映画の豆

映画の感想をだらだらと。
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「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」

2022年04月17日 | アニメ映画


今回は高木さんと佐藤さん、それと安室さんと彼の同期たちがメインの話。
元刑事、村中の結婚式に殺害予告があり、
その警護に当たるべく準備を整える警視庁の面々だが
その頃、公安の安室は何者かに首輪爆弾を装着させられてしまう。
そしてコナンたち少年探偵団のメンバーは偶然事件に遭遇して…というあらすじ。

お話のテンポが速く、どっち側の話も楽しめました。
どちらかと言えば安室さんと同期の話の尺が長い。
アクションシーンがしっかりしてました。
安室さんと今回の犯人は、普通にアメコミヒーローでもやっていけると思う。

脚本は紺青の拳、から紅の大倉崇裕さん。

ラストまでバレ

爆発物の話だけども、珍しく蘭さんは爆発物を引き付ける超能力を発揮しなかった。
警察学校メンバーの過去の連係プレーが良かった。
スピンオフではすっかりコメディキャラクターとなった風見さんが、
高圧的な公安の人間として出てくるので、なんだか新鮮でした。

私は復讐推奨派なので、死んだ人は喜ばない・戻らない的探偵の説教には
「ウルセー!」って言うほうですが、
今回のコナンくんのハグには不本意ながらグッときてしまった。
勝平さんではなく子供の姿なのがまたずるいというか何というか…。

ガラスの向こうの安室さん、水をペットボトルではなく
わざわざガラスボトルに移し替えているのがなんとなく微笑ましかった。演出なのか。
前半動けなかったぶん終盤大暴れでしたが、身体能力すごかったです。
片腕が不自由な状態で、その安室さんを圧倒した犯人もすごかった。

タイミング悪くロシアねた。
まさかロシアが侵略戦争を始めて世界の敵になるとは思わないもんな…。






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「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」

2022年04月10日 | 児童文学系映画

シリーズ3作目。
ダンブルドアに招集された男女は、
魔法界を合法的に支配しようとする
グリンデルバルドの野望を阻止するために行動を開始するというあらすじ。

相変わらず魔法生物は可愛いし、
ニュートと兄はいつになく仲良しだし、
魔法による戦闘はアイディアが優れていて多彩だし、
重苦しく凄まじい愛憎を見せられて息が詰まりそうでしたが美しかったです。

暴力事件で敗訴したジョニー・デップが降板し、
ゲラート・グリンデルバルド役には
新たにマッツ・ミケルセンがキャスティングされました。
(そうしたらまた別キャストによる暴力事件が起きたりしました)

溶けた人間の断片が映るので怖がりのお子さんは注意。

ラストまでバレ

魔法戦は光線銃の代用みたいなのじゃなくて、
使う人のセンスで全然違う戦い方になるのが良くて、
ジェイコブとラリーの暗殺阻止作戦、
あとラリーとテセウスが追っ手を撃退するところが好きです。
壁に閉じ込める魔法とか印象的だった。
ラリーの魔法のイマジネーションが豊かなんだろうな。
(でも食べかけのパンを投げ捨てたシーンでアッ!って言いそうになった)
スキャマンダー先生とテセウスが牢獄でサソリダンスするところとか、
もう絶対子供さん大受けだろうなと思った。

筋はちょっと大味で、
ユスフのエピソードは総カットしてもまったく支障のない意味なし筋だったし、
ただの伝言にゾロゾロ大勢で行って1人投獄されるのも首をひねる感じだった。
(サソリダンスがすごくいいのでカットし難いのは分かりますけど)
今回はメインがダンブルドア校長の過去の罪とその贖罪、孤独で
その描き方はとても良かった。
最近男に執着する男のエンタテインメント映画を連続で見てますが、
本作はとてもエレガントだった。
冒頭がデートで、どうしようかと思った。
この規模の映画にしては珍しく、友情風にぼやかしたりせず
恋愛であると明言してた。まあロシアでの上映はないだろうし、
中国は…?中国はどうなるのかな?知らん。
(同性愛描写が少しでもあると上映されない大国2国)
でも最後の、彼は攻撃して自分は防御だったから戦ったわけじゃない、
っていうのはちょっと何を言ってるのかよく分からなかった(笑)
恋人同士のじゃれあいって判断されたんじゃないの…?
杖を握る右手は猛々しいのに、互いの胸に触れる左手はとても優しい触れ方でした。
結局最終的にゲラートがアルバスの事をどう思ってたかは
原作終盤での彼の行動で概ね察することができます。

今回魔法生物描写は割を食って縮小されたけど
ジェイコブのための杖を出した時ピケットが
「ta-da!」って言ってたの可愛かったのと、
ワイバーンの垂直離陸のアイディアに「なるほど!」って思ったのと、
(ああいう開けた場所のない設定では離陸が難しい)
あと麒麟は、本場中国読みでチリンなのを初めて知りました。
素晴らしい指導者が善政を敷いていると現れる幻獣のようですが
徳の高い人物に頭を下げる設定は、やはり十二国から…?

