連続するセミナーの掉尾は御所の見学と川瀬さんの管理からの指摘を聞く。1時間半だが、6℃と4mの北風が寒かった。
時代の変遷と管理の要点の変化があり、これを承継する組織を作りたいとのこと。なお、庭園関係の他、建築など幅広い参加があったが都市計画関連は当方のみ。気楽だ。
知見は:
・黒松は4年に一回の手入れ、刈込みの手の入れすぎは葉が上を向く
・赤松は毎年、人工は黒松の1/4
・松は御所透かしにして横に広がるのがきれい、下向きになるように枝を折るのが作法、または野木そのもの
・御所の赤松は修学院お馬車道から50本ほど「お台所」北に移植した
・松は手前から奥に濃くなるように並べる管理が良い
・苔は冬がきれい
・苔は黒ボク土が基本、腐葉土や水溜まりには生えない
・名古屋産の馬杉苔を修理に貼るのは他の土地の苔であり、種類が偏る。昔は赤土の保育場にて地場の馬杉苔を育成して使った
・ブロアーで上に乗るハエ苔や落葉など吹いても他の所に飛ぶだけ、手で3回(熊手、手熊、手箒)が理想で横に移動する作業、下に落としていく
・州浜は自然に流れる斜面が基本、縁切りの土手や州浜の盛り上りは不自然、石も州浜の先には不要
・御内庭には鶴亀、鶴の松が体と羽を表す(確かによく見ると凝っている、江戸後期の作庭らしい)
・右近の橘(樹齢170年)は夏の照り返しや冬の寒さに養生し再生、左近の桜(枯れて、山桜の八重気味)の管理は天皇まで枯れた話が行き植替え後に神経を使った
・紫宸殿の屋根は30年置きに檜皮葺を葺き替え、橘と桜に悪影響、なお、避雷針も棟瓦に内蔵となる
面白かった、できるだけの協力をしたいな