映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「ブラックナイトパレード」 

2022年12月27日 | ファンタジー映画


原作:中村光
監督:福田雄一  

受験に失敗し、就職も上手くいかなかった主人公は
コンビニのアルバイトをしながら就職活動をしていた。
日頃なにかと業務を押し付けてくるバイト仲間の
ミスの尻拭いをさせられた主人公はやけ酒を呷るが、
偶然会った経営者から高給、手厚い福利厚生、感じのいい同僚と、
三拍子そろった良い職場のオファーを受け心が揺らぐ。
しかしその業務内容は、あのサンタクロースの仕事なのだった…というあらすじ。

原作の3巻までの内容、ただし試験の内容をかなり変えてあります。

福田監督の笑いと中村光さんの笑いはかなり違うと思うけど、
(福田監督のほうが親切で丸い)
相変わらずの福田節で時々笑いが起こっていたからまあいいのかな。

原作1~2巻が2022年末休み限定で試し読みできるようなのでおすすめです。
鉄板感動系が好きな人よりも、どうなるか分からない変則的な話が好きな人むけ。
https://read.amazon.co.jp/manga/B01N53SA9M?ref_=dbs_ebk_wr_lft

ラストまでばれ

ねずみの手作り感がすごかった。

山田裕貴さん、鉄平の役かな?と思っていたが違った。
あっ…えっ!?成程。

ゲーム機の色の話、原作だとパールピンクなんだけど、
茶色に変更してあって、そこは細やかでよいと思いました。



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「かがみの孤城」

2022年12月25日 | アニメ映画
原作:辻村深月
監督:原恵一

あるきっかけで学校に行けなくなってしまった中学生、こころが、
不思議な城に迷い込む話。
城には年の近い男子女子が集まっていて、
どうやら全員不登校問題を抱えている様子だったが、
城の主の狼の面を付けた少女は、こころたちにゲームをもちかける…というあらすじ。

まずまずの客入りで、終盤はすすり泣きの気配もありました。
多少削られた箇所もありましたが、原作に忠実。
学校=世界すべてと思える年頃は
そこがつらいと消えたくなるけど、
でも決してそうじゃないという話なので、中高生に見てほしいです。

ねたばれ

おちに関しては、ガラスに映った姿を変えたりして
相当わかりやすくしてくれていた。
まあでも分からなかったとしても損なわれる面白さはそんなに大きくはない。

金や異性や、学歴、SNSでの人気とか、マウントにしか興味のない人種も確実にいるので、
そして嫉妬が感情の最上位でなおかつ攻撃的という人種も少なくはないので、
そうじゃない人間が、エンカウントした場合の身の処し方を学ぶ場でもある。学校は。

ジャンプやゲーム機などの細かい伏線は割愛された。
あと7人の嫌な部分もカットされた。
マサムネの当たりの強さとか、ウレシノが女子全員を順番に好きになっていく過程、
アキがフウカをdisったりとかするあのあたり。
尺の問題かもしれないが格差要素も抜け落ちていた。
スバルくんの家庭環境は危ういものだったし、
フウカちゃんの家も、経済的に逼迫していたはず。
まあアキちゃんの性加害の話もマイルドになっていたので
(原作ではあれが初めての加害ではない)
全年齢配慮なのかも…?
でもアキちゃんの彼氏のクズ度は120パーセント増だったな?

なぞのオリジナル要素トロイメライはなくてもよかったかもだ。

特典のカードは何パターンかあるようですが、
SNS投稿禁止。
普通に全種見せてほしいですね。





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「アバター ウェイ・オブ・ウォーター」

2022年12月18日 | SF映画
2009年同名映画の続編。
監督 ジェームズ・キャメロン
脚本 ジェームズ・キャメロン ジョシュ・フリードマン

元海兵隊員のジェイク・サリーは惑星パンドラの先住民族ナビィの姿を得て
妻子を持ち、平和に暮らしていた。
しかし滅びゆく地球がパンドラを移住先候補に定めたため
再び大規模な侵攻が始まるというあらすじ。
5部作構想らしい。しかし少々の謎は残りつつこの1本で一応完結はしてます。

