かぎろひのうた

無系譜の短歌集団として50年の歴史をもつかぎろひ誌社に参加して、かぎろひ誌社と旭川歌人クラブの活動をお知らせしたい

全旭川短歌大会

2007-10-28 22:30:30 | 旭川歌人クラブ
全旭川短歌大会の互選高点歌

妻である束縛もまた善しとしてピリ辛らっきょうシャリシャリと食む   宮本順子
鉄棒にしつかと躰をぶら下げて見えぬいのちの重さを知れり       杉本靖子
ささやかに妬かせしことも遠き日の君の忌はまた黄花咲き満つ      昇ミドリ
亡き夫が集めし石の値もしらずつけもの石にうってつけなり       煙山慶子
ぽろぽろと涙をこぼす紫陽花に問えば時雨が泣かせるという       柴田康子
マネキンの胸元ツンと美しく秋の風はやファッションを呼ぶ       篠垣勝子
硝子玉はめてもダイヤに見えるよな人に育てと亡母は言いゐし      宮田清子
病む母の手皺に深く刻まるる農を支えし一世の誇り           鈴木とし子
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全旭川短歌大会

2007-10-20 21:53:49 | 旭川歌人クラブ
10月28日13時よりときわ市民ホール4階多目的ホールにて、全旭川短歌大会が開催されます。
73名の方々から歌が寄せられておりますので、楽しみにしています。いろいろな意見が出ると思われますので、たくさんの方々が参加してくれると良いですね。
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五首合評の歌 9月号2

2007-10-20 21:42:47 | 仲間の歌
五首合評  9月号 2
                        抄出  柊 明日香
ヘアダイの周期せばまるわが髪に名残りの桜ひとひらふたひら    香月 千代子
 結句「ふたひらみひら」とし音数を定型に合わせてはいかが
君が声けふはくぐもる吾を妻に娶りしことを後悔なしや       安藤  のどか
 結句「後悔せしや」はいかが。「なしや」は「為し」と「無し」を混同するので
みぞれ降る静かなる午後三匹の猫かたまりて寝息聞こゆる       大久保満理子 
 三句目から「かたまりし猫三匹の寝息聞こゆる」ではいかが 
花うつぎ二つ三つ咲きパポ ぽぽとバイク発ちゆく夏の序章を    早川  淳子
 オノマトペが良いと好評だが、花うつぎで季節が判るので「夏の序章」は不要なのでは
おもいっきり剪定されしイチイの木庭広々と初夏の風吹く      三浦  芳子 
 イチイの木が剪定されて庭が広くなったので「庭広々と」で納めてしまわず字余りになっても言葉を入れるべきでは。  
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10月歌会の歌

2007-10-20 21:30:27 | 仲間の歌
「寒いね」の言葉飛び交う公園で公孫樹も薄着で凍えているね      智理 北杜
野分すぎ夕闇に浮く杜鵑草言葉とならぬいろ沈め咲く         太田 朱美
天空はきみのふるさと光源のありてひとりの人を愛しむ        安藤のどか
意のままに言葉が出ないもどかしさかつてモーゼがかくありしとぞ   吉川さとる
七時間眠りは足れどあかつきのうつらうつらの夢の奇妙さ       煙山久仁子
牧さんの入院ながし朝々に掃きゐしゴミ置き場散らかりてをり     香月千代子
「完治ちかし」聞きて医院を出でる道すがれる草木に光あまねく    田村 睦子
色彩のとぼしくなりし庭隅に鷹の爪のみ気を吐く 赤く        松倉美知子
もみぢして果も四散する吊花を恋ひてひさしき道来たるかな      石山 宗晏
前髪のくせ毛を少し整えて夕ぐれ迫る街に出でゆく          柊 明日香
「あと一人」の歓声湧きぬマイケルがボールを胸に深く息はく     鎌田 章子
袋には入り切れない草埋めて盛り上る土に菊を立ておく        早坂 信子

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