男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

だし巻きを焼く

2012年06月19日 | おせちシリーズ
卵料理はシンプルですが、味付けや焼くときの温度、時間とその頃合いが
一筋縄に行かない代物と思います。
誰にでもできる簡単な料理なのに、煮ても、焼いても、蒸しても、茹でても、それを何回作っても、
同じようには出来上がってくれません。

卵料理の中では、蒸し物の「茶碗蒸し」が(私としては)一番相性が良く、これはまず失敗なく出上がりますが、
蒸しあがりの出来と味は10回やったら、10回とも微妙に違います。ここが素人の悲しさです。

目玉焼きも10回焼いて、出来上がりは10回とも違います。今日の目玉焼きは申し分なく美味しく焼けた・・・
と満足する日は少ないです。

前置きはさておき、だし巻きは「茶碗蒸し」に次ぐ得意な卵料理ですが、一昔前に比べてずいぶん腕が落ちました。

味は大丈夫と思うのですが、以前ですと焼くとき箸で簡単にくるくる巻けたのに、火の加減が弱いのか、
鍋の手入れが悪いのか分かりませんが、箸だけで焼くのがむずかしくなりました。
時にはフライ返しを使うようになりましたが、焼き上がった味は箸でもフライ返しでも変わりません。

素人の私たちは、ムリしないでフライ返しを使って手早く焼く方が、美味しい「だし巻き」が焼けると思います。
レシピでは、仕上がり調整に巻き簾を使いましたが、これは出来上がりをきれいにしたいときに使う奥の手です。
ふだん、家で食べる「だし巻き」なら、焼きあがったらてまひまかけず、温かいうちに食べるのが一番・・です。

「だし巻き」はたいていの食品スーパーに置いてありますが、値段のこともともかく、材料から自分の目で
確かめて、てまひまかけた卵焼きを家で作る・・・これは美味しいですよ・・・一度お試しください。

「コツ」は何回も卵液を網でこして、滑らかにする・・・茶碗蒸しと一緒です、それと薄味にするこの二つです。

ところで、卵焼きの焼き方で面白い話があります。

レシピでは卵を焼くのに、鍋の向こうから巻き寄よせる・・としましたがこれは大阪の焼き方だそうで、
京都では手前から向こうにむけて巻いていくんだそうです。たった40キロしか離れていないのに、
どうしてこうも違うのか・・・と吉兆初代の湯来貞一さんは「吉兆味ばなし」に書いておられます。

吉兆と言うと近頃印象が良くないかも知れませんが、湯来さんが神戸の「花隈」に店を出して、
大阪・西に移って骨身削って一流の料理店に育て上げられたことを思うと複雑な感じです。
残念なことに、これまで「吉兆」で食事したことはありません。
時々利用する京・嵐山の「らんざん」の隣は「京都・吉兆」で、玄関先だけのぞきました。
「らんざん」はこれまでご紹介したと思いますが「公共の宿」、数年前に一般公開された穴場の宿です。

故湯来貞一さんが最初に出された「花隈」の店名は「現○○」と頭に「現」の字がついていたと覚えています。
神戸の新開地・花隈あたりでは」、「現」と言う字は食べ物関係の店格をあらわす字のようです。

30年も前ですが、神戸・新開地の店に5年間在職しました。
近くに「現○○」と言う名前のお店が、ちらほらあったのを思い出しました。

材 料 卵    7こ 520g
出汁 1カップ 180cc
(かつおと昆布でとった濃い目の出汁を冷ます)
塩 1つまみ 1.5g
淡口醤油 小さじ 1 5cc
オイル 大さじ 2 20cc
作り方 ① 卵を割りほぐして卵液を作る
卵をボールに割りいれて、箸で切るようにほぐす。
ほぐした卵を細かい目の金網で4~5回漉す。
とろっとした白身はゴムべらを使ってしっかり漉す。
漉した卵液に出汁と塩・淡口を加えてよく混ぜる。
ここで味見して物足りなければ、出汁の素・塩などを加え調える。
砂糖は原則使いません。出汁が美味しければ塩と淡口で十分です。
卵の黄色を濃い目にしたいときは、黄身1~2つ分を加える。
作り方 ② 卵を焼く
焼き鍋は四角いだし巻き専門の鍋を使う。
鍋を中火にかけてオイルを引き、お玉1杯の卵液を鍋に入れる。
余り強い火ではダメ、かといって弱すぎてもいけません。
焼け始めたらぶつぶつのふくらみを箸でつぶす。
表面が半生まのうちに向う側から箸で巻き始める。
箸使いは難しいので、フライ返しを使います・・味には関係ありません。)
手前まで巻き終わったら、なべににオイルを引き巻いた卵を
向うに押して、そのあとにオイルを引きお玉1杯の卵液を入れ、
焼いた卵を手前から箸で持ち上げてその下側に卵液を入れる。
向うから焼いた卵を手前に巻きながら形をととのえ、そのあとに
オイルを引いて焼けた卵を押しやって、またそのあとにオイルを引き、
お玉1杯の卵液を入れ、卵を箸で持ち上げて卵液を下に入れる。
このように3~4回繰り返して焼き卵の厚みが鍋の高さと同じくらいに
なったらあとは焼き卵を2~3回裏返しながら形を整え、まな板か
平らな器に移す。
焼き上がりが、でこぼこして不体裁の時は、温かいうちに
巻きす(まき寿司に使う簾)を巻き四角に形作って押える。
冷めてもおいしいがオムレツ同様、中身が温かく生焼けくらいが
しっとりして美味しい。付け合せは大根おろしが一番・・です。

鍋を使ったあとは、きれいに洗ったあと火で温めて油で拭いておく。
これをやらないと次に焼くとき鍋に卵がくっついて焼けません。

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