男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

たけのこ山椒

2015年05月05日 | 野菜類

前回レシピでお伝えした上関は、山口県東部・熊毛半島の突端にある港町です。今では下関だ
けが有名になりましたが、江戸時代は防長三関(上関・中関・下関)の一つとして毛利藩の船荷
の検査所がおかれ、吉田松陰の叔父玉木文之進が代官として勤めた番所がありました。NHK
の大河ドラマ「花燃ゆ」では、奥田瑛二さんが文之進役を演じています。

玉木文之進は松陰父親の末弟で、松陰5歳から18歳までの家庭教師・・松陰はスパルタ教育を
うけます。夏のある日、顔にとまった虫を払おうと顔を掻いた・・それが文之進の目にとまり、
張り倒され、崖から突き落とされて松陰気絶します。それを見た母親お滝は「死んだ」と思った
・・苛烈な折檻を見てお滝は「寅や(松陰の幼名は寅次郎)、いっそお死に」とつぶやきました。

その松陰、十歳のとき藩主毛利慶親(あだな=そうせい侯)の御前講義をします。講義は慶親が
感嘆し途中で声をあげるほどの名講義であったといい、最後に「師はたれであるか」と問います。
左右かしこんで「これなる寅次郎の伯父玉木文之進で・・」と答え、慶親は初めてそういう家来が
いることを知った・・とあります。このとき文之進無役でした。

この時の功で文之進は官につき、地方の代官として善政を行いました。松陰はのちに「子弟を
育てるには苛烈きわまりない教育者であったが、民政化として民にのぞむや、別人のように
優しい人物であった」・・と、文之進を生涯の誇りにした・・と言います。

文之進は、維新後は新政府に仕えず、親戚乃木家の嫡男「希典」を預かり教育・・このときも
苛烈な教育を行いました。その希典の弟正誼を養子にしますが、正誼が前原一誠の反乱に
関わり、その責を負い自害します。介錯は松陰の一番上の妹「お芳」が行ったと言い、壮烈な
最後を遂げました(以上・・・司馬遼太郎著「世に棲む日々(一)「玉木文之進」より)。

お送りするレシピは竹の子の佃煮二題です。大きく育ち、少しかたい目の筍を、おいしく食べる
作り方です。出来るだけ新鮮な筍を選んでお作りください。

たけのこ山椒は筍と実山椒を煮た佃煮です。先日来、大きな竹の子を沢山いただきました。
一度に食べきるのは竹の子の量をみて困難・・とあきらめ、日持ちできる佃煮に煮ることを
思いつきます。昨年買った実山椒が冷凍保存してあり、それを活用して作ったのがこれです。


材 料
たけのこ 1/2本 550g ・・茹でた筍の根もとの部分を3ミリ角×5cmに切る
実山椒 大さじ 3 30g
昆布出汁 1カップ 180cc
日本酒 1カップ 180cc
みりん 1/3カップ 60cc
創味つゆ 1/3カップ 60cc
鰹まる 小さじ 2 8cc

作り方
材料の実山椒以下を鍋に入れ、中火にかける。
フツフツし始めたころ、刻んだ筍を入れて煮る。
煮るときは落としブタをして火力は弱火・・時間
かけて煮る。
・・材料の調味料の分量は目安。煮ながら味見
して、調味料を加えながら好みの味に調える・・

煮る途中で煮汁がなくなり、バリバリし始めたら
出汁か水を加える。
好みの味になったら、落としブタを外し、弱火の
まま煮汁がなくなるまで煮る。


コメント
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