太いバラもあっさり折れるさびしさよ骨粗鬆症のわたくしに似て 下沢 風子
しば桜薫る五月の半ばなり空青くして行き所なし 西勝 洋一
旭川神社へ夏越の大祓にコロナは逝けと茅の輪くぐらん 丹呉ますみ
「コックさん」妻は歌いて娘は描く六月六日俄雨降る 智理 北杜
花も木も向かひの家も歪めつつ窓を流るる雨が流るる 清水紀久子
一枚のガラス隔てて触れており施設の母のうすき手のひら 柊 明日香
草むらにセンダイハギの黄色みて「ワラビのじきだ」と声の出る夫 河原由美子
LINEより手紙が欲しいそれよりも声が聞きたいと風に呟く 本間久美子
子どもらと一〇〇個の餃子をつつみたるかの日のいきほひ はつなつの風 鎌田 章子
人目無ければマスク外して新緑のみずみずしさを深く吸い込む 白岩 常子
しば桜薫る五月の半ばなり空青くして行き所なし 西勝 洋一
旭川神社へ夏越の大祓にコロナは逝けと茅の輪くぐらん 丹呉ますみ
「コックさん」妻は歌いて娘は描く六月六日俄雨降る 智理 北杜
花も木も向かひの家も歪めつつ窓を流るる雨が流るる 清水紀久子
一枚のガラス隔てて触れており施設の母のうすき手のひら 柊 明日香
草むらにセンダイハギの黄色みて「ワラビのじきだ」と声の出る夫 河原由美子
LINEより手紙が欲しいそれよりも声が聞きたいと風に呟く 本間久美子
子どもらと一〇〇個の餃子をつつみたるかの日のいきほひ はつなつの風 鎌田 章子
人目無ければマスク外して新緑のみずみずしさを深く吸い込む 白岩 常子