんだって努力して来た、、、けど、
その方向性が間違っていた
あまりにもバランスを取ることに注力するあまり、自己の存在が霞んでしまっていたんですね
それはある意味、もう二度と取り返しのつかないミス・・・自ら選んでわき役を志願したようなもの







そもそも、
夜凪ちゃんは元々の才能に加えて努力の量自体も多い
主人公という事もあるけれど、ここまで最も努力の描写が割かれてるのは夜凪ちゃんなんですよね
色々と自分に足りないものを集めて、圧倒的な存在になる為にここまで頑張って来たんです
それと比べると武光くんは「誰か」ありきで確かにそこに“自分”は居なかったのかもしれない
しかし序盤に完璧に倒れて見せた芝居自体はそれはそれで見事だったと思う
けど、
そういう風に当て馬に徹すれば徹するほど存在感を失くし、
ただのモブになってしまう・・・という落とし穴にハマってしまった
一応劇なんだから、ある意味それはそれで良かったりもするのかもしれないが、
ここまで存在感がないのもそれはそれで問題じゃないか、とも思う
夜凪景、王賀美陸、白石さん、、、
一流の中に三流が混じっている感覚は否めない
でも、逆に言えばこういう状況こそ少年漫画のキャラクターとしての魅せどころ、だとも感じました。








正直、
武光くんみたいな事を感じてる人って多いと思うんです
自分の存在が、圧倒的な「誰か」に及ばない感覚、
眼中にも入ってないような感覚・・・
それはきっと苦しいし、
悔しい
だから、
ある意味主人公と同じくらい感情移入出来る隙間があってめちゃくちゃ面白かったんですよね
そのまま「誰か」の引き立て役として生きるか、それとも圧倒的な「何か」を目指すのか。
武光くんは、選んでるようで実は全然選んでなかったとも思うので、
今ここが選択のタイミングだったりするのかもしれません
いずれにせよ、
現時点で羅刹女の興味は全部白石さん、三蔵法師に向いている訳ですよね・・・
その状況を打開するにはここで武光くんが一皮向けるしかない。市子さんと共に、応援したい気持ちが高まります!










でも、
それはそれとして、
武光くんは初期のアクタージュを支えたキャラなので、
このまま存在感皆無のモブとして終わって欲しくない気持ちが強いですね
無人島の芝居の時は少なくとも景ちゃんに負けない存在感だったんだし、
武光くんみたいな初期キャラが輝く瞬間だって見てみたい
そういう意味合いでは、
良い具合に群像劇っぽくなって来てめっちゃ楽しいな!って感じた話数でもありました
何より、陸もそうだけどサブキャラを応援したくなるのは良い漫画の証拠だと思います
そして、そんな「悔しさ」とか途方にくれる感覚が伝わって来る演出もまた出色の91話でした。
来週はCカラーなんでそれもまた楽しみです♪



松沢まり新連載!「みはらし荘の5人の花嫁」1~2話 感想(電撃大王12月号)

2019-11-24 | 松沢まり
カワイイ。










「妹ちょ。」で一気に有名になった松沢まりさんの新連載。
そして、「妹ちょ。」以来のラブコメ連載でもある。
正直、それ自体が嬉しくて、
「妹ちょ。」以来約3年ぶりですからかなり長い間こういうラブコメを描いてなかったんですよね
もう封印したのかと思ってましたけど・・・こういうラブコメを描く才能のある方だと思ってたので、
いちファンとしては素直に嬉しいですし、またコツコツと応援していきたいですね。





このお姉さん好き。



内容としては、
シンプルで分かりやすい、
まあ昔ながらの〇〇荘ラブコメですよね・・・
っていうか、
最近は異世界ものとかからかい女子とかが多かったので、
そういう意味合いでは一周回って逆に新鮮かもしれません
むしろ「そこ」がねらい目なのかもしれませんが。。
兎角、
ストレスフリーですし
のんびり読めますし、
女性作者特有のほんわかした演出の数々も面白くてツルっと読める出来栄えに仕上がっています
新連載という事もあり主軸はメインヒロインズの顔見せ~という感じですが、
それでも既に個性豊かな面子が揃ってるので十分楽しめると思います
個人的なイチ押しは最年長の彩さんです
お色気系なのは間違いないですが、
アラサーなのをイジられて赤面して反論するところなど精神面も可愛くて良いですね(笑
他には(多分)漫画家であろう望ちゃんなんかもポテンシャルあると思います。







