厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2022年93冊目『読む力 最新スキル大全』は、スマホ時代の集中力に頼らない「読む力」の最新ノウハウ

2022-02-28 15:15:01 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

毎日、およそ1000本くらいの記事の見出しに目を通し、そこから「玉の記事」を見つけ出し、みなさんに無料でシェアしている。

 

そんな著者・佐々木俊尚さんが、インターネット時代、スマホ時代にふさわしい「読む力」の最新ノウハウを、本書にすべてまとめてくれています。

 

面白かったのは、集中力なんてなくても、「5分の短い集中」をうまく積み重ねれば、いくらだって書籍も記事も読めるし、それを「知力」に変えるのはできるという点。

そこから、ふと新しいアイデアや発想を思いつく確率を高めることができます。

 

なぜ早朝や深夜、休みの日まで仕事をしていても苦痛ではないかといえば、「人に強制されているのではないから」「自分が好きでやっているから」。

ブラック労働になるのは、長時間きつい労働をするからではなく、人に命じられ、自分のコントロールができない状態できつい労働をするからではないでしょうか。

 

仕事も暮らしも含めて自分の人生全体が最適化されるようにするというのが、本書の最終的に目指すところでしょう。

 

【my pick-up】

◎前はまともだったが、ワイドショーに出まくるようになって過激になった

スタジオに出演して司会者からコメントを求められることを繰り返しているうちに、だんだんと番組のプロデューサーやディレクター、司会者が求めているコメントがどんなものなのかを空気として察知できるようになる。その空気に反してでも言いたいことを言える人は少なく、しかもそういう「反空気の人」はいつしかレギュラーの座から外されたり、番組に呼ばれなくなったりして、姿を消していってしまう。結果として、番組側が喜ぶコメントを言える人だけが残っていくということが起きる。

テレビではウケるが、専門家から総スカンを食う「専門家風」人気コメンテーターが一丁上がりでできあがるのである。

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2022年92冊目『ホームレスから大富豪になった人がお金を無限に増やした方法』は、『ザ・シークレット』のウソを暴くために実践したら成功したというユニークなストーリー

2022-02-28 15:04:58 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

本書では、見知らぬ土地で極貧生活を送っていた男が、独力でビリオネアになるまでが描かれています。

彼は『ザ・シークレット』で学んだことを地道に実践し、もっと大きな結果を出すことを目指してきたとのこと。

その結果が、〝豊かさを引き寄せる18の法則〟としてまとめられています。

 

明確な目標を見すえて生きる/リスクを取り、責任を負い、行動する/自分にフォーカスする/考える時間を持つ/すべての成功を祝う/バイブレーショナル・ギビングを実践する/感謝する/周りが引くほど大きなアイデアを持つ/情熱を持つ/感情をマスターする/問題は必ず起こる/素直に謝罪する/健康な肉体、強い精神をつくる/もっと払う、もっと与える、もっと維持する/成功者の真似をしてメンターを活用する/従業員に投資する/結果よりもポジティブであることを大切にする/実行力を持つ

 

「毎日のルーティンも、お決まりの習慣も忘れて、自分の思考回路を変える。」

「自分にはできないと思ってはいけない。すべては頭の中にあるだけだ。」

 

思考をコントロールし、日常を抜け出して人生を楽しみましょう。

 

【my pick-up】

◎有給休暇

マネジャーやリーダーは、従業員に休むことに対する罪悪感を抱かせてはいけない。休暇は従業員の権利だ。むしろ休んでリフレッシュすることを奨励しよう。エネルギーを充填すれば、新しいアイデアもたくさん生まれるはずだ。

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2022年91冊目『この1冊ですべてわかる 経理業務の基本』は、経理業務のノウハウが凝縮された経理担当者の実践的入門書

2022-02-28 14:50:21 | おすすめビジネス書

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評価 (4点/5点満点)

この本では、いつの時代も変わらない、会社の仕組みや会計、法律に関する知識など、経理処理を自身で判断できるための基本的な知識を提供します。

 

さらに、デジタル時代における新しい経理処理やセキュリティに関する知識なども、幅広く取り上げています。

 

