厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2013年50冊目『仕事ダイエット』

2013-02-28 21:17:08 | おすすめビジネス書
仕事ダイエット (PHPビジネス新書) 仕事ダイエット (PHPビジネス新書)
価格:¥ 882(税込)
発売日:2013-01-20

評価  (3点/5点満点)

同じ量の仕事を短い時間でこなす「仕事ダイエット」、特に資料とメールのダイエットがこの本のテーマです。

短い時間で結果を出す資料とメールの書き方について、一定水準をクリアした人が陥りがちなミスにフォーカスして、トレーニング形式で習得できるようになっており、今の仕事量のままで少なくとも1日1時間の時短ができるとしています。

○目的(テーマとゴール)を再確認する

○ロジックツリーを作るには、「タテ:上下のつながり」と「ヨコ:モレダブリの排除」を徹底する

○構成力

 ・キーメッセージを冒頭に書く

 ・まず意見、次に理由を書く

 ・まず結果、次に原因を書く

 ・読み手の質問には早く答える

 ・意見と事実の違いを明示する

 ・文頭で内容の切り口を明示する

 ・一つの文では一つの事柄を記述する

 ・ダラダラ文は分割する

○表現力

 ・解釈が一つしかできない文にする

 ・できるだけ肯定文で書く

 ・二重否定は避ける

 ・わかりにくい指示語は使わない

 ・回りくどい表現を簡潔にする

 ・文末の無駄な言葉を省く

○魅力的な小見出しをつける

○導入部分を工夫する

また、「パソコンスキルの盲点」として、次のようなパワーポイントのやってはいけない7か条なども紹介されています。

①スライドマスタを無視する/②改行とスペースの多用/③箇条書きの「・」の直打ち/④バラバラフォント/⑤図形と文字ボックスを別々に作る/⑥図形をただの線でつなぐ/⑦サイズバラバラ、縦横ガタガタ

つまり、パワーポイントによる資料作成に求められるのは、スピーディな作成、一旦作成した資料の後々の修正の容易性、完成したスライドの見やすさ、わかりやすさということです。

書く力はビジネスパーソンにとって重要なスキルです。本書を参考に集中的に(できれば3か月~6か月)取り組み、そのスキルを使って仕事の成果をあげていきましょう。

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2013年49冊目『仕事の悩みを引きずらない技術』

2013-02-25 15:40:27 | おすすめビジネス書
仕事の悩みを引きずらない技術 (PHPビジネス新書) 仕事の悩みを引きずらない技術 (PHPビジネス新書)
価格:¥ 882(税込)
発売日:2013-01-20

評価  (3点/5点満点)

悩みを引きずらないためにはいったいどうすればいいのか・・・その方法を伝える1冊です。

悩みを引きずるのは、ある心理パターンに陥っているからで、そのパターンを変えることによって、悩みを引きずらなくなることができます。この本は、どうやって心理パターンを変えるかの実践的な方法を紹介します。

「ゲシュタルトの祈り」(P.197):他人を自分と同じ一人の人間として見ること

私は私のことをする。お前はお前のことをする。私は何も、お前の気にいるためにこの世に生まれて来たわけじゃない。お前も私の気にいるために生きているわけじゃない。お前はお前、私は私。もしも、我々が、お互いに出くわすなら、そりゃあ、すばらしいことだ。しかし、もしも、出くわさなかったら、そりゃあ、しかたのないことさ。

本書は、特に若手のビジネスパーソンに読んでもらいたいと思います。人生経験やビジネス経験が少ない若い人ほど、対処法が分からないために悩みを引きずるケースが多くなります。また、若い社員ほど、会社や上司、先輩や後輩など、周囲に振り回されることが立場的に多くなります。

自分で自分の身を守りましょう。著者の笹氣健治さんは、サラリーマンと企業経営を経験した数少ない心理カウンセラーとして、若い皆さんの経験不足を補う、適切かつ効率的な対処法を教えてくれますよ。

【my pick-up】

◎傷心→批判内容を自分で再検討する

批判された瞬間、「なるほど、そういう見方もできるのか」と、機械的にとりあえずつぶやいてみることです。

また、批判されて心が傷ついたと思ったら、「批判されたのは私の一部であって、私という人間が否定されたのではない」と、心の中で数回つぶやいてみてください。

自分が批判されたときには、相手が自己中心的になっていないかどうか、よく観察してみるといいでしょう。

◎罪悪感→「他人からどう思われるか」は、あくまで相手次第

現代の日本人の多くは、承認欲求が強くなり過ぎているために、生きづらくなっているように思えます。

なぜそれほどまでに承認を求めてしまうのかというと、他人から認められることによって自分の居場所を確保しようとしているからではないでしょうか?