結構、
「妹ちょ。」のイメージとかがあって、
過激な事をする作家~みたいな印象が独り歩きしていて(以前は)、
でも松沢さんの一番の魅力は昔からハートフルな描写の数々だったんで
そういう意味合いではある意味「リベンジ」にも近い作品なのかなあ、って
そんな風に勝手にいちファンとしては想像してたりもします
特に、
お風呂場の掃除が終わった後の「いつからでもいいと思いますよ~チャンスがなかっただけですし」って、
あの辺の会話の気持ち良さは実に松沢さんの作品らしい爽やかさに満ちていてとても良かったです
何気に、何かを始めるのに早いも遅いもない、ってメッセージ性も含んでるように感じました
主人公が目つき悪いっていうのも優男全盛の今となってはとても新鮮で(笑
そういうトコも含めて好印象だった初回と2話目でした
そう、
二本立てにもなってるので一気に読めるのも良かったですね
最後には、男のロマンとも言える事実が明かされるので今後も色々な意味で楽しみですね(笑
正しく、読者を癒してくれる効力のある漫画だと感じられてそこが最も良かったですね

恐らく、ニノ宮さんが主人公を最初から気に入ってるのは、
昔ペットでハシビロコウを飼っていたからでしょう
6ページ目のアレが伏線だと予想します!








最後に、今回一番好きだったコマ





実に最高(超笑顔)

正直「妹ちょ。」大好き人間としては色々な意味で“帰還”を感じました
なんだかんだこういうゆる~く楽しめるほんのりお色気ラブコメ・・・を
また連載してくれてる、っていう有難みを忘れずに応援していきます
そう、
もう数日後には次の大王発売しちゃうんですけど、
感想が遅れたのは感慨深過ぎて感想自体がまとまらなかったからです
次以降はもっと早く感想で応援出来るように頑張ります。。

個人的に彩さん推しなんで(笑
ああいう男子に思わせぶりな目配せしてくれる女性大好きですね
その上飲み上戸で年増キャラで、主人公をエッチなことでからかうのも好きですし、
何気に年齢を指摘されると紅潮してカッとなる弱い部分も見せたのも大きかったですね
まあ、それ以上に自分の年齢が30代前半なんでそれも大きいかも、ですけど(笑

勿論、天然っぷりも可愛い二ノ宮星香さんも好きです!




「SHISHAMO5」全曲レビューその10「サボテン」

2019-11-21 | SHISHAMO5全曲レビュー
                               








どうして走るの?って
私が一番聞きたいよ
全てが努力だけじゃ
うまくいかないの分かってるのに







「サボテン」は、元々シングルのカップリングだった曲で、
なおかつある意味表題曲(ほら、笑ってる)よりもシングルっぽい曲調の楽曲だと思う
というか、メロディもアレンジも非常にシンプルなギターロックに仕上がってるので、
割と入り口(ご新規さん)向けというか、
正直ベストに入っててもおかしくないぐらいのクオリティの曲だと思ってるんだけど、
ベストにも入らなければライブでもあんまり演奏されないレア曲っていうちょっと埋もれすぎなくらいの名曲だと思う
「笑顔のおまじない」もシングルのカップリングだった上に表題曲以上にシングルっぽかった訳で、
この時期のシシャモは色々な意味合いで挑戦的なスタンスだったんだなあ、ってのが分かります
今年のシングルは逆に凄く分かりやすくシングルっぽい曲が表題曲になってますが。


この「サボテン」、
とにかく歌詞がかなり自分好みで、
一応毎日自分なりに頑張ってはいるんだけど、
不器用なのか、
やり方が下手なのか、
なんとなく冴えない日々を送っていて・・・っていう
前提の時点で既に俺っぽいね。と感じる素晴らしい楽曲なんですけど(笑

ただ、
この曲には「それでも」という明確な意思があって、
冴えないし上手く行かないし思い通りにもならないけど、
それでも何かを信じて走り続ける気持ちだったり、
他人との比較とかではなく、
自分の、
自分「だけ」の幸福を地に足着けて追い求める姿だったり、
なんというか・・・凄く堅実だし真っ当な精神で歌われてるんですよ
そこが好きというか、
近年の自分のモードにハマるような世界観の楽曲に感じられて。