予告でもありましたが今回水棲生物の映像がすごい。
ドキュメンタリーみたいでした。
映像に興味のある人は見ておくべきだと思います。

今回注意点としては、長い動物虐待シーンがあるのと、
最近の映画にしては珍しいほど家父長制・家族愛推しなので
苦手な人はご注意です。

ラストばれ

今回海の一族の話なので、次は砂漠とか、火山とかいくんだろうか。
「エアベンダー」か!
パンドラ、レアメタルは出るし移植先に選ばれちゃうし
アンチエイジングの薬も取れるし、狙われすぎて大変ね…。
そして大佐が完全悪ではないので、
カタル死ス要員として捕鯨じじいがINしましたが
トゥルクンの母子が狩られるシーンがともかく残酷で長かった。
別の映画が始まるかと思った。
まあその圧迫のおかげで捕鯨じじい死のシーンは
立ち上がって拍手したいほどスッキリしましたけども。
左腕ポーンするリズムが大変良かった。
しかしトゥルクン1頭で現レート108おくえん、
こりゃあ5回といわず10回でも20回でも来ちゃうね。
トゥルクン狩りは、捕鯨への風刺もあるでしょうけど、
鯨油だけとってあとは捨ててしまう、19世紀初頭前後の
欧州の捕鯨のことも皮肉ってると思う。

子供が人質になるシーンが多すぎて、
人質になったり逃げたり、なったり逃げたり、
人質コントかと思いました。終盤の展開については
もう一度くらい脚本をリライトしてもよかったのでは。

大佐は、息子に会った瞬間トゥンクしてたので、
だんだんヴィランではなくなっていって、
最後共闘することになる気がするけどどうかな。
(グレイスもボディはあるので復活すると思う)
キリの父親については次回に持ち越し。
キリの声、シガニー・ウィーバーって全然気付かなかった。



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「MEN 同じ顔の男たち」

2022年12月11日 | ホラー映画

夫の墜落死を目の当たりにするというショッキングな経験をしたヒロインは、
静養を求め、郊外のカントリーハウスに滞在する。
古い館での暮らしや周囲の森の散策に癒されるヒロインだが、
不審な男が屋敷に侵入しようとする…というあらすじ。

不条理ミソジニーホラーです。
明快な結末を望む人向けではない。評価が分かれそうです。
この作品を好きな人も、前半が好きな人と、後半が好きな人に二分されそう。
私は前半が割と好きです。
すごく痛い描写があります。

ラストまでばれ

男性監督なのに男性の嫌な部分を描くのがうまいな~~~~~!
と思います。
男性の中には、嫌な部分を描写していると認識できないひともいるかも。
それくらい自然。

・客観的に見て加害者側なのに、当たり前に自分を被害者だと思っていて責めようとする
・性被害、暴力被害に遭った女性の落ち度を探そうとする
・隙あらば触る
・隙あらば性的な冗談を言う
・女性への性加害、暴力被害を軽視し、公言する

ミソジニーはミソジニーから生まれる。受け継がれ、連帯し、強化される。
というのがメインプロットだと思うんですが、
それに聖書、グリーンマン、女陰、りんご、アガメムノン(神父の話)、鹿(イーピゲネイア?)
たんぽぽ、など象徴を駆使して
原始から連綿と続く男と女の構造を絶望的に描写したかった感じですかね。

現実レベルの話では、夫の怪我と同じ個所、左手が裂けていて右足が折れているやつは
全員幻覚でいいと思う。
夫の死の衝撃から立ち直っていない状態で、男尊女卑の根強い田舎で
ストーカー被害を受け、ストレスで幻覚を見て管理人を殺してしまったという話が
辛うじて成り立つように思う。

