映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「コンテイジョン」

2011年11月27日 | パニック映画


パンデミック映画です。
でも娯楽作品のようにやたら盛り上がったりピンチになったりしない。
都市荒廃も略奪も抑制された演出で、
あくまでウィルスの蔓延と、その中での人間の行動が描かれます。
多分に小説的です。ソダーバーグ監督、円熟の技巧。
下品にならぬところでサッと描写を切り上げられるし、
後味も悪くなりすぎぬよう、ちょいちょいと砂糖を足される。
絶妙の匙加減です。

物語のキーとなる医師が4人出てきますが、
どの医師も倫理観が高く、真摯で、ウィルスに対する闘争心に溢れています。
そのうち3人が女性です。
これ普通の映画だったら男性が演じる役だよな、というか男女あべこべではないか?
と思うところがあって、それは

内容ばれ反転

未曾有の危機に臆することなく調査に飛びまわり、
粘り強く業務をこなし、自分が感染しても義務を忘れず、
死ぬ間際まで他者を思いやり続ける精神力を持つ女性、

動物実験で効果のあったワクチンを
ためらいもなく自分に投与し、人体実験する無謀さと熱意を持つ女性、

マリオン・コティヤール演じるWHOの医師は女性的でしたが
それでも自分の手の届く範囲の人々を守りたいという気持ちは共感できます。

(培養のノウハウを製薬会社に売って大富豪になれたのに、
米国疾病予防管理センターにデータを提出した医師は、
あれ彼と同じ事が出来る人が世界に何人いるだろう…)

あと、最初に感染してパンデミックの原因になった女性、
大企業の重役で世界を飛び回って、精力的に楽しんで、浮気もするぜって
これも普通だったら男性設定ですよね。
逆にマット・デイモン(太っt…)演じる、
妻の死後に浮気を知り、苦しみながらも娘をひたすら守り続ける主夫、
これは通常なら女性設定。なんだか面白いです。

妻が働いていた会社が中国で伐採しまくり、
コウモリから豚へウィルスの仲介を引き起こし、
そして自分が香港で感染者第一号になって世界中にまき散らし
息子にも感染させて道連れにして、死後浮気がばれるとか
天罰にしても凄まじいな。オーバーキルというか。

感染が広がっていく過程で、各都市の人口が出ましたが
東京だけ異様で噴いてしまいました。
wikipedia見たら「世界最大の人口を有する都市圏」と書いてた。
わー、そうなのか。
感染者多数発生分布図の日本部分をガン見しましたが、
関東と中部はアウトで他はセーフだったっぽい。
(空港と港を閉鎖すれば北海道九州四国は守れるよ!セパレートばんざい)

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「インモータルズ -神々の戦い」

2011年11月17日 | アクション映画



「落下の王国」のターセム・シン監督作品。
母と2人、まずしく暮らすテセウスが
変なヘルメットをかぶったハイペリオン率いる軍隊の侵略に際し
雄々しく立ち上がるぜ、という内容。

見どころは変なヘルメット。
ハイペリオンだけではなく、オリンポスの神々も
形容しがたい変なヘルメットをかぶっています。

あとアクション。人間のアクションと神のアクションの2種類あるのですが
当然対比の問題で神のアクションがすごいです。

全体的につっこむところがちょっと多いですが
戦うギリシャ神話の神を見たいという方にはおすすめ。
(グロシーン多め)

内容ばれ反転

神をも殺せる伝説の「エピロスの弓」、それをさずかる主人公、
という流れかなと思ったのですが、手に入れて割とすぐにあっさり奪われ、
あとはずっと敵の親玉ハイペリオンが弓を最大限に活用して
あろうことかそのまま終わった……あれじゃ「ハイペリオンとエピロスの弓」だ。

この映画は最初からゼウスが本気を出していれば30分で終わったものを、
ラストまでウダウダしていたせいで、人間も神も随分死んだ。タイトル「不死者」なのに。
気分屋で怒りっぽくて情け容赦ないギリシャ神話の神々な感じがよく出ているゼウスでした。
言い付けを破った息子は殺して娘は許しちゃうとか、
戦闘で傷ついた娘は天界に連れ帰って息子は放置とか、おい、男親……。

あ、チーンをハンマーで潰すシーンがあるので、
男性の方は慎重にどうぞ。
(あの角度だと挫骨や恥骨も全部砕ける気がする)

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「映画スイートプリキュアとりもどせ! 心がつなぐ奇跡のメロディ」

2011年11月15日 | アニメ映画


今度はアフロディテ様が何者かに体を乗っ取られて、
メイジャーランドから音楽が奪われちゃったニャ!というお話です。
忙しい夫婦だな!