平凡だと誰かに笑われても
昨日より今日の方が良かったり
悪かったり繰り返して
私だけの幸せを探すんだ








本音を言えば、
近年はこういうフラットで足掻くように豊かさを追い求める歌詞によくハマってて、
それは自分の年齢的にもう四の五の言い訳尽くしてるような年じゃない、のもあるかもしれないけど。
けど、それと同時に、
手前にとっての幸福ぐらい手前自身で自覚しようよ。とか、
自分にとっての幸福ぐらい自分で勝手に感じられる人間で居たい。っていう想いがあるんですよね
その形は、その方法は決して他人と同じではないかもしれない
もし比較とかしたら劣っているかもしれない
けど、
自分でしか味わえない幸福さえあれば、もう何も要らない。
「それ」を自分らしくコツコツ集めていく・・・という詞世界が個人的には大好きなんです
すべては捉え方次第、
自分自身の力で、
この世界は廃墟にも楽園にも変わる。
その“事実”をちゃんと認識出来ている人間で居たい。
そして、この曲の主人公のように、自分だけの幸福を愚直に追い駆けていくような人生で在りたい。
そう素直に思えるこれまた聴きまくった大切な曲で、いつかライブで聴けたら幸せな一曲ですね。







そうそう、
この曲ギターリフも独特でちょっとニューウェイヴっぽいんですよね
それと、基本的に疾走感のあるロックチューンなのに、
何故か6分もあるのも正直面白いなあ、と(笑
バラード曲より長いじゃん、っていう。


「持ってない」事は変えられないけど、自分自身をコツコツ幸福にすることは誰にだって出来る。
それに気付くか気付かないか、だけなんですけど、気付かせてくれるような素敵な曲です。



THE NOVEMBERS「NEO TOKYO 20191111」@SHIBUYA O-EAST 19.11.11

2019-11-20 | LIVE
                               










去る11月11日、
ノーベンバーズのワンマンを観て来た
正直、平日な上に月曜日だったんで行くの自体迷ったが、
開始時間が7時30分とギリギリ間に合いそうな時間だったのもあって、
翌日体力的に厳しいのを承知の上で参加した・・・してしまった
しかし、内容はこれまで以上に最高
ライブ盤と、
新しいTシャツも買えたし、
色々な意味合いで「でも、行って良かった。」と思える最良の夜でした
観ていて「映像化しないかな。」とストレートに感じたので今後の映像化も楽しみです!








この日は、凄いギリギリに着いた感じです
ぶっちゃけ同じ渋谷でもクアトロとかだったらちょっとはみ出してたかも
オーイースト系は意外と歩かない、というか割と近いので個人的には助かった
有給使っても良かったけど月曜日は(仕事の作業量が多いので)極力使いたくないので、
色々な条件が重なって行けた感じですよねえ・・・感謝ですわ。

いきなり「Louder Than War」と数年ぶりに聴くような楽曲で始まる
強烈に叩きつけられた「選べ」のシャウトにいきなり痺れるような感覚を受けつつ、
その後も「彼岸で散る青」とこれまた近年控え目になっていたキラーチューンが続いて歓喜する
以前よりもリフの神秘的な感じ?が増していてその音を聴いてるだけでも気持ち良かった
轟音にまみれる「黒い虹」、
少しでも豊かな生活を希望する「Dream of Venus」と、
直接的に頑張れと言わない代わりに間接的にそういう気持ちにさせてくれるフレーズの連発に完全に心酔してしまう
「みんな急いでる」の研ぎ澄まされた美メロ、「クララ」の多幸感溢れる耽美な感覚、、、と
普段のライブなら、というかここ近年であんま演奏されないような楽曲が続けて演奏されていく
しかも、
そのどれもがあの頃よりも更に響く感覚で・・・
特に「クララ」に関してはリリースツアー以降全然演奏されてるイメージがなかったので、
あらゆる意味で不意打ち過ぎて面白いセットリストに仕上がってたと思う
ゆらゆら揺れるベースラインが快感だった「plastic」と
この日も高松氏のベースラインが滑らかでした
そこから、
讃美歌のように「Everything」、
ダンサブルにも響く名曲「永遠の複製」と研ぎ澄まされた定番曲の応酬も素敵だった
ケンゴマツモトの凶暴なギターが火を噴く「鉄の夢」、
更にケンゴ×小林のギターバトル的な魅せ方が凄く新鮮だった「Ghost Rider」など
この日はレア曲を組み合わせてる印象と同時によりロックショウ的なアプローチを見せている気もしました
それも面白かったし、やっぱりノーベンバーズの楽曲は一つ一つにちゃんと意味があっていいな、と。


