
上写真は、14年11月 ほとんど無表情のまま握手をする日中首脳。 下写真は、5ヶ月後の15年4月 握手をする日中首脳。
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日中首脳の表情に変化が現れている。 5ヶ月前の握手では、中国主席はいやいやながら握手したという印象だったが、今回は多少笑顔が出てきたといったところだろうか。 これは悪い方向ではなく、関係改善に繋がる方向への兆しかも知れない。 過去2年ほど続いていた日本叩きが功を奏しなかったことからくる戦術変えか?
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
「日中首脳5カ月ぶり会談 地域安定へ互恵関係推進」(ジャカルタ共同)
「安倍首相と習近平主席、バンドン会議の記念撮影で握手とあいさつ交わす」(Record China 以上4月22日)
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
中国が会談に応じたのは、中国主導で年内に設立するアジアインフラ投資銀行 (AIIB) を通じて途上国支援を強化するのに 日本の協力を取り付けたいという意図があったようだ。 そこに参加を促すには、首相に会わないままでは日本の参加への意欲が萎んでしまうかも知れないという懸念があったのだろう。
ちょっとおかしかったのは、この会談を日中どちらから呼びかけたかということで、双方の主張が食い違っていることだ。 いかにも “メンツの国” 中国らしい話しだ。
また今回 その日中首脳会談が実現したインドネシア・ジャカルタで開かれたアジア・アフリカ会議 (バンドン会議) での安倍首相の演説を、各国はどう受け止めたか?
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「アジア・アフリカ会議での安倍首相スピーチ全文」(日経新聞 4月22日) __ 追加1へ
「アジア繁栄へ結束を=大戦 “おわび” 触れず」(ジャカルタ時事)
「安倍首相が “大戦の反省” に言及、バンドン会議で演説」(ロイター)
「安倍首相の “謝罪なし” 演説が日中関係修復に影落とす」(Record China 以上4月23日)
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概ね 東南アジア諸国は好意的に受け止め、中国は “お詫びなし” に言及しながらも 非難する姿勢ではなかった。 非難報道は、予想通り いわずと知れた隣国の1国だけだ。 この国は日本が何をしても、何をいっても非難するのが国是 (こくぜ … その国の国政上の方針) の国だ__バンドン会議に韓国大統領の姿はなかった。
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
「首相講演 “反省” はあったが”謝罪” は無し、韓国外交が苦境に」(FOCUS-ASIA 4月22日)
「安倍首相の演説、韓国が遺憾表明 “おわび” なしを批判」(朝日新聞)
「中・日首脳会談:安倍演説、”植民地” 抜きで韓国を孤立化」(朝鮮日報)
「安倍首相は韓国の孤立化を狙っている? ”先の大戦への反省” に込められた意味」(Record China 以上4月23日)
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その隣国の政治状況は?というと、首相が建設会社の前会長から現金を受け取った疑惑で辞意を表明し、結局 朴政権発足後に2人の首相が辞任、3人の首相候補者が辞退したことになる。「朴大統領の支持率は 34% となった」(4月17日 ソウル聯合ニュース)。
加えて 韓国経済の低迷が表面化してきたことで、政治経済のダブルパンチ状態なのが今の隣国政権だ。 そうなると 一層の反日発言を繰り出し、国民の不満を反らすのが過去のパターンであり、また “反日駄々っ子” 状態になる可能性が高い。
しかし 泣きつく先の米中は、韓国を置き去りにして日本との友好が進みそうで、国内外で反日発言を繰り返しては相手にされなかった朴政権の外交は失敗というか自縄自縛 (じじょうじばく)、もしくは 自分で自分の墓穴を掘ったともいえるのではないか。「外遊を終えたばかりの朴大統領に慢性疲労による胃けいれんと咽頭炎の症状が出ていることが分かった」(4月27日 ソウル聯合ニュース)。