私のダンブルドア校長の理解は、
若気の至りで優生思想てきなものにハマって、
恋に狂って盲目になったせいで自分の妹が死んだという、
取り返しのつかない罪を背負って、今後は正しくあろう、
愛情に惑わされぬよう、弱者の味方でいようと日々己を律しているイメージなので
麒麟が膝を折るような人とはちょっと解釈が違う。
タイトルもゲラートとの愛ではなく、それにかかっていると思ってる。
(恋愛の件はべつに隠しているわけではなさそうだし)

原作読者としては
アリアナの過去の加害被害の件は、このままスルーか…?というのと
アバーフォース…お前、そんなやらかしがあったのに
本編終盤で兄に対してあの態度だったんかい?というのが少し気になりました。
(これは後付けなので仕方ないですが)

マクゴナガル先生、おかわいらしかった。
でも若い頃から苦労かけられてたの…。
ジェイコブとクイニー、おめでとう!
(別れるに至った問題って解決したっけ…?)
ティナ、本筋に出ないかと思った。良かった。
すごく顔が変わられたように見えた。

ラスト、式を映さずに孤独に見守る校長を映すのはとても良いですね。
自分の人生は諦めて、人々の守護者として生きる覚悟を決めた人の顔だった。




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「シャドウ・イン・クラウド」

2022年04月04日 | ホラー映画

クロエ・グレース・モレッツさん主演のパニックホラー。
第二次大戦中、離陸間際の戦闘機に、
極秘任務遂行中だという婦人補助空軍の下級士官モード・ギャレットが乗り込んでくる。
連絡を受けていなかった機内に席はなく、彼女は銃座に押し込められる。
兵たちからの侮辱にうんざりする彼女だが、機外に謎の生物の影を目撃する…というあらすじ。

クロエさんを好きな人がクロエさん鑑賞目的で見るのにおすすめ。
感染症対策なのか、前半はクロエさんの一人芝居状態です。
ただ、ホラーとしては何十年か前のテイストなので、
最新作と比較するとつらい。
それと日本軍が敵として出てくるので愛国戦士向けではない。
あと戦闘機の乗組員のセクハラ発言が結構きついので、
そのへん平気なひとむけ。(監督は女性)

ダン・オバノン(故人)の原案らしい。
その原案を元に「エイリアン」が生まれたとか。
私はトワイライトゾーンの「2万フィートの戦慄」を思い出した。
あれはリチャード・マシスン。
グレムリンは結構新しい幻想生物で、第一次大戦頃が起源なのだそうです。
知らなかった。

末端が痛い描写があるので注意。

ラストまでバレ

一人一人のキャラクター紹介的な場面で映像がファッ…て出るところ、
こいつはあかんやつや……と思いました。
クロエぶら下がりシーンがともかく長いのと、
あと飛行機から落下してあわやというとき、
日本の戦闘機の爆発でその爆風で上昇して戦闘機に戻れたところもヤバ…と思った。

「ガンパウダー・ミルクシェイク」を見た後なので
暴力夫、DV、不倫、アカチャン…とかが出てくると
えっまだそういうの必要…?という気分になる。
あとでかいグレムリンにステゴロで勝つ女子が、
普通の人間の夫に暴力を振るわれるのが解せぬ。
この主人公が殴ったら大抵の人間は死ぬでしょう。

音楽がとても懐かしかった。
エクソシストとかサスペリアとかハロウィンとか
ああいう感じの音楽。


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「モービウス」

2022年04月03日 | バトル映画

監督ダニエル・エスピノーサ
脚本マット・サザマ バーク・シャープレス

「ヴェノム」「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」に続く
ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(SSU)の第3作目。
ソニー、知らぬ間にユニバース名称を決めてた。

先天性の病により常に血液の交換が必要なモービウスは
その天才的頭脳によりハンデがあるにもかかわらず医師となり、
人工血液の開発に成功するという功績をあげるが、
自らの病を治療するすべはまだ見つからなかった。
同じ病を持ち、それがきっかけで友人となった幼馴染のために
治療薬を早く得たいモービウスは、吸血蝙蝠を使った実験に手を出す。
しかしそれは恐ろしい代償が必要となるのだった…というあらすじ。

幼馴染からモービウスへの矢印がでかすぎて、他の印象が薄い。
起承転結の優劣やアクションに特にこだわりなく、
登場人物の関係にしっかり尺の割かれた映画が好きな人におすすめ。
(特にこじれてるやつ)

エンドロール中に2回映像があります。
軽めの嘔吐あり。

ラストまでばれ

マイロは原作だと吸血鬼化したモービウスに殺される親友なんだね。
なぜあんなヤンデレの王みたいなことに。
「死ぬ日が来るまで一緒だ兄弟」とか「君とは戦わない」とか、
なんかそのセリフ知ってるぞ…?と何度か思いました。
他にも「恋愛はするな」「頼む、追い出さないでくれ」
「君から離れない」「これで君と僕だけだ。味方は僕しかいない」
など、パワーのあるセリフがどんどん飛び出ました。

その反面、バトルの組み立てやアイディアには特に新しいところはなく、
病気の女児は一体何のために出てきてどうなったのだ…等、
大味なところが散見された。
あらすじも、女の死でパワーアップとか前世紀的。
それと「傭兵の死とかどうでもいい(双子の親のシングルマザーの看護師の死は重要だが)」って
公務員にわざわざ言わせるの、どういう意図なのか気になった。

監督が「ライフ」のひとで、
脚本は「ドラキュラZERO」「キング・オブ・エジプト」のひとらしいので
なんだか納得する。
固執する人が話を引っ張って、主人公は固執されて色々失うんだよな…

おまけ映像のひと、そもそも生活のためにやっていたことで、
別に世界やヒーローをどうこうしたい系ヴィランじゃなかったような…。
家族と平穏に暮らしたいとかそういうのは?
あと本編では理知的で優しい性格に描かれてた先生、その話に乗っちゃうの!?


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