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『PLAY! 勝つとか負けるとかは、どーでもよくて』

2024年03月25日 | 映画(は行)
『PLAY! 勝つとか負けるとかは、どーでもよくて』
監督:古厩智之
出演:奥平大兼,鈴鹿央士,山下リオ,小倉史也,花瀬琴音,斉藤陽一郎,山田キヌヲ,
   唯野未歩子,西間木冠,味元耀大,和田聰宏,三浦誠己,OooDa,平岩康佑他
 
イオンシネマ茨木にて2本ハシゴの2本目。前述の『ゴールド・ボーイ』の次に。
 
監督は『ロボコン』(2003)や『奈緒子』(2008)、『のぼる小寺さん』(2020)の古厩智之
eスポーツを映画化した作品は日本初なのだそうです。
キャラクタークリエイターの広井王子が企画とプロデュースを務めているとのことですが、
私はそれがどういう人なのかも知らなければeスポーツのことも全然知らない。
さらにはVTuberの胡桃のあが出演していることでも話題になっているそうだけど、
封切り日だったこの日の客は私ひとり。今年初めての“おひとりさま”でした。
 
何はともあれ、予告編がとても面白そうだったので、私は観る。
キャストもいいのだから、もっと宣伝すればよかったのに。
 
徳島県の阿波工業高専(実際は阿南工業高専らしい)の電気科3年、田中達郎(鈴鹿央士)は、
バスケットボールの有力選手だったが、手首を傷めたせいで辞めざるをえなくなる。
授業を聴いている様子はほとんどないのに、担任教諭の木村佳浩(三浦誠己)が呆れるほど学業優秀。
天才ゲーマーでもある彼はバスケよりも没頭できるものを見つけようとしているのかどうか、
全国高校eスポーツ大会の開催を知り、出場を決意する。
 
しかし、出場するには3人1組のチームが必要で、あと2人集めなければならない。
達郎はたまたま近くの席に座っている同級生でゲームオタクの小西亘(小倉史也)に声をかけると、
亘が「ほかにどうしても見つからなければ名前を書いてもいい」と言っているにもかかわらず、
すぐに応募書類に亘の名前を書き加える。
 
もう1人、達郎が貼ったポスターを見て連絡してきたのが、情報科2年の郡司翔太(奥平大兼)。
金髪でモテるが、その実は奥手。
同級生の松永紗良(花瀬琴音)が自分に想いを寄せていることは明らかなのに応えられない。
ふと目にしたポスターのキャッチコピーに惹かれ、応募したいと考える。
 
これで3人集まったものの、亘と翔太はeスポーツが何なのかも知らない。
達郎から「人ではなく車でプレーするサッカー」と聞き、習うより慣れろで特訓を開始するのだが……。
 
いずれも能天気な若者というわけではありません。
達郎の父親は飲んだくれで、酔っぱらって寝ている姿しか見ることがない。
母親はいつも疲れた表情で達郎に構っている余裕なし。
亘の家庭は一見平和ですが、友だちはひとりもいないことを家族は知っていて腫れ物に触るよう。
翔太の父親はDV気質で母親は離婚したがっています。
歳の離れた弟たちを守ろうとしていることが翔太の様子からわかります。
 
家には居場所がなくて、相談相手は誰もいないし、それを深刻に考えないように振る舞っていた。
そんな3人が集まって、車でサッカーするゲームにのめり込みます。
 
なにしろ私は大スクリーンを独占してたったひとりで本作を観るはめになったから、
肝心の全国大会のシーンではちょっと盛り上がれないままでしたが、
そこに至るまでのシーンはとてもよかった。予選のほうが楽しかったかも。
 
木村先生役の三浦誠己はバイプレイヤーですよね。本作でもめっちゃ良い味。
 
なんだかんだで、ザ・青春。

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