スティーブン・ソダーバーグ監督の最後の作品です。(TV映画)
実在のピアニスト、リベラーチェの最後の10年を
元恋人のスコット・ソーソンの書いた回顧録を元に映像化した作品です。
所謂ゲイムービー。
マイケル・ダグラスとマット・デイモンが演じます。
あんまりソダーバーグ監督らしさは感じませんでしたが楽しく見ました。
内容ばれ
繊細で傷つきやすく、親切でゴージャスで
自分を特別扱いしてくれるリベラーチェに惹かれて彼を守るために
若いスコットは育ての親が止めるのも聞かずに家を飛び出しちゃうんですが
もうこれ最初の段階で「あー、捨てられるんだろうなー」って画面から漂ってます。
前の若い恋人が家から追い出されるのを見ても、
ひとは自分がやがて同じ運命を辿るとは何故か想像できない。
スコットがリベラーチェに愛されて、飾り立てられて、幸福になって
段々だめになっていく様がゆっくり描写されます。
やっぱり2人の間に格差がありすぎると長続きしない。
特にリベラーチェのように特異な立場の人は、
どうしてもおいしいところだけを味わって捨てちゃう事になる。
代わりはいくらでもいるから。
しかしこれマット・デイモンがもし金髪の女の子だったら、
もう本当に胸の悪くなるような酷い話で、
約束も何もかも全部うそで、やったものは返せと言われて、
将来の夢も全部捨てて、整形までして尽くしたのにその見返りは7万ドル。
一番ひどいなと思ったのは、育ての親が亡くなってボロボロになったスコットが
お葬式のために実家に帰っているうちに新しい金髪男を家に迎え入れたところ。
実話なので仕方ないとはいえ、そのあとはリベラーチェに一切同情できなかった。
あ、ところでスコットが攻固定なんですが、
リベラーチェに逆転したいって頼まれたのに断固断るんですよね。
そこはスコットがイカンと思いました。