ロクマルでいこう、60でGo!

" AS SLOW AS POSSIBLE AND AS FIRST AS NECESSARY "

ハンソン氏のフィクション物語

2021年03月26日 | LANDCRUISER

 Jonathan Hanson (ジョナサン ハンソン) 氏の新しいフィクション小説が誕生し早速手元に届いた。プリオーダーであった事もあり、嬉しい事にハンソン氏のサイン入りである。彼の英語は僕にとっては難しいと感じる。それは学者的な要素も感じる側面もあるが、物事を突き詰める観察を上手く表現する為の手法なのである。小説に込めた彼の磁気に触れる為にこれからこの本と向かい合ってみたいと思っている。

 ハンソン氏に対して僕が彼を尊敬しているのは一つの共通点が共鳴するからである。その共通点とは、砂漠ラバー(愛)であるという事。しかし、同じ砂漠ラバーであったとしてもスタンスは全く異なっている。彼はアリゾナ州の南部の砂漠の街 Tucson で生まれ育ち、現在もそこで暮らし活動している筋金入りの砂漠ラバーである。この小説の舞台もアメリカ中西部とメキシコの北西部の砂漠地帯が舞台になっているが、彼でなければ書けない領域なのではないかと感じている。彼のこの本 TRAIL OF THE JAGUAR を手にし、その表紙にあるランドクルーザー78ピックアップを見て、ジョナサン氏は彼の持っている砂漠に対する愛と、そこに飛び込み砂漠の懐で感じる地球の母性をなんとか表現し伝える方法として、小説という手法を活用したのだと感じた。そして、砂漠という舞台にランドクルーザーという媒介が存在する事の意味は深いのではないだろうか。

 砂漠という舞台でランドクルーザーを活用するという事で得られる静かで激しい感動。これらを良しとする価値観の共鳴は同じ世界の住人の先輩あるという事の証明に他ならない。今までは彼の数ページのコラムと付き合ってきたが、380ページの小説となるとボリュームが異なる。読破するのは僕にとっては一つのチャレンジであり、読み終える頃には本の角は丸くなるであろう。

 

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ASAP & AFAS は運転の根底

2021年03月15日 | 日記

 

 最近、10台の若者達にクルマの運転を教える機会がある。アメリカでは多くの州が16歳から自動車免許証が取得可能、運転免許所有者が助手席に同乗する事によって公道での練習を兼ねた運転が可能となる。運転のノウハウの指導はオフロードドライビンではなくてあくまでも公道での安全運転である。技術的なノウハウと同時に運転に対する心構えなども含めて伝えている。落ち着け! 安全のダブルチェック! 状況の想定をしてみろ!  同乗者の気分を害するのでいちいち怒るな! 先行車に対してどれ位の車間距離で走ったらストレスを与えないか体感してみろ! 迷ったら譲れ! 相手の目をしっかり見て意思を示せ! エンジンブレーキの使用実感、フットブレーキが故障した時にいかにして車を制止させるのか、四駆のローレンジを使って深雪の路肩から脱出する、などである。そうやって車の運転という多様な行動を指導していると、自身の斜め上から一つのフレーズが聞こえてくる。そのフレーズとはこのブログの副題となっている、As slow as possible and As first as nessessary. である。このフレーズは本来、ランドローバーのオフロードドライビングテクニックのマントラとして伝授されてきた。正直、10台の若者にこのフレーズを唱えさせたとしても、意味は分るが体感が出来ない。それは中性的なフレーズであるからであるが、不思議な事にレース以外の車の運転に対しての行動分母になっている根底的なフレーズであると実感している。即ちこのフレーズは車の安全運転の為のフレーズなのであり、オフロードを運転しない全てのドライバーにとっても必要な根底となるフレーズなのである。

 

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ランクル60のティスト

2021年03月11日 | ロクマル日記

 普段の日常の足として35年落のランドクルーザーを活用していると、最近の新しい新車を運転した時にその乗り味を比較してしまう。近年アメリカで売られている新車は、安全性と快適性を小さなエコカーに至るまで充実させている。自分自身の車癖を冷静に尚且つ客観的に見てみると、新しい車に乗れば乗る程1985年のランドクルーザーの乗り味に対する良さが深まるという現象である。それは純粋な感情であり、機能うんぬん、価値がうんぬん、等では比較しがたい。快適性も安全性も比較にならないが、今の車が持っていない野性的な感覚がある。この感覚を表現すると、魂が宿っていると言える。駆る度に魂の鼓動を感じるのだ。

 クルマを駆る時の居心地の良さの正体とはなんなのであろうか?僕はそれはフリーダム(自由で開放的な気持ちを感じる幸福感)だと思っている。そして、このフリーダムな感覚を感じ得る為には、クルマに対して野生的な乗り味が求められる。つまり、設計思想。これこそが、車を駆る者達が求めているティストであり、車を楽しむ事の本質的な要素なのだと思う。歳を得たランドクルーザーは意図せずに、劣化や老朽化という使い込む事による自然現象によりこのティストを持ちえる様になったのである。これは工場では創出出来ないティストなのである。

 

コメント (2)
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