退廃的なフレーズが強烈な初期の名曲「こわれる」、
今聴いても格好良いアレンジに仕上がっていて正直聴いててかなりブチ上がった
そこから、大爆音で放たれる「Xeno」の興奮は尋常ではなく無意識にヘドバンをかましてしまうレベルでした
本当この曲は格好良い・・・音が大きいだけがロックじゃない、とはよく言われたりするけれど、
生で聴くこの曲はそういう屁理屈をぶっ飛ばすだけのパワーと気持ち良さがあって最高です
痺れるくらいの格好良さを魅せつけ、
ロックバンドの素晴らしさをアピールしつつ、
原曲を更に発展させてロングバージョンとして生まれ変わった「NEO TOKYO」には完全にやられた
なんでしょう、原曲はデジタル色の強いロックナンバーですが、
そこに民族音楽の要素を加えたような。。
兎角、
新しい音像に向かってるんだな。という事が1発で分かるアレンジに仕上がっていて物凄く格好良かった
最後の方には聴き手を扇動するかのように刺激的なシャウトを連発していてその様子もまた鮮烈で興奮しました
これぞ音楽、正に音を楽しんでる!っていう類の快楽性があって益々面白くなりそう。。だと。

今年の代表曲、
「DOWN TO HEAVEN」「BAD DREAM」は、
元々大きな箱に映えそうと思ってたので、
そういう意味でも大箱で聴けてとても感無量でした
しかも、ワンマン。。
悪夢の中で暴れ回る姿を観ていて個人的に勇気に繋がる何かを感じたりもしましたが、
ライブ自体はあっという間にラスト、
最後は「今日も生きたね」・・・
久しく定番から外れてましたが、
久々に聴いてみると凄く沁みるし堂々としてるしで聴いてて素直に感動してしまいました
小林さん、歌詞がちゃんと聴き手に伝わるようにかなり丁寧に歌っていてそこも良かったと思う
生きている音を全身で感じる事が出来てとても幸せでした、ありがとうございました!







セトリ







アンコールは「ANGELS」で締め
一体感を伴うサウンドの気持ち良さに高揚しつつ、
さあ歌おうエンジェルス!ってフレーズ自体が今のノーベンバーズらしいし、
観客にも実直に向けられているようで素敵な気分にもなれて良かった
ちょっとでも良い未来の為に、
ちょっとでも気持ちが豊かになる為に・・・
懸命に、そして大胆に転がっていかんとする音楽の妙を存分に感じられてストレートに元気が出ました
結構、この週から落ちる出来事も多かったので、「Xeno」のテーマ性と痺れるような格好良さには助けられた気持ち、でした

このライブは、
「いつもとは違った珍しい選曲」
「いつもとは違った珍しい演出」と、
2つの新機軸があったように思います
これを受けて、来年のノーベンバーズがどう変わっていくのか、、、に期待です
その前に、天使のピクニック地方編とかバロックとの対バンツアーもあって今後もトピックが目白押しですね!
まだまだ聴きたい曲がいっぱいあるので今後も是非ライブに足を運ぶつもりです。




鍵斗、死す。/神緒ゆいは髪を結い 第35話「“覚醒”の鍵」感想(週刊少年ジャンプ2019年51号)

2019-11-19 | 神緒ゆいは髪を結い
鍵斗が、死んだ・・・。









割とマジに死んでて笑った
いや、状況的には笑えない・・・けど、
正直幻覚の類だと思ってただけに結構驚きました
しかも、死に方がグロテスクだ。。全身切り裂かれて主人公とは思えない死に方してますけど、
例え死んでも愛した奴を守る・・・それが今作らしい作劇でもあったのかもしれません。







しかし、
鍵斗の中にはカーラから奪った蟲が入っていて、、、
その影響で再生することが出来た、っていうのは正直上手いですね
だって、前のシリーズのオチが今の展開に繋がってる訳ですから流石と書かざるを得ない
そんで、物語的には覚醒したゆいを巡ってお互いの主張合戦と大分シンプルになって来ました
現状、破壊神っぽい相様になっていたゆいですが、鍵斗の頑張りによってはむしろ守護神になるかもしれません
それ含めて、決戦っぽい雰囲気含めてめっちゃシンプルになって来た感はあります
ただ、掲載順はドベ5と決して最悪でもないんですよね
このシリーズが終わったら、
またラブコメに戻ったりするんだろうか・・・とか思いつつ、
まあ10話前後の時にも同じ雰囲気だったりしたので、その辺は椎橋さんも計算されてるでしょう







