まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

Q.人と付き合っているなかで半信半疑で付き合うのはさみしいことなんですか?

2013-04-16 23:36:21 | 幸せの倫理学
Q.人と付き合っているなかで半信半疑で付き合うのはさみしいことなんですか?
長い質問ですね。
哲学の先生になぜこういうことを聞こうと思うんでしょうか?
まあ、でもそう思ったのはこの方が初めてではありません。
以前にも似たような質問をもらったことがあるので、
まずはそこを見てみてください。

  「Q.一度信じられなくなった人を信じることは可能ですか?」

私はこういうことに関する専門家ではないのですが、
このときの回答は皆さんからそこそこ支持してもらえました。
さて今回の質問ですが、上の質問と前半部分は似ていると思いますが、
最後のところがだいぶ違います。
「信じることは可能ですか?」 という質問はわりと答えやすい感じですが、
「さみしいことなんですか?」 ってなんか答えにつまってしまう問いですね。
なにがあったのでしょう?
心配です。
なんかつい、けっしてさみしいことではないよ、と慰めてあげたくなってしまいますが、
半信半疑で付き合うことは別にさみしいことではないよ、なんてさすがにそんなウソは言えません。
ていうか、別に誰かに聞いてみるまでもなく、この方も答えはわかっているのではないでしょうか。
さみしいことだと自分で思っていなければ、こんな質問はしなかったと思います。
というわけで、ズバリこうお答えしておきましょう。

A-1.相手に対して半信半疑で付き合うのはさみしいことです。

と答えてみて、ちょっと気になることがありました。
「半信半疑で付き合う」 ってそもそもどういうことなのでしょうか?
そうです、問いを問い直すというやつです。
そのように聞かれて私は、上で挙げた以前の記事で聞かれていたような事態を思い浮かべました。
一度信じられなくなってしまった人をなんとか信じようとしているとか、
相手とは基本うまくいってるはずなんだけど、なんかちょっと怪しいところがあって、
実はダマされているんじゃないか、みたいなシチュエーションですね。
そういう状況を 「半信半疑」 と言うのだと私は思っていたのですが、
なんかひょっとすると別のことを聞かれてるのかもしれないという気がしてきました。
相手の人間そのものとか、現在の相手に対して 「半信半疑」 というのではなく、
相手との将来に対して 「半信半疑」 ということなんではないかと思い始めました。
前者だったら、そりゃさみしいことに決まってますが、
あまりにも当たり前すぎて、そんなこと人に聞いたりしないような気がしてきたからです。
そうではなくて、相手と将来いつまでも付き合って、最終的にゴールインできるかどうか、
ということに関してまだ確信がもてなくて、半信半疑で付き合っているんだけど、
それってさみしいことですか、という質問なら問いとして大いに成り立つように思うのです。
質問者の方、どっちの意味の質問だったのでしょうか?
確かめている余裕がないのでこちらに関してもお答えしておきましょう。

A-2.相手との行く末に関して半信半疑で付き合うことはさみしいことではありません。

というか、未来のことに関して何ひとつ確かなことはないのです。
はっきり言って将来何が起こるかまったくわかりません。
今どんなにラブラブに付き合っている相手だって、別の人に心変わりしてしまうかもしれませんし、
逆にあなたが相手のことを大嫌いになるかもしれません。
みごとゴールインできたとしても、結婚してから2人の関係性が変わるとか、
子どもが生まれてから恋愛気分がさめるなんていうことはごくフツーのことですし、
結婚後や出産後にDVが始まるなんていう最悪のケースも存在します。
恋愛関係のことばかりでなく、まったく別のところで考えられないようなことが起こりえます。
3.11を経験した私たちには、絶対なんて何もないということは骨身に沁みているでしょう。
私たち人間は未来を確約することは何ひとつできないのです。
そういう意味では私たちは相手との将来に関して半信半疑でしかありえないのです。
絶対の確信をもつことはできないのです。
そして、そんなものはなくても付き合うことはできますし、
そうせざるをえないとも言えるでしょう。
それはさみしいことなのでしょうか?

さみしく感じる人はいるでしょうし、そう感じる人はたぶん多数派かもしれません。
しかし、それをさみしく思ったからといって事態は何も改善しません。
だったらそんなことでいちいち思い悩んでさみしがっていても仕方ないのではないでしょうか。
先日ご報告したように私は 「悩んでもしょうがないことに悩まない」 がモットーですので、
まだ来てもいない未来のことをいちいちさみしく思ったりはしません。
そういう人間にとっては、相手との将来のことに関して半信半疑で付き合うことは、
けっしてさみしいことではないのです。
それでもつい思い悩んでしまうのが人間というものなのかもしれませんが、
私のようにそういうことをさみしいこととは思わない人間も現に存在していますので、
「さみしいことではありません」 と断言してしまっておきましょう。
さみしがっているあなた、こっちの世界に来られたらラクだよぉ。
何事にも動じない、安定した人生を満喫してみてください。

どちらのことを問われていたのかよくわからなかったので、二通りの答えを用意しました。
お好みのほうを読んでみてください。
本当はどっちのことを聞きたかったのか、
ワークシートかコメント欄で教えてもらえるとうれしいです。
それでは、さみしくない人生をお送りください。


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