国語屋稼業の戯言

国語の記事、多数あり。国語屋を営むこと三〇余年。趣味記事(手品)多し。

助動詞46~その4~

2023-05-31 12:24:14 | 国語

2019-01-23の記事を改変。補遺。


【実戦・直前】
傍線部に注目しよう


15 絶えば絶え。死なば死ね。

16 いづ方へか行きらむ。



15 絶えてしまうなら絶えてしまえ(絶えてしまってもかまわない=放任法)。死ぬなら死ね(死んでしまってもかまわない=放任法
【放任法・・・動詞(助動詞)+ば+同じ動詞(助動詞)の命令形】
・「絶えなば」の「な」=完了の「ぬ」の未然形。
・「絶えね」の「ね」=完了の「ぬ」命令形 
・その後のの「死な」の「な」と「死ね」の「ね」はナ変の活用語尾)。
16 どこへ行っているのだろうか。
・「らむ」現在推量(ているだろう)、ここでは係助詞「か」の結びなので連体形。このパターン入試頻出。
・「つ」は下に推量の「らむ」があるから強意(「きっと・確かに」など)であるが、訳出しないことがあるというか、多い。


・・・・・・・・・・・・・・・・・
【参考】
☆「絶えなば」の「絶え」・・・ヤ行下二段活用「絶ゆ」の連用形
               (え・え・ゆ・ゆる・ゆれ・えよ)
☆推量の助動詞の時制
過去推量「けむ」(ただろう)・・・現在推量「らむ」(ているだろう)・・・(未来)推量「む」(だろう)
   ※「~む」は推量系と思っちゃだめだよ。「しむ」は使役だしね。

★完了の助動詞の頻出パターン

上が連用形の場合♪
 「む・き・けり」の「て」は完了♪
   「む・き・けり」の「な・に」完了♪
 「ば・ば・ばや・べし・べし・まし・まし」みな完了♪ 
 下に推量、強意かも

  ※強意の選択肢がない場合、「完了の助動詞」を選ぶことになる。

  ※土屋博映師に習った歌(?)。加えたのは最初と最後の2行だけである。

 

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マジックのリハビリと日記143(+経過報告)

2023-05-30 17:47:08 | マジックのリハビリと日記

2023-05-27の記事に追記したものです。

●リハビリ、しなきゃ、リハビリしなきゃ、リハビリしなきゃ(強迫観念)

●一分くらいでいじれるマジック道具が好き。

●パドルマジック

 友人からいただいたり、購入したりしているが、手先だけで済むのが素敵。

 他人にうまく見せられるかはおいといて。自分見せに慣れると他人に見せる角度がなあ。

●バニシングデック(Vanishing Deck)

 一般人に見せるには意外と難しい。

 セリフとか考えないといけないけど、現象が強力過ぎて、そのセリフを聞いてくれなかったなかったりする場合も。

●スーペリアスプリットコイン(Superior Split Coin)

 組み合わせが自由なのでスーパートリプルコインを編成できる。

 もてあそんでいるだけでも楽しいのでは。分離させり、消したり。

 

 ●手品は楽しいんだ。手品は楽しいんだ。手品は楽しいんだ。(強迫観念)

 

●ちょっと手品と距離置くわ。

 

●5月30日現在の距離の置き具合。

●パドルマジックであるホットロッドの存在に気付く。

 これらも記事にしないとなーと思う。

●パドルと言えば「櫂(オール)」なんだけれども、「櫂(オール)」タイプも記事にしていないなあと思う。

 こちらは欲しいと思える品が出てしまった。七月も欲しかったら購入する予定。ちょっと冷静。

●来月は、まあ、ほとんど買わない予定。

●オーダー品ができたら買うくらいしか予定がない。そのオーダー品もいつの完成でも良いとお伝えしているので、来月になるとはかぎらないわけですが。

●そうそう積極的にマジックと触れたのは、メールでマジックを趣味とする友人とのやりとり。

 なんでも最近、他人にマジックを見せる機会が増えたそうで。

 これでも通じるんだと感動することがしばしばあったとかいう話で。

●それなら、コインマジックにも挑戦ですよとマジックを趣味とする友人が避けてきたやつを促す。

●スーペリアスプリットコイン(Superior Split Coin))をスーパートリプルコイン編成で購入させることに成功。

 なにせ、10%OFFは今日までですしね。

●なんか、パドル(ホットロッド)一本に触れたくらいか。

 あと、マジックショップのHPを見ても自分の分は買わず。

 いい距離感。

●これで我が家にスーペリアスプリットコインが届いたらいじってみようかな。

 

 

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なれる!大学生(実践編)

2023-05-29 13:31:50 | 国語

元は2018-09-09の記事です。なもんで、

なれる!大学生(入門編)」の続きみたいなものです。未完の参考書の一部です。読んでないという人は長いけどこの文章を読んでいただければ幸いです。

一応、思考法やパクリ方を教えた後での展開です。

 思考法では『小論文を書けるようになるために』に類似の内容が書かれています。もっと詳しく細かい内容になりますが。

 パクり方に似ている内容としては本ブログの内容としては『小論文の上達法(メモ活用)』に近いか。

 ドリル方式で書くつもりでした。完成していたら、画期的な参考になったやもなあ。

 関心のある出版社はないものか。具体的に形にするもの前に病気で臥せってしまった。


●パクリ方は私の小論文の十八番なんですが、著作権的に表に出せないので、気になる方は連絡してください。

解答は「小論文入門」の解答を使います。ちょっと異なるアプローチを楽しんで貰えたら幸いです。

長いけどな。


     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 「さて、課題文のない小論文を実際に解いてみよう。発想法を忘れずに、思考法を忘れずに取り組んでくれよ」
「はい。今までのノートはあってもいいですか」
「いいよ、もちろんだ。練習だからじっくりと考えていこうか」