悪く思われるかどうか、認めてもらえるかどうかは相手次第であり、必ずしも自分の思い通りになるとは限らないのが現実。そう考えると、この願望にこだわっても仕方がないと思えるのではないでしょうか?

すると、他人の目を気にする自分の浅はかさ、心の狭さに気づいて、自分が犯した罪を真摯に心から反省しようという素直な気持ちが湧いてきます。

◎恥ずかしさ→人はそれほど他人のミスを気にしていない

他人の評価を気にする本当の理由、それは、他人からの評価を自分の価値に結びつけてしまっているからではないかと思われます。

他人からよい評価を受けると、「自分には価値がある」「自分は重要な存在である」という感覚になってうれしくなる。逆に、他人から悪い評価を受けると、「自分には価値がない」「自分は重要な存在ではない」という感覚になって落ち込む。もしかすると、このような傾向に心当たりはないでしょうか?

他人の評価を自分の価値に結びつけてしまうクセがあると、他人からの評価に振り回されることになります。その考え方のクセから抜け出すために気づきたいのが、他人からの評価と自分の価値は一切関係がないという事実です。

そもそも人は自分の基準で物事の良し悪しを判断します。その基準は人それぞれですので、よい評価のときもあれば、悪い評価のときもあるのです。つまり、評価は相手次第であり、そんな曖昧なものと人間の価値を結びつけて考えることは間違っています。

しかも、その評価は、相手の一部分についての限定的なものです。部分評価がその人全体の価値を決めるということはあり得ません。この事実に気がつけば、他人からの評価に振り回される必要がないことも、きっと理解できるはずです。

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2013年48冊目『1年で成果を出すP&G式10の習慣』

2013-02-24 17:22:57 | おすすめビジネス書
1年で成果を出す P&G式 10の習慣 1年で成果を出す P&G式 10の習慣
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2013-02-02

評価  (3点/5点満点)

P&Gは、アメリカに本社を置く世界最大の消費財メーカー(日用品雑貨メーカ)です。アメリカのビジネス雑誌「フォーチュン」で、P&Gは「社員の能力」で世界ランキング第1位(2008年)に選ばれています。

そんなP&Gに中途採用で入った著者の杉浦里多さんがまず驚いたのは、社員一人ひとりの能力が圧倒的に優秀で、金太郎飴と思うほど均質だったことだそうです。そこには、「言葉」「考え方」「行動」において、全員が行うようにグローバルスタンダード化された数々の習慣があるのです。

本書は、ビジネスパーソンとしての経験がまったくない新入社員が、すぐにリーダーとして活躍し1年で成果をさせる、P&Gの成功の法則を「10の習慣」として紹介します。

これらは決して難しいものではなく、社会人1年目でもできるシンプルかつ実践的で、すぐに成果が出せるものばかりです。グローバル企業ならではの、標準化・体系化された内容が特徴です。

ファブリーズ、SK-Ⅱ、ブラウン、パンパースといったブランド名は知っていても、P&Gという会社は知らないという方も多いのではないでしょうか。GEやマイクロソフト、ディズニーなど、世界的に有名な企業の社長や幹部にP&G出身者が多いというのも、あまり知られていない事実です。

内部社員を幹部に育てていく生え抜き重視の文化が根付いている当社の底力に改めて関心しました。

【my pick-up】

◎ダメ出しより、まずポジティブな言葉

必ず、ポジティブな前進させる言葉を使います。使うように習慣化されています。

例えば、「問題(problem/issue)」という言葉は使いません。また、「issue」という言葉を使うのは、本当に重大な問題で危機管理に関わるようなときだけです。日常では代わりに、「機会(opportunity)」という表現を使います。

「問題」と思うようなことは、それを解決・改善すれば最大の機会になる、という考えによります。

◎「消費者がボス!」顧客志向で考える

成果を出すまでの考え方(思考のプロセス)が定型化・標準化されていて、全世界で共有されています。

1.目的と戦略の設定

2.取り巻く環境の分析

3.WHO(お客様理解)

4.WHAT(お客様に提供する価値)

5.HOW(お客様との関係づくり)

P&G内で、巷で使われるマーケティング用語を聞くことはほぼありません。小難しい用語やフレームは一切なく、誰もが理解でき実践できる、「結果を出す」シンプルなエッセンスであるこの5つのステップに凝縮されています。

