あの時、たしかに、キミは

あの時

たしかに

キミは



ボクを

見て

笑った




それは

愛情とは

少しずれた

親しみを込めたモノ

だったけれど



理由なんか

どうでもよくて



ただ

キミが

ボクにむかって

微笑んでくれた

という

事実だけが

ボクを

セカイの中心へ

押し戻してくれた




ボクであって

ボクじゃないような

日々を過ごしている

この頃の

ボクを



大丈夫だよ

振り返れば

すべてが

アナタの道と

なっている筈だから

と



知ってか

知らぬか

定かでは

ないけれど



認めてくれたんだ



背中を

優しく

撫ぜてくれたんだ





あの時




たしかに




キミが

こんな寒い日に想い出してくれてありがとう

もしも

雪が

降らなかったら



此処は

キミの

通り道じゃなかったかもしれない




よって

ボクは

今日のキミには

逢えなかったかもしれない



いつもは

通らない道も



いつもは

通り過ぎてしまう速さも



今日は

雪が

キミの手をひいて

導いてくれたんだね



こんな

寒い日に

憶い出してくれて

ありがとう



こんな寒い日に

つかのま

重い荷物を

おろして

暖を取れる

場所になれて

よかった



キミの笑顔を

見るコトができて



ほんとうに

うれしかった

よ