ただ、
少年漫画としては物凄い面白いと思ってます
それこそぬらりにも決して負けないくらい面白い
ネックなのは画風が今風ではない。。というところだけな気がするけど、
それがある意味一番重いのかなー、って気もするのがちょっと厳しいところですね(笑
ただ、やってることは今週を観ても分かる通り決してひねくれまくって変化球ドヤ顔でやってる訳じゃなくて・・・
や、ものものしい雰囲気とかグロテスクな描写などはちょっと尖ってるかもしれませんが?笑
まあその辺さえ許容して頂ければやってることは愛しい人の死→怒りの覚醒、と
ある意味少年誌の王道の展開でもあるので良い具合にサブカルと王道の中心だと思うんですよ
理屈としても蟲が体内に居たから化け物じみた復活が出来た、とか、
死によってゆいの中に居た蟲が爆発した・・・とか、
かなり理解しやすいと思う
まあ、
取り敢えず読んでみればストレートに面白い漫画だって伝わるはず!
初期は初期で面白かったと思いますが、今は今でちゃんと少年漫画もしてて実直に読んでて燃えると思う
ゆいを利用して帝国を復活させようとしている卑弥呼、でも、鍵斗の呼びかけによって、
もう一度強くて格好良いゆいが見られるのか・・・が、今のポイントだと思います
それと同時に、アヤ子と炎火さんのバトルにも注目ですね
服破られちゃってるアヤ子さんはエロぃけど←










でもなんでしょう、
最近の展開は贔屓目抜きにしても素直に熱いし、
敵も強大で燃えるし、仲間も増えて頼もしい感じもあるし・・・
盛り上げ方も伏線の使い方も上手だしキャラも良いしで個人的にはジャンプでも特に面白い漫画だと
そんな風にはっきりと思う。。正直ドングリーズの中で夜桜さんにカラーで越されちゃったけど、
まだまだこの漫画読みたいので個人的に勝手に応援も頑張りたいな~って思います





俺も知らねえ。/アクタージュ 第90話「鏡」 感想(週刊少年ジャンプ2019年51号)

2019-11-18 | アクタージュ
一理ある。











今週のこのコマを読んだとき、
素直に思ってしまった「俺も知らねえ・・。」
正直、ここ最近の自分は自分の中で勝手に怒って勝手に爆発して勝手に苦しんでるようなパターンが続いてた
でも、このシーンを読んで率直に思った「そういやそうだな、」と。







凄いバカみたいな感想ですけど、
でもホントそうなんですよね
炎を燃やすことはいくらでも出来るけど、
鎮めることは出来ない・・・
それがまともな大人だと言えるだろうか?いや、全然。。っていう
正直今週のアクタージュを読んでハッとした部分があったのは事実です
というか、
彼の言う事は堂々の“正論”なんですよね
怒りは悲しみに似ている
だから、
単なる衝動的なものじゃない・・・のは良いとして、
それを馬鹿みたいに続けることが「正しいこと」とも思えない
もういい年した大人なら、そういう年代なら、手前で鎮火させてみせろ・・・っていう
完全に大人の視点からのメッセージが光っている今週もまた人生観に影響を与えそうな話数だな~と思いました
それは、トチ狂っている羅刹女に「冷静」を促すような、ある意味とてつもなく重い一撃でした
個人的に、想像してた以上に白石さんのお芝居は凄かったし、
陸が居ない間、
彼もまたただの善人役からステップアップしようと足掻いてたんだなあ。。という事が伝わって来て良かったです
益々この劇、成功して欲しいという想いを強く抱かせましたが、、、さあ来週は武光くんだ。







あと、
最近読切時代の本作を改めて読み返したら、
市子さんって読切時代から既に居るキャラだったんですね
だとしたら、結構掘り下げられそうですけど・・・
どうなるか
いずれにせよ、
陸と夜凪ちゃん+a、みたいな状態から
どんどん他の役者さんもキラキラと輝くようになっていて、
最初から(色々な意味で)面白かったこの芝居が益々面白くなって来た感があります
武光くんの本気の芝居、市子さんの覚悟の芝居、、、色々な意味で楽しみです!