……………………………………………………………
次に韓国が日本にかみつこうと待ち構えているのが、安倍首相の訪米時での議会演説に対してだ。
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「韓国、米 PR 会社と契約―安倍首相の米議会演説に備え」(WSJ 4月21日) から __ 韓国政府が雇った PR 企業幹部は、「安倍氏の演説を聴いた記者団に、彼がいわなかったことを理解させる」ことが自分たちの任務だと話した。
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
そこで安倍首相は何を語り 何を語らないかを事前予想し、歴史問題を巡り自国の立場の主張を準備しておこうという魂胆で、いかにも韓国らしい。 だが、米国はもう こうした韓国の日本たたきの付き合いにはいささか “疲れてきている” ようだ。
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
「米政治家、韓国の慰安婦本の受け取りを続々と拒否」(Record China 4月12日)
「ワシントンに “韓国疲労症”、韓国は “過去に埋没” の指摘も」(FOCUS-ASIA 3月23日)
「米政界、韓国の対日姿勢に疲労感」(朝鮮日報 3月23日)
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要するに いつまでも日本たたきを繰り返す韓国の主張には、米国もいい加減辟易 (へきえき) しているということだろう、日本が繰り返し謝罪を述べているにも関わらず、だ。 日本は70年間もこうした韓国の発言を我慢しているが、韓国が米国で声高に日本非難をし始めたのはここ十数年で、ざっと2000年以降のことではないか。
それ以前 米国は韓国の主張には聞く耳を持たなかったといってもいい。 それは国力がなく、無視してもいいような存在だったからだが、最近は新興勢力の一角を占めるといってもいいほど国際的地位が上がってきた証拠でもある。
そして 朴政権となってからの韓国の “あいまい外交” というか、米中双方に寄り添う “節操のない” 外交姿勢に疑問の眼が向けられたのも不思議ではない。 米国にしてみれば、朝鮮戦争で何万人もの米国兵が戦死してまで韓国を共産勢力から守ったのに、最近の韓国の “離米従中” 姿勢は愉快なはずがない。
しかも 韓国は自分たちの主張が絶対に正しく、自分たちの主張を繰り返せば受け入れられないはずがないと妄信 (もうしん … 理屈など考えずに信じる) している傾向がある。 早くいうと、韓国と日米の思惑がずれてきているのに、当の韓国が気づいていないのだ。
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
「非常事態 … 朝鮮半島有事の米軍の軍事行動、日本との事前調整義務化へ」(FOCUS-ASIA 4月23日)
「日米の蜜月で、北東アジアの力学構造が急変?」(Record China 4月22日)
「”韓国を除外し、日米豪で安保協力を”=米シンクタンクの指摘」(Record China 4月21日)
「韓国の TPP 参加、米国は歓迎しない?」(FOCUS-ASIA 4月18日)
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先の韓国人による駐韓米大使襲撃事件も、韓国として当の米国に対し、何らかの措置 謝罪などを表明したかというと、何もしていないというのが実情だろう。 ここにも “あいまいな姿勢” が見られる。 一方 日本に対してだけは “反日で一貫している” のはさすがだ。
いつまでも “足を踏んだ 踏んだ” と恨み言 (うらみごと) をいい続けるのもどうかと思うが、聞かされる方もいい加減ウンザリしてくるのも事実だ。 けれど かの国はこれが伝統文化で、恨 (ハン … 追加2へ) は “入れ墨” のように体に染み込んで 切っても切れないのかも知れない。
……………………………………………………………
安倍首相は26日、米国を公式訪問するため政府専用機で羽田空港を出発した。 29日に日本の首相として初めて米議会上下両院合同会議での演説に臨む。