経理業務のノウハウが1冊に凝縮されていますので、すべての経理担当者の実践的入門書と言えます。

経理の日常業務の際に、デスクに置いて、必要的に辞書的に参照すると良いでしょう。

 

また、私も経理業務の経験が長いですが、改めて約250ページにわたる本書をすべて読んで、経理業務の全体像をおさらいすることができました。

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2022年90冊目『リモート経済の衝撃』は、リモートはリアルの代替ではなく活動範囲を広げるものと理解する

2022-02-20 15:03:11 | おすすめビジネス書

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評価 (4点/5点満点)

日本にはリモートワークを「コロナ期におけるやむをえない手段」と考えている人がまだ多いです。あるいは、リモート化を「巣ごもり」という人もいます。

 

これに対し、著者の野口悠紀雄さんは、リモートとはリアルの代替物ではなく、新しい大きな可能性を開くものだと言います。

逆の見方をすれば、日本がリモートの広がりを一時的なものと考えて対応を誤れば、技術の大きな転換に再び乗り遅れるという危機感でもあります。

 

リモート化を前向きに捉え、日本の経済と社会の構造を変えていく必要性を訴えています。

 

【my pick-up】

◎リモートはリアルの代替ではなく、活動可能性を広げるもの

「リモート」とは、「人に近づかない」ということではなく、「遠くの人と近くなれる」ことを意味するのだ。リモートとは「会わずに済ます」のではなく、新しいつながりを作るための手段だ。距離の概念がまったくなくなってしまった。人類史上、電話のつぎの大きな技術革新が、テレビ会議によってなされたといえる。

◎リモートによって、これまで多くの無駄があったことがわかった

これまではリアルとリモートについて、「どちらが正確に意思疎通ができるか?」「どちらが効率的か?」といった基準で、客観的に評価していたのではなかった。そうではなく、従来と同じことを惰性的に行っていただけだったのだ。そのために、非効率なやり方が残っていた。「リモート」は、コロナ後の世界における「ニューノーマル」の重要な要素となるだろう。これに対応できる企業や個人が、新しい社会を築いていくことになる。

◎テレワークの広がりを阻む「いるか族」

在宅勤務で働く場合にもっとも重要なのは、勤務評価を成果主義に転換することだ。ところが、日本の組織では、これまでは「成果」よりも「オフィスにいるかどうか」が評価されていた。上司に「おい」と呼ばれたときに、「はい」と答えられるかどうかが重要だったのだ。こうした人々がはびこる組織から脱却できるかどうかが、日本における在宅勤務の成果を決めることになる。

◎本当の意味での地方の時代が始まる

テレビ会議に拒否反応を示している人は、中高年層にはかなり多い。しかし、テレビ会議を拒否していては、大企業には就職できない時代になっているのだ。オンライン面接で採用された世代は、「Zoomネイティブ世代」だ。彼らは、コロナが終わっても、在宅勤務を求めるだろう。こうして、日本企業における働き方が大きく変わっていくだろう。

地方に居住している学生が、東京など大都市の企業の面接を簡単に受けられるようになる。また、地方都市にある企業が、全国のさまざまな地域からの学生を採用することも可能になる。地方再生というお題目を唱えるよりも、あるいはふるさと納税よりも、ずっと大きな価値がある。

地方大学の優位性が増し、地方に住んだまま東京の企業に勤めることも可能になる。そのような対応をできる企業が優秀な人材を集められ、そして成長することになるだろう。どこに住んでいても同じように仕事ができるなら、生活費が安く、環境が良い場所に住む。そして、日本から地域格差がなくなる。

◎オフィスに通うことがそれだけのコストを補うに見合うものであるか?