  
課題
若いときに外国で1年間暮らす機会が与えられたとします。あなたは次の2つのうちどちらを選びますか。600字であなたの考えを書きなさい。

 a)できるだけ多くの国・地域を訪ねる  b)1つの国・地域にずっと滞在する



「さて、気をつけないことは何だい」
「いきなり結論を出さないこと。考えることです」
「よし、そのためにはどうする」
「まず、解答の条件を考えることです」
「メモにしてごらん」
 Kは画面に入力した。


① 「どちらか」を選ぶ。
② 600字なので、複雑な構成は無理。


「まあ、いいかな。しかし、肝心な条件が抜けているぞ。少し加えるよ」
Kは緊張しつつ、画面を見る。小論文の怖さは自分の存在が否定されるような気がすることだ。自分の一部の考えにすぎないはずなのに。


①  「どちらか」を選ぶ。
② 字数も大事な情報である。600字なので、複雑な構成は難しい。今回は主張→理由→反対意見(譲歩)→最大理由(逆接)→結論あたりで練習したい。
③ 「若いときに」が条件。


「先生、②で複雑な構成は無理と書いた割にはきつくないですか、この構成」
「お。いい指摘だな。そうかもしれんが、最大でも5段落程度だし、今回は、ついでに譲歩逆接の練習をしたいんだ」
「譲歩逆接?」
「なるほど・たしかに~しかし・だがなどを使うパターンだよ」
「よく現代文で見ますね」
「大人の考え方ってことだ。ほら、全否定より、ちょっとは認めた方が悪い気はしないだろ」
「なるほど」
「親と話し合いをするとき、『なるほどあなたの言いたいことはわかったわ』と言われたら、その後で否定されるのわかるだろう」
「はいはい、『たしかに、あなたは優しくていい人なんだけど…』と言われたら『…』の部分は省略してもわかりますもんね」」
「お前の失恋話は聞いていないぞ」
「体験談じゃないし!」
「で、だ。ここでは、③が重要だ。「若いとき」ってどういうとき?」
「えと、高齢者でなく、壮年でもなく・・・」
「誰がおっさんやねん」
「なんで関西弁? つか、先生のことじゃないし」
「若いときとは、君のことだろう。大学生の卵たる君のことだ。君が当事者として、若いときをどう捉えるんだ? むろん、俗に言われているような意見を考えるなよ」
「俗に言われているようなことって、その国をじっくりと理解するために一年間いる方を選びますとかですか」
「そう、よくわかっているじゃん」
よかった。そう答えるつもりだったのだ。しかし、一般論を疑うということができているかもしれないぞ。
「むろん、ユニークな根拠があると一般論も立派な答えだぞ、念のため」
「はい。次は自由に考えれば、いいんですか」
「うん、けど・・・」
「制限や条件を守ってですね」
「ということは」
「aとbについて、どんどん考えていけばいいんですね」
「OK。どんどん入力していって。なお、どちらでもかまわないはだめだぞ」
「どちらを選びますかという条件があるからですね」Kはそう言いながら、入力し始めた。



ア たくさんの国を知ることができる
イ 気候とか地理はたくさんの国を見ないとわからない

ア 深く知ることができる
イ たくさんの国だとたくさんの言語を知らないと無理。現実は一ヶ国語でも大変。


 Kの手が止まった。
「どうした」
「すいません、意外と考えが浮かびません」こんなに自分は発想が狭いのか。
「どうした大学生の卵。もっと高度化してみろ」
「高度化って、大学のHPや現代文で使われている言葉や考えを利用するんですよね」何が、何がある。今までノートにメモっていた語句をさがしてみる。あー、同じ内容を別の表現にしてみよう。



ア たくさんの国を知ることが多様性の理解につながる。
イ 気候とか地理はたくさんの国を見ないとわからない

ア 深く知ることができる
イ たくさんの国だとたくさんの言語を知らないと無理。現実は一ヶ国語でも大変。


「お。かっこいいな、多様性か」
「この調子でいけそうな気がしてきました」きっかけが大事なんだな。aに偏るかもしれないが、もっと書いていこう。



ア たくさんの国を知ることが多様性の理解につながる。異文化理解。
イ 気候とか地理はたくさんの国を見ないとわからない。身体レベルの理解。

ア 深く知ることができる。本質を知ることができる。
イ たくさんの国だとたくさんの言語を知らないと無理。現実は一ヶ国語でも大変。


「おー、レベルをあげてきたな。高度化できているわ」
「なんか、aの方がよくなってきましたね」
「勢いというのもあるから、気にするな。aを主張にすればいいことだけのことだ。ところで、両方について考えないといけない理由はわかる?」
「反対意見を考慮するためですかね」
「そう、反対意見をつぶすことを念頭に考えを深めるといい。ところで・・・」
「あ。若いときという条件を忘れていました」
「たぶん、これを利用すると面白いぞ。どちらを利用すべきか見えてくる」
うん、なるほど、思わず、表情がゆるむ。自分が考えることができているという実感がたまらなくいい。



ア たくさんの国を知ることが多様性の理解につながる。異文化理解。若いときは多くの経験が重要。
イ 気候とか地理はたくさんの国を見ないとわからない。身体レベルの理解。

ア 深く知ることができる。本質を知ることができる。本質? 国の本質を若いときに理解できるか?
イ たくさんの国だとたくさんの言語を知らないと無理。現実は一ヶ国語でも大変。いや、英語と身振り
手振りも若いときにはいいんじゃないか。
ウ 移動時間が少なく、実際に外国にいる時間が長いのではないか。