前半のトンネルの雰囲気が繊細で好きです。
窓の外の全裸コントも。
あの全裸おっさんは「イット・フォローズ」由来かと思ったんですけど、
監督さんは「進撃の巨人」の影響を受けたと仰っているらしい。
じゃああの最悪無限出産も進撃のあれですかね。
最悪が一周回って、なんか笑ってしまいました。


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「ブラックアダム」

2022年12月08日 | バトル映画


DCエクステンデッド・ユニバース11作品目。
紀元前3000年前に栄えたカーンダックには、
人々を支配して苦しめた暴虐の王を倒した勇者の伝説があった
現在のカーンダックも、 貴重な鉱石が採れることから
インターギャングという組織に長期間にわたり権力を振るわれており、
祖国の解放を願う人々はレジスタンス活動を行っていた。
大学教授でありレジスタンスでもあるアドリアナは、
勇者の伝説にまつわる王冠を守るために文献に記された墓地に侵入するが、
それは最悪の存在を復活させるきっかけになってしまう…というあらすじ。

どうかな~?と思って見に行ったんですが、 面白かったです。
MCUの、社会問題を内包し、アクション超一流、登場人物の感情の振れ幅もすごく、
ジョークセンスもクール、みたいなムキムキしたのに
ちょっと疲れた人が見るのにちょうどよい感じ。

エンドロール後に映像あります。

ラストまでばれ

冒頭で、あれ?これシャザムでは?シャザム・ゼロでは?と思った。
シャザムシリーズは同じ監督でもないのになぜかクオリティが安定してますね。

終盤のオチの、 彼は実は選ばれし勇者ではなかった、という
あのミスディレクション好きです。上手く撮ってる。
しかしシャザム、 シャザムや神々の意志に沿わない動きをすると
容赦なく廃棄されてしまうの怖いですよね。
しかもどうも代理戦争くさい。 お前たちが直接戦え!

DCは毎回集められる能力者たちが、 どこかほっこりしてるんですが、
今回特に全員いいひとでしかも最終的にみんな仲良しさんとても爽やかでした。
というかというか、すごい心の通じ合った友情を見せつけて、
意味深な会話をしたあげく退場したヒーローがいた…。
Dr.フェイト……なんなんですか一体。気になるよ。
少年のころ、西部戦線に飛んでいく戦闘機を見送ったとのことで
一次大戦かと思ったが、いや本土で見たのなら二次か?とか色々考えました。
仲間の死など何十回と経験しただろうに、今回だけはどうしてもだめだったんですね…。
最後、未来の見えなくなった彼がとても幸福そうで印象に残った。
今回アダムを片付けるのが早すぎたというか、
2週間ほど面倒で放置していればみんな無事だったろうに、
ホークマン使った道具とか秒でお片付けしそうだもんね…それが裏目に出た。

アベンジャーズもそうですけど
ああいうヒーロー団体は外敵に攻撃を受けた国を守りに行けるけど、
隣国に侵略をされたり、一応手続きを踏んで
樹立した独裁政府などには手出しできない感じですかね。
思うにインターギャング、カーンダック政府に何らかの利益があって
駐屯が許されてるんですかね。
しかし27年間支配を受けていて、 助けに来てくれなかったスーパーヒ一ロー団体が、
ブラックアダム出現で飛んで来たら、 そりゃあ皮肉も言いたくなるでしょうね…。

アマンダ・ウォラー、冷酷演出ばかり入ってクレバー演出がないと
無能ザコおばさん感が定着しちゃうけど、そういうキャラクターなのかな?
あと終盤、カーンダック民がゾンビをやっつけてヤッター!ってなってるのは
少し首をひねった。
民衆が戦うべきなのは自分たちを抑圧してきたインターギャングなのでは?
ゾンビはむしろ隠れて様子を見るべきでは?
ボスが死んだら即解散で、あの時点でインターギャングはもういなかったとかかな?
それで代わりにゾンビをボコったの?

特別出演の彼、何も知らなかったのでびっくりしたー!


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