以上
※追加1_ 安倍晋三首相のアジア・アフリカ会議 (バンドン会議) 60周年記念首脳会議での演説の全文は次の通り。
バンドン会議60年の集まりを実現された、ジョコ・ウィドド大統領閣下、ならびにインドネシアの皆様に、心から お祝いを申し上げます。 アジア・アフリカ諸国の一員として、この場に立つことを、私は誇りに思います。
【共に生きる】
共に生きる。 スカルノ大統領が語った、この言葉は、60年を経た今でも バンドンの精神として、私たちが共有するものであります。 古来アジア・アフリカから、多くの思想や宗教が生まれ、世界へと伝播 (でんぱ) していった。 多様性を認め合う寛容の精神は、私たちが誇るべき共有財産であります。
その精神の下、戦後 日本の国際社会への復帰を後押ししてくれたのも、アジア、アフリカの友人たちでありました。 この場を借りて心から感謝します。 60年前 そうした国々がこの地に集まり、強い結束を示したのも、歴史の必然であったかもしれません。 先人たちは、「平和への願い」を共有していたからです。
【共に立ち向かう】
そして今 この地に再び集まった私たちは、60年前より はるかに多くの「リスク」を共有しています。 強い者が、弱い者を力で振り回すことは、断じてあってはなりません。 バンドンの先人たちの知恵は、法の支配が、大小に関係なく 国家の尊厳を守るということでした。
卑劣なテロリズムが、世界へまん延しつつあります。 テロリストたちに、世界のどこにも 住の地を与えてはなりません。 感染症や自然災害の前で、国境など意味を持ちません。 気候変動は、脆弱な島国を消滅リスクにさらしています。 どの国も 一国だけでは解決できない課題です。 共に立ち向かう。 私たちは、今また世界に向かって、強い結束を示さなければなりません。
【日本の誓い】
その中で日本は、これからも、できる限りの努力を惜しまないつもりです。「侵略または侵略の脅威、武力行使によって、他国の領土保全や政治的独立を侵さない」「国際紛争は平和的手段によって解決する」。 バンドンで確認されたこの原則を、日本は、先の大戦の深い反省とともに、いかなるときでも守り抜く国であろう、と誓いました。
そして この原則の下に平和と繁栄を目指すアジア・アフリカ諸国の中にあって、その先頭に立ちたい、と決意したのです。 60年前 インドの農家と共に汗を流し、農機具の使い方を伝え、スリランカの畜産者たちを悩ませる流行病と共に闘うことから、私たちはスタートしました。
そして アジアからアフリカへ。 日本が誇るものづくりの現場の知恵や職業倫理を共有してきました。 エチオピアでは、「カイゼン」のトレーニングプログラムにより、生産性が大幅に向上しています。 1993年には アフリカの首脳たちを日本に招き、互いの未来を語り合う、アフリカ開発会議 (TICAD) をスタートしました。
暦はめぐり、世界の風景は一変しました。 最もダイナミックで、最も成長の息吹にあふれる大地。 それこそが、アジアであり、アフリカであります。 アジア・アフリカはもはや、日本にとって「援助」の対象ではありません。「成長のパートナー」であります。 来年の TICAD は、初めて、躍動感あふれるアフリカの大地で開催する予定です。 人材の育成も、インフラの整備も、すべては未来への「投資」であります。
【共に豊かになる】
共に豊かになる。 アジア・アフリカには、無限のフロンティアが広がっています。 オープンでダイナミックな市場をつくりあげ、そのフロンティアを、子や孫にまで繁栄を約束する大地へと変えていかねばなりません。 環太平洋経済連携協定 (TPP)、東アジア地域包括的経済連携 (RCEP)、アジア太平洋自由貿易圏 (FTAAP) は、さらにアフリカに向かって進んでいく。 私は、そう考えます。
成長をけん引するのは、人材です。 それぞれの国の多様性を生かすことは、むしろ力強いエンジンとなるはずです。 日本は、女性のエンパワーメントを応援します。 手と手をとりあって、アジアやアフリカの意欲あふれる若者たちを、産業発展を担う人材へと育てていきます。
アジア・アフリカの成長を、一過性のものに終わらせることなく、永続的なものにしていく。 その決意のもとに、日本は、これらの分野で今後5年で35万人を対象に、技能の向上、知識習得のお手伝いをする考えです。
【むすび】