ただ、やっぱ本作は思想漫画だとも思いました
プライベートな事を話すと正直最近イライラが降り積もっていて、
結構そういう感情を消化し切れずに苦しんでいる自分も居たのが事実です
でもなんでしょう、最終的にその炎を鎮火させるのは他人ではなく、
あくまでお前なんだよ。という事を教えられた気がして。
なんか、その感覚も読んでて気づきを貰えましたし、
白石さんの存在感含めて、
今週は2重に嬉しい、そんなお話だったなあ。と個人的にはストレートに感じましたね。
なんか色々頑張らなきゃな~って気持ちにさせられました。この漫画の事はいくらでも語れそうです。




宇多田ヒカルの「BLUE」という名曲を語る

2019-11-14 | お気に入りの楽曲
                              







全然何も聞こえない
砂漠の夜明けがまぶたに映る
全然涙こぼれない
ブルーになってみただけ










個人的に宇多田ヒカルの曲で1番好きなのがこの「BLUE」という楽曲です
この曲は、まあシングルでもなければ何かの主題歌とかでもなく・・・
いわゆるアルバム曲の範疇に入ると思うんですが、
それでも、
何となく・・・
あくまで何となくですが、この曲が1番好き!って人は結構多い、と思う。・・・たぶん。


なんでしょうね、
分かりやすく書くと、
この世界で、
自分一人だけが隔離されている、
今現在、
誰一人の存在も感じられないくらいの孤独感・・・を受ける時って(個人的には)誰しもにあると思うんですが、
そういう心情をそのまんまストレートに、しかも相当の美メロで歌にしてるところが心から素晴らしいと感じられる楽曲です。

青って言うと色々なイメージがあると思うんですけど、
その中でもこの曲は深淵の・・・、そう、深海から見上げたような深い青を表現していて、
ま、シンプルに書けば落ち込んでる時とかどうしても元気が出ない時とかに作用してくれるような、
そういう効能のある曲だと思うんですけど。。
ただ、
その落ちっぷりが半端ないっていうか、
底の底の方まで沈んでいくような破壊力があるんですよね
そもそも、「全然何も聞こえない」だの「全然涙こぼれない」だの歌ってる時点で察せれると思うんですが、
メロディも美しくもインパクトのあるエモーショナルなものに仕上がっていて、
精神的ショックに苛まれてる時には物凄く頼りになってくれる曲だと思います。



どんなにつらい時でさえ
生きるのはなぜ?


あんたに何がわかるんだい?



なんかこの曲、
アレンジもメロディも歌も全部高水準で、
仮に歌詞が“こういったもの”でなくとも正直余裕で名曲だったと思うんですけど、
それにプラスして人間が抱える根本的な孤独感というか、虚無感というか、憂鬱な気持ちというか・・・
そういう感情の持つ儚さや悲哀の耽美に感じるところ、、、をオブラートに包まずきれいに表現してる気がして、
その生々しい感じというか、加工すらされない感触がダイレクトに心に響いてくれるので、
そういう意味合いでも革新的でありながら普通に聴けるポップさも両立している名曲だと思うのです
それに加えて、「ブルーになってみただけ」って終わり方なのも凄くリアルで良いな、というか、
ダーク一辺倒でもないところも個人的には強く信用が置けていいんですよね
結局、
散々落ち込んだとしても、
何かを失ったとしても、
その中ですら、
新しい価値観を見出してしまう・・・のが人間の性ですから、
色々な意味で切れば赤い血の出る人間そのものを描いた稀代の名曲だと(個人的には)感じています

もっと言えば、
ここまで長々書いてきてアレですけど、
正直聴けばこの曲がどういうものなのか一発で分かる曲にもなってると思うので、
そういう意味では意外と難解さも無いので伝わりやすい曲かなあ・・・とも。







この曲は、
個人的に思い入れが強過ぎたので、
今まで書こうとしても書けなかったんですけど、
でもそんな風にずっと書かないまま温存とかする行為に意味があるのか?って
最近よく感じるようになって来たので、ずっと言えないまま、大好きですと言えないままよりは言った方がいいと。

そう、一度だけライブで聴いた事もあるんですけど、
その時は宇多田ヒカルの中で最も好きな曲、というのもあって実直に嬉しかったですね
でも、それにプラスして音源以上に表現そのものに迫力とシリアスさが宿っていてそこも良かったです

世の中に色々な曲はあれど、ここまで自分そのものな曲もあんまりないな、って思います。
そういう曲だからここまで好きだと言えるんでしょうね。