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『ドラキュラZERO』

2014年12月10日 | 映画(た行)
『ドラキュラZERO』(原題:Dracula Untold)
監督:ゲイリー・ショア
出演:ルーク・エヴァンス,ドミニク・クーパー,サラ・ガドン,ディアミッド・マルタ,
   アート・パーキンソン,チャールズ・ダンス,ポール・ケイ他

先週木曜日は仕事で来日していたタイ人を連れてダンナは神戸ルミナリエへ。
私はまたまた映画を1本観て帰ることにしたけれど、選択肢はこれか『寄生獣』のみ。
後者はそんなに観たいわけでもないし、まだとうぶん上映していそうだし、
とりあえずは109シネマズ箕面にて今週終映予定の本作を選択。

1897年に出版されたアイルランド人作家ブラム・ストーカーの小説『ドラキュラ』
売れに売れたこの吸血鬼伝説のモデルとなったのは、
“串刺し公”の異名で恐れられた実在の君主ヴラド・ドラキュラ。
彼を主人公にしたダークなファンタジー&アクションです。

15世紀のヨーロッパ。
トランシルヴァニアのワラキア公国の君主ヴラドは、暗い過去を持つ。
幼い頃、父親によってオスマン帝国に差し出された彼は、
人質でありながら兵士として徹底的に訓練され、
敵を串刺しにして立ち去る冷酷無比の“串刺し公”となったのだ。
しかしその後、悔い改め、それまでのおこないを封印すると、
慈悲深い君主となり、妻ミレーナと息子インゲラス、そして民衆を守ってきた。

ある日、ワラキア公国内の川岸で、オスマン帝国軍の斥候の兜が発見される。
ヴラドは、帝国軍の斥候隊が戦いを企てて付近に潜伏しているのではないかと警戒。
“牙の山”の洞窟を調べに入ったところ、暗闇の中から化け物が現れ、
部下はあっというまに命を奪われてしまう。
なんとか洞窟から脱出したヴラドが修道士に話を聞くと、それは吸血鬼だと教えられる。

オスマン帝国軍への対策も考えねばならず、
いま吸血鬼の話などしようものなら、民衆は混乱するにちがいない。
ヴラドはこの事実を隠そうと、修道士にも口止めをする。

しかし、復活祭で盛り上がるワラキア公国にオスマン帝国軍の使者が乗り込んでくる。
「戦いたくなければ、帝国軍の君主メフメト2世のために千人の男子を差し出せ」と言われたうえ、
「おまえの父親がそうしたように、おまえも息子を引き渡すように」と命じられ……。

ゾンビにずいぶん引けを取ってしまった感のあるヴァンパイアですが、
コスプレものなら断然ヴァンパイアでしょう。
ゲイであることをずいぶん早いうちにカミングアウトしていたルーク・エヴァンス
この人は本当にコスプレがよく似合い、しかも一流俳優と言って良いだろうに、
なぜかB級の香りを漂わせてしまうところが可笑しいです。

メフメト2世には、「またこんな役かよ」と出てきただけで私はウケてしまうドミニク・クーパー
典型的な悪役の顔つきとは言えないと思うのですが、嫌な奴の役が多すぎる。
『デビルズ・ダブル ある影武者の物語』(2011)にしたって、善人と悪人の2役でしたもんね。
たまにはものすごくエエ奴を演じるところが見たいなぁ。

B級と言っても非常に上品で、スケールも大きく、劇場で観るには最適。
男のロマンを感じるヴァンパイア映画、終映前に観ておいてよかった。

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