常連さんだった
カレが
進学のため
この街を離れ
はや1カ月が
過ぎた
いろんなツールにて
カレらしい
暮らしぶり
や
カレらしい
展開
を
遠めに
眺めては
感心している
日々
どうしているかねぇ
と
みんなで
話していた矢先に
カレから
手紙が届いた
見慣れた文字
淡いインクの色
便箋ではなく
原稿用紙
スーパースペクタクル
なのに
何処か
滑稽な
学内の様子
など
ただ
ただ
ホッとした
ヒトは
何処へ居ても
心の置き所さえ
ブレなければ
その環境を
愉しめるコトが
出来る
環境に
呑み込まれず
俯瞰できる
ゆとりが
生じるからだ
カレも
察するに過ぎないが
舞い上がるコトなく
ただ
したかったコトを
適え
逢いたかったヒトに
出逢えているようだ
それに
ひきかえ
ワタシときたら
カレが
旅立つ
うんと前から
借りたままの
本を
なかなか
読み進められずにいる
とても
おだやかで
シアワセで
何処へも
行かないで
いいのだけれど
単調な日々を
のらりくらり
過ごす
愚図な自分が
歯痒い気もする
けれど
読み終えて
返したら
どことなく
淋しい気もするので
もう少し
愚図愚図しよう
最近は
だれかを
妬んだり
羨んだりする
エネルギー
を
憧れたり
称賛したりする
チカラ
に
変えられるように
なったから
カレの活躍も
ただただ
愉しみなのである
見慣れた文字が
教えてくれた
夢中になるモノが
あると
余計なコトを
考えるヒマが
なくなるよ
って
お世辞でも
美筆とは
云えないけれど
見慣れた文字から
伝わってくる
静かなる情熱とユーモアが
ワタシは
とんでもなく
だいすき
なのだ