「bがつまらないものになりましたね。むしろ書いていて、疑問が出てきました」たまたまかもしれないが、Kにはbが魅力的にならない。
「ついでにサービスだ。グローバル社会とか、グローバリゼーションって言葉を知っているか」
「はい、地球が一つなるような意味ですよね。よく大学のHPにありますね」ノートにもあったのに、見過ごしていた。失敗した。
「この単語も使って思考してごらん」



ア たくさんの国を知ることが多様性の理解につながる。異文化理解。若いときは多くの経験が重要。現代はグローバル社会=一つの地球=多様化をつぶす→よくない面。グローバルに対応していない国を知る機会は減るし、多様性がなくなっていく。
イ 気候とか地理はたくさんの国を見ないとわからない。身体レベルの理解。

ア 深く知ることができる。本質を知ることができる。本質? 国の本質を若いときに理解できるか?
イ たくさんの国だとたくさんの言語を知らないと無理。現実は一ヶ国語でも大変。
ウ 移動時間が少なく、実際に外国にいる時間が長いのではないか。


「うん、弱者への配慮もできそうだな。構成をそろそろしてみようか。さっき書いたけど、以下のパターンで書けるかな」
主張→理由→反対意見(譲歩)→最大理由(逆接)→結論
「はい、わかりました」主張は、理由は、「たしかに・・・しかし」を使う。意識すべきことを念頭に思考を進めていく。


1 aを選ぶ
2 ア 多様性の理解。グローバル=多様性× 多様性の肯定(正しさ) 
イ 気候、地理  身体での理解
3 短期間になるので表面的。本質×
4 若いとき=本質を理解できないとき
5 bのために、まず、aを。


「おお、bのために、まず、aをって展開いいな。単純に全否定していないから、大人の知性を感じるぞ。これで書いてみよう。」
 ふう。「大人」の入り口に立たせる小論文を習ってよかったと思う。
1 aを選ぶ
 私はaのできるだけ多くの国を訪ねる方を選ぶ。
「あなたはという指定があるから、私という主語を置くのは大事だぞ。Good」
 うん、小論文は出題者とのキャッチボールなんだ。あなたといわれたら「私」がくるんだ。
2 多様性の理解。グローバル=多様性× 多様性の肯定(正しさ)
気候、地理→身体での理解
「ここを文章にするには、グローバリゼーションの処理が面倒くさいかな。また、多様性の正しさを説明することが重要になる」
「極端な話、一つの地球としてみんな同じような文化だと、多様な生き方ができないんですよね」
「そうそう、全ての国がファーストフードになったら、どうさ? 全員が似たような生き方になったら、どうさ?」
「いやですね。ある程度、自由な生き方があるべきですよ」
「自由っていいねぇ。解答に入れてほしいね」
余談だが、ブラック企業を全員がいやがっている中で、ブラック企業で働かなかったら、Kの劇的なまさに個性的な成長はなかっただろうし、その後の自由な人生も歩めなかっただろう。もっとも、それが幸せかはわからないが。
「3、4、5段落はいけそうかい」
「がんばります」ここまでヒントをもらったのだから、最後はしめたいものだ。




【Kの解答(助言あり)】

 私はa)のできるだけ多くの国を訪ねる方を選ぶ。
 それは、文化の多様性、人間の多様性を理解できるからだ。現代は時にグローバリゼーションの名のもとに多様性が見えにくい。しかし、多様な文化のある世界の方が多様な生き方ができる社会であり、全員が決まった生き方をするより自由な分、望ましいと私は考える。また、多くの国に行くことで様々な地形や自然に触れ、身体の感触で世界を実感できるからだ。一つの国と自国では体験できる世界に限界がありすぎる。外国に行くことを選ぶのなら、経験は豊富な方がいいだろう。
 たしかに、短期間の滞在で理解できることなど表面的なもので、ずっと滞在する方がその国の本質を理解できるという意見もあるかもしれない。
 しかし、若いときに本質がわかるだろうか。むしろ、本質を知りたい国を探すべきなのだ。なぜなら、本質を知りたい国を選ぶことは経験や知識不足から難しいからだ。
 だから、若いときはできるだけ多くの国を訪ねることで経験や知識を深めることが望ましく、もっと深く知りたいと思える国を探す機会にすべきなのだ。
 





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なれる!大学生 (入門編)

2023-05-28 14:45:50 | 国語

※2018‐09‐05の記事を一部訂正、補記。

昔、書こうとしていた参考書の冒頭部分です。

『なれる!SE』の二次創作みたいなもんですが、読んでいただければ喜びます。

また、『なれる!SE』の方も読んでいただけると嬉しいです。

『萌える』というより『燃える』作品です。

実はここに挙げている解答例は、ある生徒が60分の制限時間内に自力で書いたものを使っています。しかも、毎日毎日、スポーツの練習に明け暮れ、3年連続インターハイ出場経験のある生徒。さらに言うと小論文を書くのは生れてはじめてでした。その割にはよく書けているんでびっくり。ある先生が自分には指導できないと言って私に話が回ってきたわけで。そのときの添削がこの記事の元原稿になっています。
 ちなみにその生徒のお兄さんが東京大学の方で実家にいるときにいろいろな話をしてくるそうで、そこから知的好奇心が育ち、書けたそうな。
 君たちも友人と討論したり、ニュースなどを視聴したり、公民系の資料集を読んだりすることを通して知的好奇心=小論文の基礎が身につくといいね。あと、お節介な家族か(^-^;