私たちの国々は、政治体制も、経済発展レベルも、文化や社会のありようも、多様です。 しかし60年前 スカルノ大統領は、各国の代表団に こう呼び掛けました。 私たちが結束している限り、多様性はなんらの障害にもならないはずだ、と。 私たちが共有している様々なリスクを再確認すれば、多様性のもとでも、結束することなど簡単でしょう。
直面する様々な課題を解決するために、私たちアジア人、アフリカ人は、結束しなければなりません。 この素晴らしい多様性を大切にしながら、私たちの子や孫のために、共に平和と繁栄を築き上げようではありませんか。 ありがとうございました。
……………………………………………………………
※追加2_ ハンは、朝鮮文化における思考様式の一つで、感情的なしこりや、痛恨、悲哀、無常観をさす朝鮮語の概念。 歴史学者古田博司は朝鮮文化における恨 (ハン) を「伝統規範からみて責任を他者に押し付けられない状況のもとで、階層型秩序で下位に置かれた不満の累積とその解消願望」と説明している。
朝鮮民族にとっての「恨」は、単なる恨みや辛みだけでなく、無念さや悲哀や無常観、(虐げる側である優越者に対する) あこがれや妬み、悲惨な境遇からの解放願望など、様々な感情をあらわすものであり、この文化は「恨の文化」とも呼ばれる。
恨の文化は、代々の王権や両班による苛斂誅求を極めた階級的支配に対する民衆の抵抗意識と、漢代の昔より幾度となく半島を襲った中国からの異民族 (漢族・モンゴル族・女真族ほか) による侵略・征服で永続的な服従を余儀なくされた国辱を引きずり、日本 (大日本帝国) による併合に、後々長い抑圧と屈辱の歴史から生まれたという反日教育もと、内外の圧倒的な力に依存性せざるを得なかった朝鮮半島独特の文化である。
また 恨の形成の裏には、儒教の教えや習慣が、本来の形を越えた形でエスカレートさせていったことが背景にあったといわれ、それは上位者の下位者に対する苛烈な扱いを正当化する解釈や、下位の者は過酷な立場を受容しなければならないとする解釈になった。
朝鮮の独立が民族運動として失敗して弾圧され、自らの力でなく第二次世界大戦の講和交渉として、頭ごなしに連合軍の力によって達成されたことは、後の世代の「恨」となった。 また 韓国についていえば、独立後の外圧によって成立した李承晩政権の腐敗した独裁政治、朴正煕の鉄拳統治、さらに それ以後の軍事政権・光州事件など、内なる弾圧の歴史も「恨」となっている。それで今日得られなかった勝利の代替物として、あるいは抵抗精神の表れとして、例えば スポーツなどにおける日韓戦に必要以上に熱狂したり、与野党の争いや労働組合の労使紛争において激しく激昂して極端に過激な行動をとったりするのである (ウィキペディアから)。
以上
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日中首脳の表情に変化が現れている。 5ヶ月前の握手では、中国主席はいやいやながら握手したという印象だったが、今回は多少笑顔が出てきたといったところだろうか。 これは悪い方向ではなく、関係改善に繋がる方向への兆しかも知れない。 過去2年ほど続いていた日本叩きが功を奏しなかったことからくる戦術変えか?
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「日中首脳5カ月ぶり会談 地域安定へ互恵関係推進」(ジャカルタ共同)
「安倍首相と習近平主席、バンドン会議の記念撮影で握手とあいさつ交わす」(Record China 以上4月22日)
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中国が会談に応じたのは、中国主導で年内に設立するアジアインフラ投資銀行 (AIIB) を通じて途上国支援を強化するのに 日本の協力を取り付けたいという意図があったようだ。 そこに参加を促すには、首相に会わないままでは日本の参加への意欲が萎んでしまうかも知れないという懸念があったのだろう。
ちょっとおかしかったのは、この会談を日中どちらから呼びかけたかということで、双方の主張が食い違っていることだ。 いかにも “メンツの国” 中国らしい話しだ。
また今回 その日中首脳会談が実現したインドネシア・ジャカルタで開かれたアジア・アフリカ会議 (バンドン会議) での安倍首相の演説を、各国はどう受け止めたか?
