厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
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2017年30冊目『会議の9割はムダ』

2016-12-25 19:40:11 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

京都大学経営管理大学院教授の末松千尋さんが、時短、生産性向上、多様性強化といった、日本企業に求められている喫緊の課題に対して、いかにワークスタイル改革に取り組むかについて考えます。

特に対応策の容易性、即効性、実効性の高さから、本書では会議に着目して改革を進める施策について議論しています。

ただし、会議自体を削減することを直接的なねらいとはしておらず、決定を確実に行い、そしてそれを言いっぱなし、決めっぱなし、やりっぱなしにしないことに注目します。その作業時間のほうが会議よりはるかに大きく、膨大なムダ時間を削減することができるのです。

~よい会議とは?~

<会議前>目的が明確であること、参加者の役割と責任が明確であること、進行手順が明確であること、参加者のベクトルが合っていること、何を議論しているか常に参加者全員のフォーカスが定まっていること、参加者が厳選されていること、計画・準備がよくなされていること、目的が明確であること(再掲)

<会議中>発言のポイントが明確にされていること、意思決定が迅速かつ的確に行われていること、コミットメント宣言の場として使われていること、決定事項を全員で確認していること、改善提案が多く提起されること、発言者数・発言数が多いこと、ディモチベーションが放置されないこと

<会議後>決定事項が確実に実行されていること、課題の抽出と改善が行われていること

~日本企業の課題とその変革の方向性~

ダメ出しばかりのカルチャーから挑戦するカルチャーへ、提案しないカルチャーの転換、モジュール志向への転換、部分最適のカルチャーから共有するカルチャーへ、間接部門の有効活用へ

会議を通じて日本の労働生産性を考える際には、「お互いを思いやること」「社員が自発的に自らの強みを提供し合い相互に助け合うこと」も忘れてはならないと本書を読んで考えました。

【my pick-up】

◎共通パターンを抽出する

企業内では「標準化」というような呼び方で共通パターンを抽出しようとする試みがよく行われる。そしてその際には、各部門がそれぞれ自分たちのやり方を細部にわたって採用するように要求してくる。それが非常に特殊であっても、それが全体最適からはみ出して大きなコスト増につながっても、自分たちさえよければよいという考え方である。全部門が身勝手を主張し始めたら、大混乱である。そして共通部分を抽出するには、それらの多くを切り捨てざるをえない。だからそれを実行しようとする者は疎んじられる。しかしそのような業務に積極的にチャレンジしようとする人材は、大変な逸材、企業にとっての至宝なのである。

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2017年29冊目『修身のすすめ』

2016-12-24 23:19:53 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

SBIホールディングス社長・北尾吉孝さんのこれまでの学びの多くは中国古典をベースにしたもの。中国古典は人生を歩む上での指南書と言えるものと確信しているそうです。

「修身」こそが人世を歩む上で、あるいは仕事をしていく上で最も根幹を成すとして、「人間いかに生くべきか」というテーマに本書は迫ります。

人間力を磨く際に、中国古典は必須だと私も考えます。

こうした教えが一般の人にも分かりやすい内容で、古典と同じような教育効果を挙げられないか。本書はそのような思いから、古典の内容をかみ砕いて現代風にアレンジしたものと言えます。

【my pick-up】

◎忘年と新年の本当の意味

忘年会と言いますと、一年の出来事をパッと全部忘れてお酒を飲み交わすというように「年忘」として捉えている人が大多数であると思われますが、その認識は間違っています。「忘年」とは「長幼の序を忘れる」「年齢を忘れる」というのが本当の意味であり、つまりは年の違いを忘れて親しくするということなのです。世代を超えた友情を築くのが忘年会の本来の姿であることを心に留めておくべきだと思います。新という字は「辛」「木」「斤(斧)」という3つの漢字が集まった文字であり、要するに辛抱して木を斧で削り、有用なものを創り出していくというところに原義があるのです。それ故「新年」というのは辛抱し、苦労して、今までになかった新しいもの、そして世に有用なものを創り出すという意味になるわけです。

◎将に将たる器の人

指導者たらんとする者は、やはり敵味方の区別なく万人が「あぁ、なるほどなぁ~」と思うような発言ができるとか、あるいは「あの人がいる限り、この問題は手を出し難いな」と、誰が見ても重きに思われるような人物でなければなりません。将に将たる器というのは、対立する敵からも一目置かれ、「あの人のためなら・・・」と敵対者の中からも協力者が現れ、そして結果を出すべく一つの合意に纏める力を発揮できる、つまりは正反合の世界をどれだけつくることができるのかにより、その偉大さが定義されるのではないかという気がしています。

