シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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世界の低成長はいつまで続く?

2012年10月09日 | 経済あーだこーだ
写真は、「かかし」になる職に就いた音大を卒業したフォックスさん (らばQ)
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08年のリーマン・ショック後の世界経済は、泥のヌカルミの道を歩んでいるかのようだ。 更に その後の債務危機に見舞われる欧州は、いつ底なし沼に落ち込むかもしれない危ういヌカルミの支道に迷い込んでいるのかも …

日本は90年代始めのバブル崩壊後、ここ20年は “失われた10年” を2度繰り返し、更に3度目のそれに突入している。 あたかも 欧米経済は日本の後を追いかけているようにも見え、今迄あざ笑っていた日本と同じヌカルミの道を歩んでいる有様で、今は日本を笑う余裕はない。

元々 リーマン・ショックとは、「米国住宅バブル崩壊から発した多分野の資産価格の暴落のことであり、リーマン・ブラザーズが発行している社債や投信を保有している企業への影響、取引先への波及と連鎖などの恐れから、アメリカ経済に対する不安が広がり、世界的な金融危機へと連鎖した」(ウィキペディア) ものだ。
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その影響は大きく、世界中でいったい何兆円の資産が吹っ飛んだことだろう__記憶が不確かだが、10兆ドル という試算もあったように記憶している__ざっと 1000兆円 だっただろうか? 11年の世界経済がざっと $70T (7000兆円) 規模だから、08年は $50T (5000兆円) と推定すると、1000兆円 は当時の世界経済の5分の1にも相当する?

もっとも 実体経済と金融資産は同一ではなく、実体経済の4倍の 20,000兆円 (2京円) ともいわれるから、吹っ飛んだ 1000兆円 は実体経済に即して考えると 200兆円~300兆円 相当かも知れない。

だが こういう数字の議論は額が大きすぎて我々一般人には実感が湧いて来ない。 1000兆円 だろうと、200兆円 だろうと どちらでもいい。 つまりは、”国や金融機関 個人が保有する様々な金融資産が大きく目減りした” ことだけは確かだからだ。
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IMF 統計では、07 08 09年の名目 GDP は、$56.4T $61T.8 $58.6T と推移している。
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現在の世界経済は、どういう状況下にあるのか? それは1929年の世界恐慌に比べてどうなのか? 一概にこうですよ、とはなかなかヒトコトで表現できない。 ただ、危機的な状況下であるのは確かだ。

大戦後 世界は大戦の原因となった世界不況を発生させないように、金融秩序の維持を目的として 世銀 (各国の中央政府または同政府から債務保証を受けた機関に対し融資を行う) と IMF (加盟国が経常収支が著しく悪化した場合などに融資などを実施する) を創設した。

第2次大戦は世界恐慌後のドイツが、生存権を求めて欧州の再分割に乗り出したのが原因ともいわれ、その遠因は第1次大戦による賠償金支払いによるハイパーインフレにもあるともいわれるからだ。 だから 第2次大戦後は、戦勝国側はドイツに賠償金の支払いを求めなかった__またドイツが復活・強国となって戦争を起こしては敵わんと危惧したからだ。 だが その代わりに、経済が復活して優等生国となったドイツは様々な負担を強いられているのも確かだ。

リーマン・ショック後に世界経済が回復するには長い年月がかかるだろう。 それはバブル発生後の日本と似ているからだ。 リーマン・ショック前は、”米国住宅バブル” だったからだ。 ということは何年という単位ではなく、10年 20年という単位かも知れない。
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そこでワリを食うのは、若者世代だ。 就職の機会が少なくなっているのに、現役世代、中年世代が退職して若者世代にその場を明け渡すことは考えられないからだ。 すると 学校を卒業してもなかなか職に就けない人たちが大勢発生することになる。 2億人の失業者のうち約4割を25歳未満が占めるというのも、さもありなんと思う。

従って、音大を卒業して “カカシ” になる人もいるわけだ。 これ以上 カカシを増やさないためにも、経済界は新たな雇用を増やす努力をしなくてはならない。

ドイツは賃上げの代わりに、雇用者数を増やす政策をとり、成功した。 それによって国全体で雇用者が増え、他国に比べ失業率が少ない。 その政策は大いに見習う価値があると思うのだが …