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「アジア・アフリカ会議での安倍首相スピーチ全文」(日経新聞 4月22日) __ 追加1へ
「アジア繁栄へ結束を=大戦 “おわび” 触れず」(ジャカルタ時事)
「安倍首相が “大戦の反省” に言及、バンドン会議で演説」(ロイター)
「安倍首相の “謝罪なし” 演説が日中関係修復に影落とす」(Record China 以上4月23日)
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概ね 東南アジア諸国は好意的に受け止め、中国は “お詫びなし” に言及しながらも 非難する姿勢ではなかった。 非難報道は、予想通り いわずと知れた隣国の1国だけだ。 この国は日本が何をしても、何をいっても非難するのが国是 (こくぜ … その国の国政上の方針) の国だ__バンドン会議に韓国大統領の姿はなかった。
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「首相講演 “反省” はあったが”謝罪” は無し、韓国外交が苦境に」(FOCUS-ASIA 4月22日)
「安倍首相の演説、韓国が遺憾表明 “おわび” なしを批判」(朝日新聞)
「中・日首脳会談:安倍演説、”植民地” 抜きで韓国を孤立化」(朝鮮日報)
「安倍首相は韓国の孤立化を狙っている? ”先の大戦への反省” に込められた意味」(Record China 以上4月23日)
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その隣国の政治状況は?というと、首相が建設会社の前会長から現金を受け取った疑惑で辞意を表明し、結局 朴政権発足後に2人の首相が辞任、3人の首相候補者が辞退したことになる。「朴大統領の支持率は 34% となった」(4月17日 ソウル聯合ニュース)。
加えて 韓国経済の低迷が表面化してきたことで、政治経済のダブルパンチ状態なのが今の隣国政権だ。 そうなると 一層の反日発言を繰り出し、国民の不満を反らすのが過去のパターンであり、また “反日駄々っ子” 状態になる可能性が高い。
しかし 泣きつく先の米中は、韓国を置き去りにして日本との友好が進みそうで、国内外で反日発言を繰り返しては相手にされなかった朴政権の外交は失敗というか自縄自縛 (じじょうじばく)、もしくは 自分で自分の墓穴を掘ったともいえるのではないか。「外遊を終えたばかりの朴大統領に慢性疲労による胃けいれんと咽頭炎の症状が出ていることが分かった」(4月27日 ソウル聯合ニュース)。
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次に韓国が日本にかみつこうと待ち構えているのが、安倍首相の訪米時での議会演説に対してだ。
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「韓国、米 PR 会社と契約―安倍首相の米議会演説に備え」(WSJ 4月21日) から __ 韓国政府が雇った PR 企業幹部は、「安倍氏の演説を聴いた記者団に、彼がいわなかったことを理解させる」ことが自分たちの任務だと話した。
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そこで安倍首相は何を語り 何を語らないかを事前予想し、歴史問題を巡り自国の立場の主張を準備しておこうという魂胆で、いかにも韓国らしい。 だが、米国はもう こうした韓国の日本たたきの付き合いにはいささか “疲れてきている” ようだ。
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「米政治家、韓国の慰安婦本の受け取りを続々と拒否」(Record China 4月12日)
「ワシントンに “韓国疲労症”、韓国は “過去に埋没” の指摘も」(FOCUS-ASIA 3月23日)
「米政界、韓国の対日姿勢に疲労感」(朝鮮日報 3月23日)
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要するに いつまでも日本たたきを繰り返す韓国の主張には、米国もいい加減辟易 (へきえき) しているということだろう、日本が繰り返し謝罪を述べているにも関わらず、だ。 日本は70年間もこうした韓国の発言を我慢しているが、韓国が米国で声高に日本非難をし始めたのはここ十数年で、ざっと2000年以降のことではないか。
それ以前 米国は韓国の主張には聞く耳を持たなかったといってもいい。 それは国力がなく、無視してもいいような存在だったからだが、最近は新興勢力の一角を占めるといってもいいほど国際的地位が上がってきた証拠でもある。