以下の記事、ブログとしては長いです。参考書の一部なら短いかと。

 レイヤー1    
   書けたつもりの小論文が全ての始まりであった


パート1 
 Kは喜んでいた。新しいことに挑戦するのは、誰でも嬉しい。それがたとえ受験勉強だとしても。彼は推薦入試に挑戦することにしたのだ。偏差値では厳しかったので。
 しかし、大学に行ける可能性を考えるとそれしかなかった。やるしかない。しかも、たかが小論文だ。字数を埋める苦行さえこなせばなんとかなるはずだ。
 今日ははじめての指導日である。現代は便利なもので静岡県にいながらも、インターネットを利用すれば、遠くの予備校の先生と個別指導を受けられるのだ。
 その第一回である。課題は簡単であった。なにせ、課題文がない。現代文みたいに文章を読むことなく、自由に書けばいいのだから。それが間違いだったとは、誰が言えよう。彼は初心者だったのだから。

課題
高齢者虐待についてどのような施策が必要だと考えるか。800字以内で論じなさい。



 簡単ではないか。彼は、ちょっとネットで「高齢者虐待」を調べて、情報を集めると書き始めた。途中で顔をしかめる情報とも出会ったが、意見を述べているブログや記事を読んで、もっともらしいことなんか簡単に書けると思った。これで大学に合格できるんだから、推薦なんか、ちょろいもんだ。800字というのが、きついが、なんとかなるだろう。
 このとき彼は気付かなかった。競争率3倍の入試というものがあった場合、3人に2人、落ちるという事実に。そして、小論文は難しいという事実に。
 彼が書いて、ネットの予備校に投稿したのが、以下の文章である。彼が自信を持っていたのも、仕方がない。初めてにしては、よく書けていたのだ。
Kの解答例
(段落番号は原文にはない)


①近年、「虐待」という言葉が、メディアの報道でよく取り上げられる。特に児童虐待の事件が多く起こっているが、一方で高齢者への虐待の事件も起こっている。
②そもそも高齢者虐待とは、六十五歳以上の年齢の人に対して、家の中に閉じ込めて社会から切り離し、世話をせず、精神的または身体的に傷つけることである。少子高齢化が進んでいる現代の日本では、このような問題は今後さらに増えていくと考えられる。
③では、なぜこのような問題が起こるのだろうか。それは、核家族化や都市化などで、地域住民の住民どうしのつながりが希薄になっているからである。それによって、違う世代間での交流の機会も減り、高齢者への理解が難しくなる。また、近隣の人とのコミュニケーションが少なくなり、虐待が起こったときの発見が遅れてしまうということもある。
④こういった状況では、虐待されている社会から隔離されている高齢者から行動を起こすことは難しい。だから、高齢者虐待を未然に防ぐことのできる施策が必要であると考える。
⑤その一つとして、地域コミュニティを活発化させ、高齢者の社会参加を促進することが大切であると考える。例えば、高齢者だからこそ持っている豊富な知識や経験を、若い世代に伝える交流のイベントなどを自治体で開催することである。そうすることで、高齢者は現在の豊かな日本を築いてきた敬うべき存在であり、文化の継承者でもあるという理解が生まれてくるだろう。またそこでも住民どうしで情報交換できるようになり、虐待の早期発見や、悩みをきいてもらうことで家族のストレスも軽減できる。
⑥このように、高齢者虐待を防ぐためには、地域の住民の交流の場を設け、家族だけでなく幅広い世代の理解を深め、地域全体でこの問題に取り組むことが必要だと私は考える。



まもなく、指導の開始時間である。Kはわくわくして待った。褒められると信じていたのだ。

パート2 この人は超能力者か、探偵か。いや、予備校講師だ。



PCにキャラクターが出てくる。熊と狸の間のようなキャラクターだ。下に「たぬもん」と書かれている。
「Kくんだね。イラストで失礼。自分の素顔が嫌いなもんでね」
なかなか、すごい自己紹介をする人だなと思い、「いえ、はじめまして」と答える。
「さてと、読ませてもらったよ。初めて書いたにしては、なかなかじゃないか」
きたよ。きた。褒めてもらおうじゃないか。
「けど、君は割りといい加減だし、人の意見に流されるタイプだな。自我がないと言ってもいい。責任を持って行動したことはないんじゃないかな。無難を重視し、冒険はしない。AO・推薦入試で小論文を利用したのも、消去法って、とこかな。自分に特性があっての挑戦ではなさそうだ。もっと、自分の頭で徹底的に考えてほしいな。そのあたりをこの授業では重視していこう」
え? なんで、わかるの? 俺のPCの履歴でも見たのか。検索結果のつぎはぎとばれた?
「なぜ、わかったのかって、顔をしているね。小論文はあくまでも入試科目だよ。大学生になるにふさわしい知性や適性が測れるから、実施されているんだ。今の君は大学やその年の倍率によるけど、合格は難しい。まだまだレベル1のプレイヤーだな」
「あの、今回の文章でそこまでわかるのは、なぜですか」
「たとえば、高齢者虐待の定義が妙に詳しい。実際に書ける生徒もいるけど、例外かな。だとすると何かで調べてから書いた可能性が高い。あと、実は文章に一貫性がない。自分の考え方を徹底的に深めていくタイプでないな」
「すいません。調べて書きました」
「お。素直でいいな。では、小論文と論文ってどうちがうと思う?」
「え? どちらも論理的な文章だから論文ですよね」
「そう、だから問題は【小】の字にある」
「【小】? 字数ですか。字数が論文より少ないから」
「それもあるが、重要なのは、手持ちの情報だけで勝負することなんだ」
「手持ちの情報」
「だから、手持ちの情報を普段から整理する癖をつけておくといい。小さいノートに1ページに1項目のメモを取る。これをしておくと手持ちの情報が増えやすくなる」


「一貫性がないというのは、どういうことですか」
「そうだなぁ。各段落から見ていこうか。僕はあまり、表現などの校正を重視しない。むろん、正確な日本語は大事だけど、小論文の場合は二番目以降の問題で、実際は表現力より思考力を期待している大学が多い。もっとも表現力と思考力が非常に離れているわけでもないいんだけどね。さてと」
先生はこちらのPCの画面にさきほどの文章を出した。


