新型コロナウイルスの蔓延により3月の歌会は中止になりました。中止決定になったのが1週間前。その日までに集まった歌を道新に送ってくれたものです。
秋ふかき山の辺の道は時雨つつ古墳にそいて柿朱く稔る 笹川 淑子
薄雲に宿る夕陽はドロノキの一樹の真中に集まり来たり 吉田この実
先月はたしか金沢、リビングのテーブルにある旅行ガイドは 桑原憂太郎
流氷がついに入ったと知る朝(あした)目覚めの頬も鼻も冷し 杉本稚勢子
白き月きさらぎの昼をわたりゆき人気(ひとけ)少なき街を見おろす 鎌田 章子
二つ三つ飛び帰り行く白鳥を弥生望月見守りており 智理 北杜
目に見えぬ敵に脅ゆる日常を家に籠りて終息希ふ 安藤のどか
この歳になれば完全無欠はならず朝夕に飲むドリンク一本 白岩 常子
沈黙の春にするまじ少女らの颯爽とゆく卒業の朝 松平多美子
残りご飯にごま塩まぶし作り来し父の昼餉のおむすびふたつ 柊 明日香
秋ふかき山の辺の道は時雨つつ古墳にそいて柿朱く稔る 笹川 淑子
薄雲に宿る夕陽はドロノキの一樹の真中に集まり来たり 吉田この実
先月はたしか金沢、リビングのテーブルにある旅行ガイドは 桑原憂太郎
流氷がついに入ったと知る朝(あした)目覚めの頬も鼻も冷し 杉本稚勢子
白き月きさらぎの昼をわたりゆき人気(ひとけ)少なき街を見おろす 鎌田 章子
二つ三つ飛び帰り行く白鳥を弥生望月見守りており 智理 北杜
目に見えぬ敵に脅ゆる日常を家に籠りて終息希ふ 安藤のどか
この歳になれば完全無欠はならず朝夕に飲むドリンク一本 白岩 常子
沈黙の春にするまじ少女らの颯爽とゆく卒業の朝 松平多美子
残りご飯にごま塩まぶし作り来し父の昼餉のおむすびふたつ 柊 明日香