評価 (3点/5点満点)
2005年に公表が最後となった長者番付で約100億円を稼いで日本一となった清原達郎氏。
割安小型成長株を見つけて集中投資する「ヘッジファンドの運用ノウハウ」を伝授します。
幾多の失敗を繰り返しながらも、25年間生き抜いてきた清原氏のファンドの投資スタイルや考え方が、具体例で明らかにされています。
個人投資家も目標はヘッジファンドと同じであり、大事なのは「結果としてのリターン」。
今や株式市場は個人が自由に儲けることができる市場。2024年からは新NISAも始まり、「やらなきゃ損」という個人にとっては夢のような制度だと言います。
サイコロ、交通事故、診断薬、銀行強盗などを事例に「新しい事実をどう自分の判断材料に取り入れるか」といった確率論も紹介されており、投資に数学的要素も必要だと痛感。
株式投資の経験の浅い個人投資家にとっては少し難しい内容も含まれていますが、株式投資について興味を深める1冊かと思います。
【my pick-up】
◎紙の媒体
「日経ビジネス」は会社寄りのほとんどPRのような「よいしょ特集」が満載で、企業に批判的な記事はあまり載りません。しかし、だからこそ特集で取り上げられた会社については相当深いところまで入り込んだ秀逸な内容となっています。「週刊ダイヤモンド」には、足で取材した「あっぱれ!」という素晴らしい特集が多いですね。会社寄りのよいしょ記事など載りません。ジャーナリズムの気骨が感じられる雑誌です。