映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「アップグレード」

2021年02月23日 | SF映画

監督・脚本リー・ワネル
劇場で見損ねた映画だったので、配信されて嬉しかった。

AIが人間に代わってあらゆる雑事を行う未来社会で、
車に登載された人工知能の異常により貧民街で事故を起こした男が、
全身麻痺になりながらも、知人のIT企業社長の薦めで脊髄にAIを埋め込み、
妻を殺したならず者を追う、SFホラーアクション。

B級SF好きなかたなら大喜びの内容です。
AIと人間の共闘、人工知能のサポートによる身体能力の飛躍的な向上、
人間の手足に仕込まれるギミック。

内容ばれ

妻ちゃん冷蔵庫の女なんですけど、
社会的地位が夫より高そうな描写があると、ちょっと印象ちがいますね。
あと理想の未来世界ではなく、
格差は解決していないところも奥行きあって良い設定。

AIによって最も効率的に操作される人体を
カメラワークで補佐する独特の表現で撮ってあって面白かった。
オチはまあ何となく途中で察せられる。




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「名探偵コナン 緋色の不在証明」

2021年02月20日 | アニメ映画
(TVアニメシリーズ特別総集編です)
4月公開予定の「緋色の弾丸」に先駆けて、
テレビシリーズから今回メインキャストとなる
赤井ファミリーのエピソードのみを抜き出した
特別総集編が劇場公開されました。

私は週刊で追っているので記憶がかなりあやしく、
春の予習のために見に行きましたが、
忘れていたエピソードもあり、行って良かったです。
いつものナレーション「俺は高校生探偵、工藤新一」の
赤井さんバージョンを聞けただけでも元は取れた気がします。

あと、時間の都合上、はい死んだ!解決した!はい死んだ!解決した!と
サクサク進むのが面白かった。
米花シティ、政府による何らかの実験が行われとるやろ……。
家賃や食費が安く、最低賃金が高いかわりに
死亡率が日本の平均の20倍とかやろ……。

もちろん安室さんとのエピソードもありますよ!

荒木先生の「富豪村」を読んでからずっと、
紅茶を飲むシーンは取っ手の持ち方に注目してしまいますが、
安室さんが、まさかの……!
(続きは映画館かもしくは録画か配信で確認ください)


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「Zygote」

2021年02月08日 | ホラー映画
旧作映画の感想は、通常1年分まとめて索引つきサイトにあげていますが、
新作映画が軒並み延期なので、
別のWEB日記に書いている旧作映画の感想を順次あげます。ひまつぶしになれば幸いです。


https://www.youtube.com/watch?v=pKWB-MVJ4sQ

「第9地区」のニール・ブロムカンプ監督が
WEBでショートフィルムを発表なさっていたのを全く知らなくて
何年も遅れて見ました…。
(無料。22分間)
(残虐描写が含まれるので年齢確認があります)

未来のどこかの施設で生き残った1人の人間と1体の合成人間、
食料と水が残り少なく移動する必要があるのだが、
彼等が籠城する原因となった「なにか」が外で待ち構えている。
合成人間は権利を制限されており、
あくまで人間に奉仕しようとするが…という話。

いやいや、これが無料とかとんでもないですよ…!
合成人間のダコタ・ファニング名演だし、
クリーチャーの造形めちゃくちゃ良いし、
造形がちゃんと物語と絡んでるし、SFだし、ウワー!という感じ。

内容ばれ

合成人間より新生児のほうが価格が安いというのは
ダーク系SFっぽいですね。
あのクリーチャーが発生した経緯とか
意味深なセリフがいくつかあったので、
きっと設定があるんでしょう。気になる。



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「ダニエル」

2021年02月07日 | ホラー映画

統合失調症を患う母親と、次第に不仲になる父親、
不安な毎日を過ごす主人公に、ダニエルという空想の友達ができる。
楽しく過ごしていた彼等だが、ある出来事をきっかけに
主人公はダニエルを封印する。
時は過ぎて大学生になった主人公は、母親との関係や
大学生活の不安からいつしかまたダニエルと会話をするようになるが…
というあらすじ。

主人公がスーザン・サランドンの息子さんで
イマジナリーフレンドのダニエルがシュワルツェネッガーの息子さんという
二世演技対決映画。

ホラー的な表現が時々あるので苦手な人は注意。
それと強い光の点滅があります。嘔吐も。

ラストばれ

終盤にジャンルが変わって、あれれれ?という感じに。
私的にはホラーは好きだけど、この味変はないほうがよかったかも。
ダニエルが普通に別人格で、主人格に執着していました!ではいかんかったのか。
閉じ込められたドールハウスの外の、
地獄に落下すると外に戻れるという理屈もよく分からん。

お母さんの統失描写に気合が入っていました。
そりゃ子供にしたら「遺伝するって知ってた?」って聞きたくなるよな。
(あと、治療薬が創造性を阻害するというのはもはや常識なのか)
(ダニエルはオカルト由来の存在だったので薬物では消えなかったけど)

この話で一番アカンのはカウンセラーだと思う。
凶暴な別人格があると分かっている患者と夜中に密室で2人だけで会うとか。

主人公もダニエルも美しかったし、演技が拮抗していてよかった。




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「マイリトルゴート」

2021年02月06日 | アニメ映画

旧作映画の感想は、通常1年分まとめて索引つきサイトにあげていますが、
新作映画が軒並み延期なので、
別のWEB日記に書いている旧作映画の感想を順次あげます。ひまつぶしになれば幸いです。

https://sst-online.jp/theater/9511/

PUIPUIモルカーの見里監督が
東京藝大の院生時代に撮影された、
卒業製作のストップモーションアニメ。長さは10分ほど。
2月28日までの限定配信。
視聴は無料ですが、会員登録が必要です。
テーマが児童虐待なので、きつい内容。

七人の子どもを狼に食われたお母さんヤギは
狼の腹を切り裂いて子ヤギたちを救い出すが、
最初に食べられた長男は消化されてしまい、
他の子ヤギたちも胃液で皮膚が爛れてしまっていた。
亡くなった長男の代わりに人間の男の子を拐ってきたお母さんヤギは、
外に出ないよう言い聞かせて出掛けますが…というあらすじ。

ティザー映像の段階で家庭内性虐待の暗喩なんだな、と思ってましたが、
暗喩どころの話ではなかった。
うーん、これ学生さんの卒業製作なのか!すごいな!
東京藝大ってこのレベルの人がゴロゴロいらっしゃるのかな…。

内容ばれ

子ヤギの皮膚だけでなく片目も溶けて変形してたり、鏡が封じてあったり、
嫌なホラーテイスト満載でした。
私がティザーで一番魅力を感じたのは子ヤギの合体技でしたが、
監督的にはホラー要素が弱くなるので悩ましかったとのこと。
「せっかく人形6体作ったのに、合体させないともったいないなと思って」
入れたらしいです。そういう感性は好き。
ところでこの話は胃袋で始まって胃袋で終わるし、
モルカーは人間が胃袋に乗車するんですけど、監督は胃袋お好きなんかしら…。

自作の眼球で、目の潤みはレジンで表現なさっているらしいですが、
涙はどうなんだろう。本当の液体だとすぐにフェルトに吸収されちゃって
撮影向きではないよね。涙もレジンかな。
モルカーの涙は完全に個体っぽい表現だったけども。

ちょこっと様子を見たい人むけ
https://www.youtube.com/watch?v=hnyOwRZPgyk



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