① 近年、「虐待」という言葉が、メディアの報道でよく取り上げられる。特に児童虐待の事件が多く起こっているが、一方で高齢者への虐待の事件も起こっている。


「この出だしでなぜ児童虐待を出したの?」
「えと、ニュースではこっちの方が記憶に残っていたので」
「他には?」
「特にありません」あー、俺ってこの言葉よく使うよなと彼は自覚していた。
「これが思考力不足の証拠だよ。この出だしなら、せめて児童虐待と高齢者虐待の根は同じだという展開であってほしいよ。最終的に君は地域コミュニティの活性化で解決しようとしているんだろ。単なる話の枕でキーワード以外の言葉を『特に』などと強調すべきではないな。地域コミュニティの活性化でどちらも防げそうだしね。君の主張とからめられるはずだ」
「あ。はい」そういうことか。単にかっこいいと思ったから出だしにしたかっただけなのに。
「さらに言えば、後ろに責任を持った表現でもないよ。児童虐待という「特に」と強調した言葉が、このあととは無関係になっているし」
「たしかに。けど、それをどうやれば食い止めることができますか」
「メモは取っている?」
「いいえ」
「メモをすることだよ。書き始める前に、書くべき内容と構成を決めておかないとね。構成を決めて結論をしっかりとさせておけば、児童虐待という意味のないことばに「特に」を使わないですんだはずだ。」
「メモ? そんな時間があったら、書く時間がなくなりませんか」
「うん、気持ちはわかる。確かにメモを取るヒマなんかないと考えるよね。けど、現代文でも英語でもいいけど、時間がないから本文を読まないなんて解答法って、おかしいだろ。解答の前の作業が重要なんだ」
「解答の前の作業ですか」全然、今まで意識してこなかったことだ。
「僕の授業では解答前の作業を重視していく。いつかは、上達して省略できるかもしれないけど、初心者には正しいフォームが重要だからね。テニスでも試合より前の段階では、ラケットの握り方からするだろう、初心者に『新しいお友達のラケット君だ。さぁ、握手して。そうこれがイースタングリップだよぉ』とか言うじゃん。その後、素振りして、走りこんで。あれみたいなもんで、基本とは、試合の前の作業なんだよ」
「テニスをされていたんですか」
「二か月ね」
「え」二か月しかテニスをしていない人が試合前の話なんてするんだ。
「ほら、俺さ、見ての通り体重が100キロを超えているだろ。動けなくてさ。すぐ辞めた」
「あの」
「ん?」
「このPCの画面では、先生の体重はわかりません」
「お。おう、すまん」

「さてと、最初のメモのとり方をここでまとめてみようか」
「最初のですか」
「うん、レベルや目的によってメモの取り方は変わるんだ。例えばさっき話した小さいノートには普通の事実だけを書いたり、気にいった文章の部分を書くだけでいいんだが、小論文を書くぞというときのメモの形式はいろいろとあるけど、まずはPREPだ」
「PREP?」
「うん、最近では中学生でも習うらしいんだけど、まだまだ浸透していないかな。論理的な文章の基本とされているものだ。これを使うと文章が書けるなら、文章のメモもこれでいいはずだろ」
 先生は画面に以下のものを映し出した。


PREP
P……point(主張)
R……reason(理由)
E……example(具体例=証拠)
P……point(主張の言い換え。提案でもいい)


「これらの頭文字でPREPなんだ。別にPERPでもいいぞ」
「Pが二回あるんですね」
「うん、これを癖にしておくと結論がぶれないんだ」
「なるほど」
「起承転結を俺は否定する気はないんだけど、これで文章を書くと起承転転転転という具合にどこかへ去っていく生徒が意外と多いんでね」
「転がってしまうんですか」
「誰が真ん丸で転がるんだ」
「言ってないし!」
「さて、まだ第一段落だけど、PREPの練習だ。ここまでをまとめてごらん。自分なりでいいよ」
「あ。はい」とにかく、出だしの「児童虐待」という言葉の使用が僕は恥ずかしかった。

P・・・結論を意識することは重要だ。
R・・・冒頭と結論が一致しなかった。
E・・・今回の小論文でかっこいいからと結論に関係のない「児童虐待」という言葉を出してしまった。
P・・・結論を意識して文章を書こう

「お、いいな。惜しいんだけど、接続詞を意識してみると、もっとよくなるぞ。あと、ちょっともれた情報を足しておこうか」

P・・・結論を意識して小論文を書くことが重要だ
R・・・なぜなら、冒頭と結論が無関係になることがあるからだ。
E・・・たとえば、かっこいいからという感覚で結論と無関係な語を使用することがあった。
P・・・だから、結論を意識するためにメモをとってから書くべきだ

「今後、メモについては、多くの練習をしていくから、そのつもりでいてください。かなりきついけど、3倍以上の試験や難関大学の試験のためだから、ついてきてくださいね」
「短期間で小論文が書けるようになるためにがんばります」
「え、短期間だっけ?」
「入試まで二週間しかないんです」
「お、おう。なんとかしよう」
 本当か、本当になんとかなるのか。

    
パート3 今まで考えていなかったこと


「さてと、私が一番気になったのは、今回の小論文の何段落だと思う?」
「第1段落ではないんですか」
「それも気になった。けど、一番気になったのは第5段落なんだ」
「けど、地域コミュニティを活発化させ、高齢者の社会参加を促進することが大切だといろんな人が言っていますよ」
「色々な人が言っているというのは自分の意見ではないね」
「はい、そうでした」うーん、小論文の「意見」の重さがわかってきたぞ。自分の甘さがわかってきたというべきか。
「いろんな人が言っているがゆえに、正しさを検証しなくなってしまうんだ。気をつけよう」
「はい」けど、内容が間違っているとは思えないんだが。
「第3段落はまあ、いいかな。ただ、合格者は全員、似たようなことを書くから、これで満足しないように。第4段落は第3段落と一つにしてもいいかなと思うけど、セーフとしよう」
 くるぞ、第5段落だ。どこがだめなんだ。


