五首合評 10年度 9月号2
抄出 柊 明日香
紫木蓮の花のひとつが開くとき残る蕾みが聞き耳立てる 早川 淳子
何年も何千年も雲浮かべ藍色冴えて空老ゆるなし 反怖 陽子
眼はテレビ耳はラジオに夕食の箸使いつつホームラン聴く 早坂 信子
退職の記念に求めし鳩時計十年待たず故障いくたび 井上 敬子
特急が通過して行く無人駅廃家ならび黄水仙咲く 中澤 直子
抄出 柊 明日香
紫木蓮の花のひとつが開くとき残る蕾みが聞き耳立てる 早川 淳子
何年も何千年も雲浮かべ藍色冴えて空老ゆるなし 反怖 陽子
眼はテレビ耳はラジオに夕食の箸使いつつホームラン聴く 早坂 信子
退職の記念に求めし鳩時計十年待たず故障いくたび 井上 敬子
特急が通過して行く無人駅廃家ならび黄水仙咲く 中澤 直子