まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

汝自身を知れ!

2009-04-13 22:06:36 | 幸せの倫理学
看護学校の授業で「哲学の先生に聞いてみたいこと」に
その場で答えるという取り組みを行っています。
そして、授業中にお答えできなかった質問に答えるために、
「哲学・倫理学ファック」というカテゴリーを設けてブログで答えるようにしていますが、
今年度は私個人に関わる質問も多かったので、
それらについては別のカテゴリーの中でも答えていくことにいたします。

看護学校では「哲学の先生に聞いてみたいこと」の前に、
皆さんのモットーを書いてもらっています。
モットーとは「生き方の原則」です。
つまり、自分で自分に対して決めているルールです。
モットーの中には、食べ物を食べる順番とか(「好きな物は最初に食べる」など)、
朝起きて最初にやることなどのように生活に密着したレベルから、
人とのつきあい方の原則(「やられたらやり返す」とか「人にされたくないことはしない」など)のように、
その人の生き方の根幹に関わるようなものまで様々あります。
「汝自身を知れ」というのは哲学の標語のひとつですが、
このように自分のモットーを反省してみて言語化することは、
自分自身を知るための手がかりになりますので、時々考えてみることをお奨めします。

さて、みんなに自分のモットーを考えてもらった後だったからでしょう。
「先生のモットーは何ですか?」という質問がけっこうありました。
もっと限定して「先生が教鞭をとるときのモットーは何ですか?」という質問もありました。
人に考えさせているだけではいけないので、自分でも考えてみることにしましょう。

・美味しい物は最後に食べる
・今晩何を飲むかを決めてから、それを中心に夕食のメニューを考える
・明日できることは今日やらない
・車を運転しているとき、歩行者や自転車に向かってクラクションを鳴らさない
・同様に、歩行者や自転車を危険な目に合わせない
・車を運転するときはできるだけ信号のない道を通る
・車庫入れは一発でキメる(切り返しは極力しない)
・授業ではできるだけ学生の空気を読む(理解しているか、退屈していないか…)
・授業では自分が話す量ではなく、学生が吸収できる量を最大化する
・悩んでもしょうがないことに悩まない
・自分で何とかできることに関してだけ、どうすれば何とかなるのかについて悩む
・自分の問題に関して願掛けや神頼みはしない
・神社、仏閣等でお祈りをするときは世界平和を願う
・他人を(故意に)傷つけたり、踏み台にしたり、犠牲にしたりしない
・自分の強みを活かす(自分の苦手なことで勝負しない)
・他人とは同じ土俵で競わない(自分のニッチな売りを大事にする)
・まわりのみんなをエンパワーするため、ポジティブに振る舞う
・人生を楽しむ

こうやって書き出してみると、いろいろと思いつくもんですね。
そして意外と一貫しているというか、
同じことをいろいろなレベルで言い換えているだけのような気もします。
それにしてもやはりどれもカント的ではないですね。
カントは幸福を倫理学から極力排除しようとした人ですが、
私のモットーはどれも幸福に結びつくものばかりです。
研究仲間からはずっと言われ続けてきたことですが、
やはり私がカントを研究しているのはヘンなのでしょうか?
カント学者が「幸福の倫理学」を語るのはやっぱマズイかなあ?
うーん……。
まいっか。悩んでもしょうがないことに悩むのはやめとこうっ
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