そして 朴政権となってからの韓国の “あいまい外交” というか、米中双方に寄り添う “節操のない” 外交姿勢に疑問の眼が向けられたのも不思議ではない。 米国にしてみれば、朝鮮戦争で何万人もの米国兵が戦死してまで韓国を共産勢力から守ったのに、最近の韓国の “離米従中” 姿勢は愉快なはずがない。
しかも 韓国は自分たちの主張が絶対に正しく、自分たちの主張を繰り返せば受け入れられないはずがないと妄信 (もうしん … 理屈など考えずに信じる) している傾向がある。 早くいうと、韓国と日米の思惑がずれてきているのに、当の韓国が気づいていないのだ。
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「非常事態 … 朝鮮半島有事の米軍の軍事行動、日本との事前調整義務化へ」(FOCUS-ASIA 4月23日)
「日米の蜜月で、北東アジアの力学構造が急変?」(Record China 4月22日)
「”韓国を除外し、日米豪で安保協力を”=米シンクタンクの指摘」(Record China 4月21日)
「韓国の TPP 参加、米国は歓迎しない?」(FOCUS-ASIA 4月18日)
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先の韓国人による駐韓米大使襲撃事件も、韓国として当の米国に対し、何らかの措置 謝罪などを表明したかというと、何もしていないというのが実情だろう。 ここにも “あいまいな姿勢” が見られる。 一方 日本に対してだけは “反日で一貫している” のはさすがだ。
いつまでも “足を踏んだ 踏んだ” と恨み言 (うらみごと) をいい続けるのもどうかと思うが、聞かされる方もいい加減ウンザリしてくるのも事実だ。 けれど かの国はこれが伝統文化で、恨 (ハン … 追加2へ) は “入れ墨” のように体に染み込んで 切っても切れないのかも知れない。
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安倍首相は26日、米国を公式訪問するため政府専用機で羽田空港を出発した。 29日に日本の首相として初めて米議会上下両院合同会議での演説に臨む。
以上
※追加1_ 安倍晋三首相のアジア・アフリカ会議 (バンドン会議) 60周年記念首脳会議での演説の全文は次の通り。
バンドン会議60年の集まりを実現された、ジョコ・ウィドド大統領閣下、ならびにインドネシアの皆様に、心から お祝いを申し上げます。 アジア・アフリカ諸国の一員として、この場に立つことを、私は誇りに思います。
【共に生きる】
共に生きる。 スカルノ大統領が語った、この言葉は、60年を経た今でも バンドンの精神として、私たちが共有するものであります。 古来アジア・アフリカから、多くの思想や宗教が生まれ、世界へと伝播 (でんぱ) していった。 多様性を認め合う寛容の精神は、私たちが誇るべき共有財産であります。
その精神の下、戦後 日本の国際社会への復帰を後押ししてくれたのも、アジア、アフリカの友人たちでありました。 この場を借りて心から感謝します。 60年前 そうした国々がこの地に集まり、強い結束を示したのも、歴史の必然であったかもしれません。 先人たちは、「平和への願い」を共有していたからです。
【共に立ち向かう】
そして今 この地に再び集まった私たちは、60年前より はるかに多くの「リスク」を共有しています。 強い者が、弱い者を力で振り回すことは、断じてあってはなりません。 バンドンの先人たちの知恵は、法の支配が、大小に関係なく 国家の尊厳を守るということでした。
卑劣なテロリズムが、世界へまん延しつつあります。 テロリストたちに、世界のどこにも 住の地を与えてはなりません。 感染症や自然災害の前で、国境など意味を持ちません。 気候変動は、脆弱な島国を消滅リスクにさらしています。 どの国も 一国だけでは解決できない課題です。 共に立ち向かう。 私たちは、今また世界に向かって、強い結束を示さなければなりません。
【日本の誓い】
その中で日本は、これからも、できる限りの努力を惜しまないつもりです。「侵略または侵略の脅威、武力行使によって、他国の領土保全や政治的独立を侵さない」「国際紛争は平和的手段によって解決する」。 バンドンで確認されたこの原則を、日本は、先の大戦の深い反省とともに、いかなるときでも守り抜く国であろう、と誓いました。
そして この原則の下に平和と繁栄を目指すアジア・アフリカ諸国の中にあって、その先頭に立ちたい、と決意したのです。 60年前 インドの農家と共に汗を流し、農機具の使い方を伝え、スリランカの畜産者たちを悩ませる流行病と共に闘うことから、私たちはスタートしました。