⑤その一つとして、地域コミュニティを活発化させ、高齢者の社会参加を促進することが大切であると考える。例えば、高齢者だからこそ持っている豊富な知識や経験を、若い世代に伝える交流のイベントなどを自治体で開催することである。そうすることで、高齢者は現在の豊かな日本を築いてきた敬うべき存在であり、文化の継承者でもあるという理解が生まれてくるだろう。またそこでも住民どうしで情報交換できるようになり、虐待の早期発見や、悩みをきてもらうことで家族のストレスも軽減できる。


「対策を考えているのはとてもいい」
あれ、褒めているぞ。
「問題は弱者が見えていない。宇宙開発研究開発機構ではないぞ」
「それはJAXAだって、あー、初対面の人にこんなツッコミするなんて」
「ふ。すまんな。ここの部分で問題なのは【豊富な知識や経験】を持っている高齢者のことを中心にしていることだよ」
「でも、敬老の日でよく言われませんか」
「よく言われることを疑問に持つことが重要だって。おそらく、君が受ける大学でもそうだけど、<問題発見解決力>を求めている大学は多い。特に問題発見力はよく言われていることを鵜呑みにしている人間には持てないものだ」
「高校生にそれを求めるのは酷ですね」
「君は高校生ではない」
「え?」考えたこともなかった。
「大学生の卵なんだ」
「それと高校生って違うんですか」
「問題発見力を持っていない高校生を困ると思う機会は正直少ないだろ」
「まぁ、教師の言うことに問題を発見していると教師は困りますもんね」
「アクティブラーニングなどの導入などで単純に言えない面もあるが、高校生は、意識しなくてもいいかもしれないが、大学生は問題発見力がないと教授らが困るんだ。論点のないレポートを平気で出すからね。そうすると刺激を受けない」
「刺激ですか」大学の先生の気持ちなんか考えたこともなかった。
「大学の先生は刺激を求めている。しかも、知的な刺激だ」
「知的」
「この文章で言えば、高齢者と非高齢者の間には時代の断絶がある可能性を考えていない。高度成長を経験した、いつかは好景気が来ると思っている世代と好景気を実感として感じにくい世代の間をつなげる『豊富な知識や経験』はあるんだろうか。例は出せる?」
「んー」
「それでもなお、現代に通じる『経験や知識』を持った高齢者は、特別な高齢者かもしれないだろ。ここで君に持って欲しいのが、普通の人や『弱者』に対する目線なんだ。この問題を出す大学は、被虐待者である弱者のことを考えられる人間を求めているんじゃないかな」
「ニートの人にきつくてもいいから目の前の仕事に就けという高齢者と、仕事は自己実現だとする若者との会話が微妙に合っていなかったのをテレビで見たことがあります」まさか、彼は後に目の前にあったSEという地獄のようにきつい仕事に就職して、わりと充実した自己実現をすることになるとは、そのときは思っていなかった。
「戦後と現代は違うからね。世代を越えた考え方は難しいよ。で、だ。僕たちは全員、可能性として弱者だと僕は考えている」
「全員ですか」
「そう、いつ事故あったり病気になったりして、体が不自由になるか、わからない。高齢者になるときに元気とはかぎらないし、長生きしていたら、どこか体に問題が出てくると考えるのが普通じゃないかな。特におれみたいなデブは」
「先生の姿は見えません」
「ネットって便利だな」
「でも、ここで何を書くべきなんでしょうか。先生の話を聞いていると地域コミュニティを活発化させ、高齢者の社会参加を促進すること自体は否定していないように聞こえるんですが」
「まあ、みんなが言っていることに間違いは少ないからなぁ」
うわぁ、さっきと言っていることが違うよ、この人。
「だがな、そのまま使うんじゃないんだ。説明するんだ」
「説明するってどういうことですか?」
「同じ情報の表現を変えたり、情報を付加したり、例を出したりすることだな」
「それは字数稼ぎですか」
「違うよ。正確にしていく作業だよ。先生より、小論文の先生、小論文の太った先生、たぬもんと自称している小論文の太った先生と言うふうに、情報を付加すると詳しく正確になるだろ」
「正確ですか」
「そう、さらに言えば具体的に書いていくんだ。たとえば、ここでは何を書くかというと、公園などを活用する(一つのコミュニティの基準として公園を共有できる範囲はどう。あるいはコンビニとか。)介護保険の対象者の様子を見るシステムを作る。虐待をする当事者である家族の精神的な支援として死を送り出した人と死を送り出す人とのネットワークを作るなどが、今、ちゃちゃっとあがったんだけど、それくらいのネタがあれば、きちんとした段落や文章を書けるんではないかな」
Kの初日は満足できる良い出だしであった。
 

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スーペリアスプリットコイン(Superior Split Coin)を購入したよ

2023-05-25 16:58:22 | マジック
 
 
 
●スーパートリプルコインが好物である。
●↓下↓の動画ほどうまくないし、省略しているところはあるが、この動画の冒頭の手順によく似たものをしばしば演じていたものだ。
●いや、何かマジックを見せてくださいと生徒に廊下で頼まれたときはこれしかやっていなかった気がする。
 