このシンプルな5ステップは、「実証・検証済みの、最強の成功法則」です。

◎ボスマネジメントをする

上司の指示を待つより先に自分で考えて、上司に相談して進める。

上司が「イエス」か「ノー」だけで答えられるくらいまで考えて、それから来なさい。担当である自分はどのように考えているのか、まで伝えなくてはいけません。そうでない場合、上司の第一声は、「あなたはどう思うの?」です。部下としては、上司に「イエス」と言わせることを、常に目的としましょう。

上司のチームメンバーです。存在的にはあくまで対等。違うのは、役割と責任範囲だけです。上司を客観的に「資源」として見て、うまく使いこなすには?と考えると、上司の役割や責任の意義、上司の持つ知識やスキルなど、さまざまな要素が発見できます。

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2013年47冊目『一生食べていくのに困らない総務の仕事力』

2013-02-22 22:02:05 | おすすめビジネス書
一生食べていくのに困らない 総務の仕事術 一生食べていくのに困らない 総務の仕事術
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2013-02-20

評価  (3点/5点満点)

本書では、優秀な総務パーソンになるために身につけておくべき「問題発見力」「段取り力」「伝達力」「調整力」「管理力」「結束力」「法的対応力」の7つの力について解説します。

一言で総務といっても、会社の規模などによって、所掌する範囲がかなり異なると思います。

しかしこの本は、広く間接部門(言い方によっては管理部門とか企画共通部門等)全般の皆さんが身につけるべき仕事術と捉えてもよいでしょう。

そのような部門においてもクリエイティブかつ柔軟な思考・行動が必要であることを、この本から読み取りましょう。

【my pick-up】

◎情報を全社で共有するときは、各部署に関連した情報をつけ加える

各部署にいっせいにメールを送る場合、その部署に関連する情報をつけ加えないと読んでもらえないことがよくあります。

ですから、「営業部にはこのような変化があります」「経理部にはこの対応が必要です」など、部署ごとの対応の変更点を情報のなかに入れておくとよいでしょう。

◎クレームに対する総務のかかわり方を理解する

すべてのクレームに対して、総務部が「想定問答集」をしっかりつくっておくべきです。回答を統一するということは、クレーム対応の基本中の基本なのです。

想定問答集をつくるときに気をつけるポイントは、「どの部分を謝罪するか」を、はっきりさせること。あらゆるシチュエーションを想定して、どの部分に謝罪するのか、どの部分には毅然とした態度を取るのかを、わかりやすく説明することも大切です。

また、「クレームを自分が解決してみせる!」とはけっして思わないことも大切です。総務としてはむしろ、再発防止に対する提案をしていくべきでしょう。

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2013年46冊目『本を読んだら、自分を読め』

2013-02-21 11:46:43 | おすすめビジネス書
本を読んだら、自分を読め 年間1,000,000ページを血肉にする〝読自〟の技術 本を読んだら、自分を読め 年間1,000,000ページを血肉にする〝読自〟の技術
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2013-02-20

評価  (3点/5点満点)

書評ブログの代表格「404 Blog Not Found」(http://blog.livedoor.jp/dankogai/)の小飼弾さんが、読書を通じて自分で自分を救うしくみのつくり方を伝授します。

「本は決して人を助けてはくれない。けれども本を読むことで自分を救える自分になれる。」

自分で自分を救うしくみとは、立ち直る力といい換えてもいいかもしれません。本を通して今まで気づかなかった自分の可能性(あるいは限界)を発見し、突破していく鍵を得ることができます。

20代向けに書かれた本ですが、これまであまり本を読んでこなかった方すべてに当てはまる内容です。また、小飼さんの幼少期のことも赤裸々に綴られており、それがいかに小飼さんの現在の活躍に繋がっているか、改めて実感しました。

【my pick-up】

◎本を読まずに、チャレンジなどできない

本を読むとなぜ着想が豊かになるのでしょうか。本とは、さまざまな論理の積み重ねから構成されていますから、たくさんの本を読めば読むほど、バラエティに富んだ思考パターンが頭に自然と蓄積されます。だから何か問題にぶつかったり、うまくいかないことがあったりしても、ひねり出せる代案が自ずと増えることになります。

人を「頭でっかち」とか「机上の空論」と揶揄する人たちが、より優れた代案を出す場面に僕は1度もお目にかかったことがないのも厳然たる事実です。

机上の空論は、机上だけで終わらせてしまうから机上の空論なのであって、実際にやってみれば、それは立派な「実践的な知」になります。スタートは机上の空論であっても、そこからスタートして実践的な経験知にすればいい。

しかし机上の空論すらない人には、そのスタートさえ切れません。この差は実に大きい。

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