そして アジアからアフリカへ。 日本が誇るものづくりの現場の知恵や職業倫理を共有してきました。 エチオピアでは、「カイゼン」のトレーニングプログラムにより、生産性が大幅に向上しています。 1993年には アフリカの首脳たちを日本に招き、互いの未来を語り合う、アフリカ開発会議 (TICAD) をスタートしました。
暦はめぐり、世界の風景は一変しました。 最もダイナミックで、最も成長の息吹にあふれる大地。 それこそが、アジアであり、アフリカであります。 アジア・アフリカはもはや、日本にとって「援助」の対象ではありません。「成長のパートナー」であります。 来年の TICAD は、初めて、躍動感あふれるアフリカの大地で開催する予定です。 人材の育成も、インフラの整備も、すべては未来への「投資」であります。
【共に豊かになる】
共に豊かになる。 アジア・アフリカには、無限のフロンティアが広がっています。 オープンでダイナミックな市場をつくりあげ、そのフロンティアを、子や孫にまで繁栄を約束する大地へと変えていかねばなりません。 環太平洋経済連携協定 (TPP)、東アジア地域包括的経済連携 (RCEP)、アジア太平洋自由貿易圏 (FTAAP) は、さらにアフリカに向かって進んでいく。 私は、そう考えます。
成長をけん引するのは、人材です。 それぞれの国の多様性を生かすことは、むしろ力強いエンジンとなるはずです。 日本は、女性のエンパワーメントを応援します。 手と手をとりあって、アジアやアフリカの意欲あふれる若者たちを、産業発展を担う人材へと育てていきます。
アジア・アフリカの成長を、一過性のものに終わらせることなく、永続的なものにしていく。 その決意のもとに、日本は、これらの分野で今後5年で35万人を対象に、技能の向上、知識習得のお手伝いをする考えです。
【むすび】
私たちの国々は、政治体制も、経済発展レベルも、文化や社会のありようも、多様です。 しかし60年前 スカルノ大統領は、各国の代表団に こう呼び掛けました。 私たちが結束している限り、多様性はなんらの障害にもならないはずだ、と。 私たちが共有している様々なリスクを再確認すれば、多様性のもとでも、結束することなど簡単でしょう。
直面する様々な課題を解決するために、私たちアジア人、アフリカ人は、結束しなければなりません。 この素晴らしい多様性を大切にしながら、私たちの子や孫のために、共に平和と繁栄を築き上げようではありませんか。 ありがとうございました。
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※追加2_ ハンは、朝鮮文化における思考様式の一つで、感情的なしこりや、痛恨、悲哀、無常観をさす朝鮮語の概念。 歴史学者古田博司は朝鮮文化における恨 (ハン) を「伝統規範からみて責任を他者に押し付けられない状況のもとで、階層型秩序で下位に置かれた不満の累積とその解消願望」と説明している。
朝鮮民族にとっての「恨」は、単なる恨みや辛みだけでなく、無念さや悲哀や無常観、(虐げる側である優越者に対する) あこがれや妬み、悲惨な境遇からの解放願望など、様々な感情をあらわすものであり、この文化は「恨の文化」とも呼ばれる。
恨の文化は、代々の王権や両班による苛斂誅求を極めた階級的支配に対する民衆の抵抗意識と、漢代の昔より幾度となく半島を襲った中国からの異民族 (漢族・モンゴル族・女真族ほか) による侵略・征服で永続的な服従を余儀なくされた国辱を引きずり、日本 (大日本帝国) による併合に、後々長い抑圧と屈辱の歴史から生まれたという反日教育もと、内外の圧倒的な力に依存性せざるを得なかった朝鮮半島独特の文化である。
また 恨の形成の裏には、儒教の教えや習慣が、本来の形を越えた形でエスカレートさせていったことが背景にあったといわれ、それは上位者の下位者に対する苛烈な扱いを正当化する解釈や、下位の者は過酷な立場を受容しなければならないとする解釈になった。
朝鮮の独立が民族運動として失敗して弾圧され、自らの力でなく第二次世界大戦の講和交渉として、頭ごなしに連合軍の力によって達成されたことは、後の世代の「恨」となった。 また 韓国についていえば、独立後の外圧によって成立した李承晩政権の腐敗した独裁政治、朴正煕の鉄拳統治、さらに それ以後の軍事政権・光州事件など、内なる弾圧の歴史も「恨」となっている。それで今日得られなかった勝利の代替物として、あるいは抵抗精神の表れとして、例えば スポーツなどにおける日韓戦に必要以上に熱狂したり、与野党の争いや労働組合の労使紛争において激しく激昂して極端に過激な行動をとったりするのである (ウィキペディアから)。
以上