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2017年28冊目『ムダの片づけ方』

2016-12-23 23:50:15 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

千田琢哉さん132冊目の本書は、すぐにモノ・人・コトで溢れかえってしまう人へ、最高に機能的な環境で有意義な人生を満喫する方法を教えます。

それは、ムダな考え・物・人・行動を捨てること。真に大切なものを得るために、不可欠な要素です。

壁にぶつかって道が拓けないのは、何かを抱え込んでいるからかもしれません。

手っ取り早く人生を変えたければ、捨てることです。

【my pick-up】

◎噂話がいかに人生の無駄なのかを理解しよう

どうして噂をされる側が夢を次々に実現させるかといえば、噂話が好きな人たちが噂話をしている時間に、粛々と動くからだ。噂話をしないだけで、時間はいくらでも生み出せるのだ。噂話が好きな人たちは、他人の噂話で人生の大半を費やしてしまい、自分は何事も成し遂げることなくそのまま死んでいくのだ。他人の噂で盛り上がるということは、同時に「自分たちは噂をされるほどの人間ではありません」と自らを洗脳しているということだ。

◎勉強する時間がないのではなく、勉強しないから時間がないのだ

仕事が遅い人と速い人の違いは、勉強しているか否かにあるのだ。優秀な人の仕事のやり方と自分のやり方とは何が違うのかを比較分析し、それを自分に落とし込むのが大人の勉強だ。あるいは、仕事ができるようになるために本を読むのもいいだろう。本の著者というのは何かしらの実績があるからこそ、本を書かせてもらっているわけだから、必ず何か学ぶものはあるはずだ。ここだけの話、残業するくらいなら本を1冊でも読んだほうが仕事は速くなる。勉強している人は、時間がないとは決して言わないものだ。

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2017年27冊目『朝5時起きが習慣になる「5時間快眠法」』

2016-12-22 23:11:30 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

著者である日本睡眠学会所属医師の坪田聡さんは、日本人の9割はショートスリーパーになれると主張します。長時間眠らなければならないのは睡眠の質に問題があるから。ショートスリーパーになるために見直すべきはそこにあるのです。

本書の「5時間快眠法」とは、短時間睡眠でも脳と体が満足し、スッキリ目覚めて、日中のパフォーマンスも最大化できる眠り方。できる限り睡眠の質を高め、これまで以上に短く深く眠るコツを紹介します。

さらに、「朝5時起き」の技術にまで言及しています。平均的な7時間前後の睡眠をとる人が、どう睡眠時間を削減していくか、医学的に正しい睡眠時間の削り方をお伝えします。

STEP1 「即寝・即起き」の技術で、睡眠効率を高める

STEP2 睡眠の「質」を上げ、脳と体を劇的に回復させる

STEP3 5つの「仮眠」で、一日中疲れ知らずになる

STEP4 2か月で「朝5時起き」を習慣にする

これまでと同じ睡眠時間(7時間前後)で早起きを実践すると、早朝という貴重な時間を手にする代わりに、夜の時間を削ることになってしまいます。どうせなら、朝の時間を有効に活用しながら、夜の時間もガッツリと楽しみたい。「5時間快眠法×朝5時起き」なら、その両方を満喫できます。

・睡眠の質が良くなる「グリシン」「トリプトファン」「GABA」をとる

・仮眠の基本は、「15時までに20分」

・睡眠時間の削減は、「15分/週」のペースで、1か月に1時間が限度

最低限の睡眠時間で、最大限に疲れをとり、余裕のある日々を過ごすことを目指しましょう。

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2017年26冊目『新しい働き方』

2016-12-20 21:29:17 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

日本マイクロソフト業務執行役員の越川慎司さんが、ビジネスシーンにおいて社会や自分の置かれている状況に合わせた働き方=「モダンワークスタイル」を提案します。

日本マイクロソフトが目指すのは、「ワークスタイル変革のリーディングカンパニー」であり、「働きがいのある企業ナンバーワン」になること。

育児や介護をする女性といった限られた人の特定の場面を想定した従来のテレワークではなく、すべての従業員がそれぞれの力をあますところなく発揮し、活躍できるようにするワークスタイルの提供が求められているのです。

最近、「働き方改革」がどの会社でも叫ばれていますが、マイクロソフトが目指すワークスタイル改革を見ると、単なる人事制度や労働環境を変えるだけでは、本質を見失うということですね。

【my pick-up】

◎多くの人を巻き込む力

一時代前までは「個人の処理能力」が評価されていました。しかし最近の評価軸は、明らかに「いかに多くの人を巻き込めるか」というものへと変化してきています。そうすることで外部の変化に気づきやすくなりますし、さまざまな情報が入ってくるようになります。また、そういう人たちは、チームの雰囲気が悪くなると成果が残せないことを知っています。ですから、周りのメンバーに悪影響を与えるような不平不満などのネガティブな発言を口にすることも少ないといえます。マイクロソフトの評価には、「ヘルプ・アザーズ(他のメンバーを助ける)」という指標があります。自分の学びを積極的に共有し、苦労している人に成果を残せる方法を提案し、一緒にゴールに向かうような人を高く評価しているのです。

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