シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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VPO を振るブラームス指揮者がなぜ多い?

2022年07月15日 | 渋い作曲家といえば
上左から テオレマ社、LONDON (DECCA) のクーベリックのジャケ。
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いつの間にか 私のブラームス交響曲コレクションが溜まってしまい、ざっと見ると VPO が多いのに気づきます。 以下に手持ち VPO CD を紹介します。

最も古い録音がクーベリックで、1956~57年ものです (DECCA)。  次いでバルビローリ (68~69 EMI)、ベーム (76~78 DG)、レヴァイン (95~96 DG) です。 当然ながら音質は、新しいものほど良くなります。
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クーベリック盤の保有 CD (冒頭左) の発売元が伊テオレマ社となっていますが、余白に BPO とのワーグナーの序曲・前奏曲が4曲入っており、その録音元は DG と想像します。 恐らく DECCA・DG からライセンスを取得したのでしょう。 解説もありません。 ネットから拾った DECCA LP 画像 (冒頭中央と右) は如何にも50年代っぽいです。

でも 中央は草原の写真をあつらっていて、ブラームスの “田園交響曲” ともいわれる2番の雰囲気をよく表しているともいえます。 右3番のデザインはステレオ黎明期で、これは “ステレオ盤だよ” と強調しているようですね。 2番の出だしがはっきりしない (音量が小さい) など メリハリの無いのは、この全集に共通した演奏のようです。

先月のブログで引用したものが、これにもあてはまります__「56年 クーベリックと初めて仕事をした。 とても魅力的な人物で、偉大な感受性を持った音楽家だったが、VPO に対して適切な睨みを効かせる事ができていなかった。 管制室での音があまりに散漫なので、マイクに何か故障が生じたかと思ったほどだが、ホール内の実際の音響も同じだった。 クーベリックがオケの手綱を握れなかったため、音が泳いでしまったのだ」(81年刊 カルショー著『レコードはまっすぐに』194p)

ステレオが始まった頃の初期の録音ですから、音質もそれなりです。 けれど 東芝が 20ビット・88kHz でリマスターした55年のカラヤン/フィルハーモニア管の東芝 EMI 盤は改善されて 生まれ変わったような音質になってましたから、同じような手法を取れば出来ない事はないと思いますが、そうしたリマスターをやって売れる見込みとの兼ね合い (予算上の課題) なんでしょう。

クーベリック VPO の 50年代ステレオ初期のブラームス交響曲のリマスター盤と聞いて、どんだけ売れるかとリサーチをかけるまでもないと思います (はっきりいって あまり見込めない?)。

DG からは曲毎にオケを変えて録音したベートーヴェン交響曲全集も出ましたが、あまり話題にならなかったと認識しています。 ある意味 企画は面白かったのですが。 そういう (一貫性のない) 企画は誰がいい出したのか、知りたいものです。 私はセールスサイドではないと推理しますが。

続く

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