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2024年164冊目 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』は、自分に関係のあるものばかりを求めてしまう日本の働き方に問題がある

2024-05-08 14:28:32 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

労働と読書の関係の歴史を追いかけることで「なんで現代はこんなに労働と読書が両立しづらくなっているのか?」を考えます。

そして最終的に「どうすれば労働と読書が両立する社会をつくることができるのか」に対する著者の回答が記されています。

 

労働と読書(文化)の両立の困難にみんなが悩んでいるが、その根底には日本の働き方の問題があるとのこと。

 

『明治~戦後の社会では立身出世という成功に必要なのは、教養や勉強といった社会に関する知識とされていた。しかし現代において成功に必要なのは、その場で自分に必要な情報を得て、不必要な情報はノイズとして除外し、自分の行動を変革することである。そのため自分にとって不必要な情報も入ってくる読書は、働いていると遠ざけられることになった。』(P240)

 

『自分から遠く離れた文脈に触れること-それが読書なのである。そして、本が読めない状況とは、新しい文脈をつくる余裕がないということだ。自分から離れたところにある文脈をノイズだと思ってしまう。そのノイズを頭に入れる余裕がない。自分に関係のあるものばかりを求めてしまう。それは、余裕のなさゆえである。だから私たちは働いていると本が読めない。仕事以外の文脈を取り入れる余裕がなくなるからだ。』(P234)

 

『私にとっての「本も読めない社会」。それはあなたにとっては、たとえば「家族とゆっくり過ごす時間のない社会」であり「好きなバンドの新曲を追いかける気力もない社会」であり「学生時代から続けていた趣味を諦めざるをえない社会」である。』(まえがき)

 

全身全霊で働くことをやめて、「半身」で働く(片方は仕事であっても、片方は育児・介護・副業・趣味などほかのものに使う)ことを推奨しています。

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