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「世界の成長率、3.3% に減速=欧米に政策対応要請 ― IMF 見通し」(10月9日 時事通信) _ ※追加1へ
「”背に腹は代えられない?” 音大の卒業生、カカシになる仕事に就く… 英/Music graduate finds work as human scarecrow」(10月8日 らばQ) _ ※追加2へ
「世界で2億人失業、若者が打撃=雇用創出へ環境整備を-世銀」(10月2日 ワシントン時事) _ ※追加3へ

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以上


※追加1_ 国際通貨基金 (IMF) は9日、最新の世界経済見通しを発表し、2012年の世界全体の実質 GDP (国内総生産) 伸び率が 3.3% に減速すると警告した。 7月時点の予想から 0.2ポイントの下方修正。 欧米経済をめぐる不確実性が、世界全体の成長見通しを圧迫しているとし、欧州当局には銀行同盟など統合深化への取り組み加速を、米国には「財政の崖」と呼ばれる急激な財政緊縮の回避への行動を要請した。
 
主要国・地域の12年の成長率予想は、米国が 2.2% と、7月予想から上方修正された以外は軒並み下方修正。 東日本大震災からの復興需要による押し上げ効果が薄れてきた日本は 2.2% と、0.2ポイントの引き下げ。 危機の震源地であるユーロ圏は 0.4% のマイナス成長となった。
 
欧州債務危機の影響で輸出減少に直面する中国の伸びは 7.8% に下方修正され、13年ぶりに通年で 8% を割り込む見通し。 インドなど他の新興国も一段の減速を見込む。
 
IMF は「下振れリスクは一段と増幅し、6分の1の確率で世界の成長率が 2% に届かない可能性もある」と指摘。 特にユーロ圏崩壊や「財政の崖」問題の政治解決の失敗といった「万が一のリスク」への不安が回復を妨げているとした。
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※追加2_ 日本と同様、ヨーロッパ全体で失業率は高くなっており、イギリスの大卒者でも就職に苦労しているのが現状です。

イギリスで音大を卒業した男性は、なんと菜の花畑の「かかし」になる職に就いたそうです。 この仕事に就いたのはジェームス・フォックスさん (22歳)。

当然かかしというくらいなので、作物を狙う鳥を脅すのが役割ですが、それ以外は本をのんびりと読んだり、ウクレレを弾いたりと、かなりのんびりとした仕事ではあるようです。

菜種を栽培する農場では、従来の方法は鳥に効果がないことから、生きたかかしを募集していました。 明るいオレンジ色のコートを着て、鳥を脅かすためにアコーディオンとベルを着用して追い払うそうです。

気になる賃金のほうですが、週給 250ポンド (約3.2万円) で、範囲は10エイカー (約4万平方メートル) の農地。

雇い主の農夫からは、デッキチェアと好きな本を持ってくるようにいわれたそうで、暇な時間はウクレレの練習もしているとのこと。 残念ながらウクレレの音は鳥には効果はないようです。

農夫によると、菜種は鳥たちの好物で、その他の方法がうまくいかなかったことから生きたかかしを雇うことに決めたといい、今のところ人間かかしは効率的だそうです。

自然の空気が吸えることや、比較的のんびり過ごせることを考えると少しうらやましくもなりますが、イギリスの天候は寒く雨風の強い日もしょっちゅうなので、これからの季節は厳しいかもしれません。
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※追加3_ 世界銀行は1日発表した世界開発報告で、欧州債務危機などによる失業者が世界で約2億人に上り、うち約4割を25歳未満が占めるとして、若者が深刻な打撃を受けている現状を指摘した。 就業率を一定に保つためには、2005年と比較して20年までに約
6億人分の雇用を生む必要があるとして、各国政府に対し、雇用創出に向けた環境整備を進めるよう訴えた。
 
世銀のキム総裁は報告に関し、「雇用は貧困削減や経済、社会の発展に寄与しており、政府は民間部門による雇用創出を支える重要な役割を担う」と指摘。 官民が協力して、新規雇用を促進する必要があると強調した。
 
報告によると、米国の金融危機などを受け08年には 2200万人 が失業。 雇用の伸びは同年以前は年間 1.8% 程度だったのが、09年には 0.5% を下回り、10年末時点でも危機前の水準は回復していないとした。

以上

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