Super Triple Coin | スーパー・トリプル・コイン
 
●そんな私の大好きなスーパートリプルコインなんだが欠点があって、それを乗り越えるために『ダブルフェイス・スーパートリプルコイン 』などが出たし、類似品も出た。それらも含めて購入したが、チャイニーズコインにしてもポーカーチップにしても何か違うのである。
 対照性の問題というのであろうか。情報量が増えすぎるというのであろうか。一貫性の問題というのであろうか。
 どれも同じじゃねえというのであろうか。
 まあ、単に好みの問題か。
 
●そんな中「(ある程度)両面改め可能なスプリットコイン」が「Superior Split Coin」(←ショップとリンク。必読!)として発売された。
 こうすると対照的すぎるダブルフェイスとならなくてよい。自然に見せられる。私の好み。
 
●2枚で1セットという形で販売されると思っていたが、「販売方法をセットではなくばら売り」にされていた。
●少しでも消費者に負担をかけないようにしているところが素敵♪ である。
●スーパートリプルコインの組み合わせは例えばビクトリア女王面加工2枚、騎士面加工1枚の計3枚で作れるわけだ。表裏2セットでなくてよいということ。一枚分節約できる♪
 ちなみに私はこの組み合わせ(ビクトリア女王面加工2枚、騎士面加工1枚)で購入したよ。
●この組み合わせだと先のリンクしているショップページに詳しいが、「ビクトリア女王面加工1枚、騎士面加工1枚」「ビクトリア女王面加工2枚」の使用法もできるわけで。なお、女王面と騎士面の枚数を逆にしても同じことはできるよ。そこはお好みで。
 
●金貨で購入。
●妻にSuperior Steel Core Coin(サイレント)の金と銀を見比べてもらった(スーパートリプルコインを買う日のために予習で買っていたのだ)ところ、金の方がコインの表面の模様が目立つとのこと。
●私は金貨だけでコインマジックをやったことがないので金貨に関心があった。
●さらに言っておくと(これが決定打だが)、銀色の貨幣(100円硬貨や50円硬貨など)を観客は見たりいじったりすることはあるが、金貨はめったに見ないはず。
 その時点で観客に興味を持ってもらうことは間違いなし。
 
●というわけで、0.1mm単位(!)の微調整をしながら作られているスーペリアスプリットコイン(Superior Split Coin)をスーパートリプルコイン編成で購入しました。
●なにせ「2023年5月30日まで10%OFFセール!」なもんで。
 
●ある程度両面改めが可能なスーパートリプルコインあるいはスプリットコインに関心がある方はぜひにぜひに。
 
 
※スーパートリプルコイン以外に、もっと独創的な使い方もあるのやもしれません。分離できるダブルフェイスとか。どなたか詳しい方、教えてほしいです。
 
 
 
 
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パラデック(ビリー×小林諒真)

2023-05-24 10:01:56 | バニシングデック(Vanishing Deck)
 
 
この状態から
 
 
 
 
この状態へ消失!
 
箱が見えている状態からの消失ですよ。今までのバニシングデックでは無理でしたよね!
 
あ。後ろにあるデビルハンカチーフは不透明なハンカチとして使用しています。
タネとは無関係です。まぎらわしいですね。もうしわけない。
 
 
右ポケットからトランプのケースを左ポケットから黒い箱を取り出す。
バニッシュ。
右ポケットにトランプは移動して(戻って)いました。
からの最終的にオムニデックへ。
 
こんな流れを想定している。バニシングのオープニングに対してはオムニデッククラスのエンディングが大事かと。
 
ケースが消える→デックが消えるという流れで良い感じなのではなかろうか。
 
非常に繊細な作りの道具である。
「作るのが大変なので限定販売です。追加生産はやりたくない」とTweetされているだけある。
 
首都圏の友人に買ってもらったが、非常に嬉しかった。
 
箱系(ケース系)バニシングデックに新作が入ったもんで。
 
 
 
 
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WXな日

2023-05-22 18:13:04 | マジック

 

●今日、故あって家にあるWXを整理。

●試しに並べて確認を。手順書通りでなく、一発芸的に楽しんだ。

●まず、ごにょごにょから。想像して。魔法の杖で叩くと価値が10倍♪ みたいな感じ。

 色の対照性よし。

●次にクォーターのWX。10円硬貨に変化すると、色の対照性は良いが、手順がないとよろしくないね。物語が欲しい。手順通りに借りた硬貨と交換すると効果的ではなかろうか(「こうか」の駄洒落ね。駄洒落の解説をつけるとむなしいね)

●チロルチョコのWX。これ、女子ウケがいい! 中身のチロルチョコ次第では対照性よし。現象が起きた後にプレゼントできるのが良い。欠点はあるけどな。

●文久永宝のレプリカのWX。500円硬貨に変化すると対照性が良い。穴が空いていないところが気になるかもしれないが、観客は意外と気にしていない。デアゴスティーニのザ・マジックの付録。

●500円硬貨のレプリカのWX。プレス成型なのかな。違法性はないと思う。ないよね、たぶん。Amazonで購入したような…。違うような…。中身は文久永宝のレプリカのレギュラーを入れると良いのではなかろうか。

●ポーカーチップのWX。500円硬貨になる。トリックス製。手順が凝っているものがある。ジャンボポーカーチップになったりするものも。ただ、ポーカーチップに見えるかどうか。ひょっとして、ポーカーチップではないのか?