一度くらい間違って、ミラクルライトを私にもくれないかと思うのですが
今回ももらえなかった…。
そしてお約束の気の早い女児は、映画泥棒の登場と同時に
ミラクルライトを振っていました。何を応援しているのだ。
あと、エンディングに女児のダンスタイムがあって、
プリキュア達が諸注意を述べた後でみんな踊ろう!と促すのですが、
「これは…自宅でかなり踊りこんでいる…」というレベルから
死霊の盆踊りまで、様々な女児の踊りを鑑賞できました。

お手洗いに行ったら、ハミィの帽子をかぶった鏡の中の自分に
じーっと見とれている女児がいた。女児かわいいなーもう!

内容ばれ

・見どころは、最近本編ではめっきり御無沙汰の、ひびかな(かなひび)描写・
 ハミセイ(セイハミ)描写・メフィストの愛らしさ、以上です。
・響は、ウテナのフィルムが混入したのかと思うほどの凛々しい王子様描写。
・響はおうじさまの受。
・変身したプリキュアは本名を呼ばずにプリキュア名で呼ぶしきたりですが
 今回、奏が響の名を絶叫していたので、珍しいなと思いました。
・どう見ても仲間がピンチで戦闘中なのに「ハミィが心配だから先に行くわね」
 と言いきったセイレーン。こんなマイペースなプリキュアも珍しい。
・敵だった時はあれほど強かったのに、今やすっかりほのぼの要員のメフィストさん。
 ダメっ子でお人好しででも一生懸命というところに探偵助手臭を感じます。
 ついいじめてしまうアコちゃんの気持ち分かる。
 そうこうするうちにアコちゃんが立派なドSに……。
・ラストで白猫と黒猫がじゃれ合うシーンをのんびりと流すくらいなら
 アコちゃんとスズちゃんの和解を入れるべきではないかと、
 鑑賞後の意見交換会でざわざわしましたが、友達も私もハミセイなので
 「全然オッケー☆!」という結論になりました。



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「三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船」

2011年11月13日 | アクション映画



パイレーツマスケッターズ・オブ・カリビアン三世……とかそういう感じの。
ミラジョヴォのお色気アクションと三銃士+たにやんの殺陣が堪能できます。
セットが豪華、衣装もゴージャス。

内容ばれ

コンスタンスはもちろん未婚の美少女で、王妃は貞淑、
原作の、すきあらば肉体関係結びまくりの部分は当然カットされた、
いつも通りの映像化でした。

ちょっと驚いたのが、ミレディの裏切り(アトスのトラウマ)を
冒頭部分に盛り込んであったこと。
ミレディがお宝を独り占めして逃げてしまうエピソードなのですが、
男ならそれくらいでグダグダ言うな!ルパン三世を見習え!
と思わなくもなかったです。

ダルタニアンがパーシー・ジャクソンの子です。
言われてみれば!でもロンゲの方がかわゆく見える。
生意気短気で背伸びしたい年頃な感じがよく出てました。

リシュリュー枢機卿がクリストフ・ヴァルツ氏ですごく期待していたのですが、
わりと抑え気味のシーンが多かったので怪演は見られず、残念でした。
続編に続くぜ!って場面で終わったので、次回活躍を楽しみにします。
(乗馬の訓練中に落ちて脱臼されたニュースを読みましたが、
乗馬シーンどこだったんだろう…)

お話のアイディアをだした人の中に三谷版三銃士を見た人がいるなと思いました。


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「ステキな金縛り」

2011年11月06日 | コメディ



劇場で最後までずっと笑い声が続いて、
なんだか幸せな感じがしました。
大勢の人の笑い声っていいですね。

宝生エミは失敗続きのダメダメ弁護士。
これが最後のチャンスと与えられた仕事は、
妻を殺した男の弁護だった。
男は殺害時刻、落ち武者の幽霊に
金縛りにされていたというアリバイを主張しており、
エミはその落ち武者、更科六兵衛に
法廷で証言させる事を思いつく、というお話。

三谷さんのギャグが合わない人以外にはおすすめです。
映画館に行って、アハハハーって笑って、
すっきりして家に帰れます。
(三谷さんの映画が上映されるたびに同じ事を言っている気がする)

内容ばれ

役者さんもこれ演じていて気持ちいいだろうなあ、
というおいしいシーンがいっぱいあった。
とくに阿部さんと中井貴一さんの役。
あと生瀬さんも、短いながらおいしい役どころ。

ラブちゃんのシーンとか、
「ヤンキードゥードゥルなんだけど……」のところとか
じわーっと泣けるんだけど、
でもおかしさの方が大きいから笑っちゃうアハハハって
珍しい感じになりました。こんな映画、他にはない。

佐藤浩市さんと篠原涼子さんは過去作品とリンクしている。
唐沢さんは一瞬だけの出演。
大泉さんはEDロールに名前はありますが、
EDロールの写真の中だけで本編には出てません。
山寺さんの役には噴いた。



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