在宅勤務否定論のより本質的な問題は、リアルな会合をもつためのコストを考慮していないことだ。コストと利益を比較してテレビ会議を評価すべきであるにもかかわらず、それを行っていないのだ。テレビ会議で情報が欠落するとしても、それによる被害は、本当に大きなものか?リアルな会合をすることが正当化されるほど大きいか?という検討が必要だ。逆にいえば、実際に集まるにはコストがかかる。そのコストに見合うだけの情報が得られているのか?という検討だ。そして、コストと利益の比較において、もっとも良い組み合わせを見いだしていく必要がある。

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2022年89冊目『小林製薬 アイデアをヒットさせる経営』は、ネーミングだけでなく経営全般において分かりやすさを追求している

2022-02-20 14:51:04 | おすすめビジネス書

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評価 (4点/5点満点)

「〝あったらいいな〟をカタチにする」をスローガンに、「わかりやすいネーミングをする会社」として知られる小林製薬。13期連続の増益と、上場から22期連続での増配も果たしています。

その会長が、小林製薬の好調の秘訣を様々なエピソードとともに紹介します。

 

オーラルケア商品の「ブレスケア」を売るのに、「おなかの中から息リフレッシュ」という表現を生み出す。歯磨き粉の「生薬」を拡販するのに、歯槽膿漏の歯茎を「熟れたトマト」に見立てて表現する。「小林らしさ」が溢れるそうした言語表現をひねりだすまでの努力を自ら重ね続けてきた人がリーダーになれば、その作業がどんなに大変なものだったかが、すぐにわかるはずです。ネーミングの源泉となるアイデアを創造するまでの担当者の多大な労力を想像し、その「執念」に敬意を払うことでしょう。(P.230)

 

本書を読むと、小林製薬は昔は医薬品の卸業だったとのこと。そこからどう現在の衛生日用品・医薬品のメーカーに転換できたのか。当事者のマーケティング戦略、経営哲学、組織・人材マネジメント論が語られています。

 

【my pick-up】

◎私なりの経営哲学を実践的なものにするにはどうしたらいいのか?

1.常に有言実行の人であれ

自分がまず実行する。部下にも実行させる。実行できないことなど言うべきではない。「あれもやる」「これもやる」と課題を立て、すべて中途半端になるのは最悪である。自己の能力、その時分の情勢などを見極め、できることを実行していく。できないことは言わない。言ったことは必ず実行する。実行させる。

2.最悪のことをいつもイメージせよ

よいときのことはいい。悪いときにその状況をどう打破できるのかで経営者の力量は決まる。最悪のことを常に考えよ。考えて、備えて、対処せよ。そうしてこそ、道は拓ける。

3.誰もがわかる経営を心がけよ

まず何よりも「わかりやすさ」を追求せよ。真に優れたものは、やはり、シンプルである。その域を目指してこそ、真の経営ができる。

4.問題を明確にしたうえで、決断を下せ

「見える化」することで、問題は明確にできる。問題を明確にしてこそ、正しい決断をすることができる。

◎お客さまの「声」を取り込み、進化し続けた「ブルーレット」

現在では、9割近くは「無色」のブルーレットになっています。小便や大便の色は、その人の健康状態を示すものであることは、健康意識が日に日に高まる現代の人々の常識でしょう。青い水ではそれが判別しにくいという、お客さまの「声」が、商品の箱の中に入れているアンケートはがきに見られるようになったのが、「青よりも無色」の決断の一つのきっかけになりました。

◎ストックオプションを社員にも付与する

ストックオプションは、ベンチャー企業で多く見られるシステムです。古くからある企業でも、取締役や事業部長クラスに付与することがあります。そうしたなか、ベンチャー企業でもない会社が、全社員を対象に付与するケースは極めて稀です。給料を渡すだけなら、会社が成長しても社員にはあまりメリットはありません。給料が上がったりボーナスが増えたりはしても、株価ほどには連動しません。みんなで努力し、頑張って新商品を出した。ヒットした。会社が成長した。そうした成果に応じた配分を行うことが、社員の労に報いる一番わかりやすい方法だと思ったのです。

◎先を読む能力とその習慣

幹部は日々、幹部としての判断・決断が要求されています。そのためには、先が読めなくてはなりません。能力なき者は過去の延長線上のみの判断をしていまいますが、能力ある者は、先を予測して、手を打つのです。幹部は先見性を磨き続けることを、自らに習慣づけなければなりません。

 

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