●竜一銭銅貨のWX。これが一番、好き。500円硬貨になると対照性は良い。また、観客の食いつきは良い。意外とというか当然というか、古銭は観た事がない人が多いからである。まあ、それを言ったらクォーターも同じだけれども。

 骨董感が強くて貴重に感じるのかな。

 この古銭、いくらくらいの価値があると思います? と言って、500円硬貨にするのが好き。実際は2000円を越えるとか。

 

 

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『手品師10人に取材してみた あなたの40分をわたしにください!』

2023-05-21 15:03:30 | Books

●マジケで販売されていた本だが、正確にはマジケ戦利品ではない。通販で購入。
 岡村真衣さんのサイン入り本が欲しかったのだ。

●だいたいマジックに関心を持てば持つほど、演技するマジシャンにも関心が出てくるものだ。
 
●ここには10人のマジシャンのインタビューが載っている。
●コロナ禍の中(2020年4月)、「舞台を降りてもかっこいい(53頁)」マジシャンの魅力を伝えようとされている本である。
 その試みは成功しているのではないだろうか。
 
●インタビュー時間が40分というのが良いのだろう。ちょうど、もっと知りたいと思える情報量。
 会いたいなと思える。演技を観たいと思える距離感が生じる。
 
 
●さあ、書を置き(捨てちゃだめ)、マジックを観にいこう。
 
 
 
 
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要約問題 夏目漱石「現代日本の開化」(一橋大学過去問)より解説・解答例

2023-05-20 18:08:50 | 国語

本文はこちら


【本文の概略】(①~⑥は形式段落の番号です)
 本文は夏目漱石によるものですから、「現代」とあっても百年以上前のことですね。このあたりのことは、受験生は常識として知っていると一橋大学は考えているようです。(注釈なし、ですから)。また、古めかしい言い回しや表記(「しかのみならず」「器械力」「気儘に勢力を費や(す)」「吾人の今日あるは全くこの本来の傾向あるがために外ならん」などなど)にも注がないので、今ではあまりお目にかからない言葉でも、前後の関係から意味を推測できるとも考えているようです。少なくともそのくらいの力がない受験生はいらない、という裏のメッセージがあるように感じます。漢文ができていると明治文語文はそれほど、難解ではないでしょう。
 要約では、本文の言い回しをそのまま使うのではなく、現在の日本語に直して書くことも肝要でしょう。「私は本文が読めているんだよ」という受験生から大学側へのメッセージにもなります。
 さて、今回の文章は、講演を文章に起こしたものなので、書かれた文章に比べて、論の進め方が少々入り組んでいます。聴衆は、講演者の言葉をその場で繰り返して聞くことができない。その辺の事情は、講演者もよく分かっていますから、同じことを、表現を変えて繰り返したり、「具体例」を豊富に盛り込んだりして、聴衆の理解を助けようとします。そのため、講演や対談から起こした文章は、読みやすいけれど、論理が追いにくいものになることが多いのです。
 ただ、今回の文章は、③段落に「パラドックス」という重要な言葉があり、この内容を明らかにすれば、ほぼ解答になるので、それほど戸惑わなかったかもしれません。
 本来「パラドックス」は、「矛盾しているように見えて、本当はそうではないこと」を意味しますが、ここでは、ほぼ「矛盾」と同義で使われています。では、矛盾している事項は何と何か。
 ここでおきまりの「対比」の視点がでてくるわけです。おおざっぱに言ってしまえば、この文章の対比事項は「昔」と「今」です。この二つの事項がどう矛盾しているのか。これは、④段落冒頭「けれども」の前後で示されていますね。



●二種類の活力~工夫し得た結果として昔よりも生活が楽になっていなければならないはず
         けれども(逆接)
●お互いの生活ははなはだ苦しい=生存競争から生ずる不安や努力~苦しくなっている



 本文中の言葉を借りて整理すれば、「昔よりも生活が楽になっていなければならないはず」だけれども「(今の)お互いの生活ははなはだ苦しい」という矛盾があるのです。なぜ、「昔よりも生活が楽になっていなければならないはず」なのかと言えば、「今」(=開化)」は、「活力節減」(⑥段落)と 「娯楽」(②段落)との「二種の活力」(③段落)によって出来上がったものだからです。
 これで要旨の骨格はできてしまいました。この枠組みから少しずれるのが⑤段落の内容。やはり「昔」と「今」の対比になっていますが、中身は、今と昔の「争い」「競争」の違いを指摘しています。解答にはこの内容も盛り込んでおきましょう。
 付け加えておけば、①段落と⑥段落は、「具体例」を示している箇所ですから、ここの内容を要旨に入れる必要はありません。



【解答例】
昔から人間は、労力を節約したい、気ままに力を使いたいという二種類の生得的な願望を活力としてきた。この二種類の活力によって、「開化」が出来あがり、生活の程度は上がった。しかし、生活が楽になるどころか、逆に生存競争が厳しくなるという矛盾が生じた。この矛盾は、昔は死ぬか生きるかのために争ったが、「開化」の下では、どのような状態の中で生きるかという問題に腐心しなければならないという点に起因している。(一九七字)








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『齋藤飛鳥が浅草キッドのタップダンスに挑戦!』を視聴してほしい

2023-05-19 19:12:25 | その他・雑文

【タップダンス】齋藤飛鳥が浅草キッドのタップダンスに挑戦!【電視台】【乃木坂46時間TV】

 

●乃木坂46、最後の一期生である齋藤飛鳥さんも卒業されましたね。

●あのバレンタイン企画以来、思い入れはありましたね。

●発言もユニークな方でした。上の動画からも少しは分かられるかと。

●なんならそのユニークさは『ハマスカ放送部』を拝見していただければわかるかと。

●TVerでも見られますし。というか私はそれで見ていますし。西日本某地方でも視聴できるとはいい世の中になったもんです。

●閑話休題。

●私は上の動画を見て『浅草キッド』を観ました。

●齋藤飛鳥さんが深い思い入れをもった作品だったもので。

●影響力のある方だと言えるでしょう。

●乃木坂46の身内ネタもありますが、『浅草キッド』を観たくなるのではないでしょうか。

●え? 見ていらっしゃる? 失礼いたしましたぁ。

 

 

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