アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(2月13日)から3日間、茨城県のある通信環境の好ましくない会場で管理職研修を行います。

初日を終えたところですが、1月末の3日間同様、この企業の受講者の高感度ぶりが目に着いています。
気持ちがよいほどです。

さて、『フィードバック入門 ― 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術』(中原 淳、PHPビジネス新書、870円+税)のお勧めです。

フィードバック入門
耳の痛いことを伝えて部下と職場を
立て直す技術 (PHPビジネス新書)
中原 淳
PHP研究所

畏友の木村 孝さん株式会社 ヒューマックス 代表取締役)からいただいた本です。
木村さん、いい本をありがとう。

著者の中原 淳氏は、東京大学 大学総合教育研究センター 准教授であるだけに学術的な裏付けをしっかりさせ、実にわかりやすく内容をまとめてくれています。

著者によれば、フィードバックとは「成果のあがらない部下に、耳の痛いことを伝えて仕事を立て直す」部下指導の技術のことです。

この本は「フィードバック」の基本理論から実践的ノウハウまでを余すことなく収録した入門書にして決定版の1冊
です。

また、その核心は、次の2つの働きかけ

1.【情報通知]たとえ耳の痛いことであっても、部下のパフォーマンス等に対して情報や結果をちゃんと通知すること(現状を把握し、向き合うことの支援)
2.【立て直し】部下が自己のパフォーマンス等を認識し、自らの業務や行動を振り返り、今後の行動計画をたてる支援を行うこと(振り返りと、アクションプランづくりの支援)

を通して、問題を抱えた部下や、能力・成果のあがらない部下の成長を促進することを目指すこと

であるように、耳の痛いことを伝えて仕事を立て直すことであり、

フィードバックの技術は

【事前】・・・・・情報収集
 ↓
【フィードバック】
(1)信頼の確保
(2)事実通知:鏡のように情報を通知する
(3)問題行動の腹落とし:対話を通して現状と目標のギャップを意識化させる
(4)振り返り支援:振り返りによる真相探究、未来の行動計画づくり
(5)期待通知:自己効力感を高めて、コミットさせる
 ↓
【事後】フォローアップ

で構成されます。


感想よりは内容紹介のようになってしまっていますが、図解も豊富で、各章の終わりに「まとめ」が入り、本の全体構成が下記のようで、とても明快な本に仕立て上げられています。

【本書の内容】
第1章 なぜ、あなたの部下は育ってくれないのか?
第2章 部下育成を支える基礎理論 フィードバックの技術 基本編
第3章 フィードバックの技術 実践編
第4章 タイプ&シチュエーション別フィードバックQ&A
第5章 マネジャー自身も成長する! 自己フィードバック・トレーニング
+特別コラム 現役マネジャーが語る匿名「フィードバック」経験談

私は、すべての内容に賛同するわけではありませんが、企業の研修だけでなく、カウンセラー養成の際のフィードバックなどにかなり生かせる内容の本だと思いました。

研修に関わる人、人を育てている方には必読書です。

<お目休めコーナー>2月の花(14)



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