アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。 

昨日(4月9日)もお休みで、カミさんとブランチに行った以外は家にいました。


(通りがかりに見た雨に打たれる桜)

そんな家に戸田久実さん(ブログフェイスブックアドットコミュニケーション株式会社 代表取締役、一般社団法人 日本アンガ―マネジメント協会 理事)からヒューマン・ギルドの設立32年を祝し、側面から支えてくれている岩井美弥子の誕生日を祝うフラワー・アレンジメントが自宅に届きました。

戸田さんは心と容姿の両美人だと、常々カミさんと話しています。

ありがとうございました。


今日(4月10日)は、有限会社 ヒューマン・ギルドが設立されてちょうど32年になる日です。

4月からの新年度も順調にスタートを切っています。

今までの32年を振り返る意味でも、私が昨年秋にある雑誌に書いたことを一部修正して転載します。

冷静な頭脳と温かい心を伴う「勇気」について

有限会社 ヒューマン・ギルドは、何度も存亡の危機がありました。
設立して1年も経たないうちに業績不振と大株主との対立で40%出資相当の株主が去って行きました。

その後、どうにかこうにか会社を存続させていた設立13年後には、大口取引先との関係がこじれ急速に事業内容が悪化し、その数年後には会社の価値がゼロどころかマイナスになってしまいました。
どんなふうにして事業を清算させるか、営業をどこかに譲渡するかもシミュレーションすることも時々ありました。

そんな会社がアドラー心理学の分野では日本一の研修実績の会社、代表者の私が3年間で20冊を出版する著者になりえたか、そのベースを探ると、精神科医・心理学者のアルフレッド・アドラー(1870~1937)が力説した「勇気」に遡ります。
「勇気」があったからこそ「いつかアドラー心理学はこの世に受け入れられる」との希薄な根拠をもとに信念を持てていたし、個人のみならず、妻子の預金を下ろしても莫大な金額をヒューマン・ギルドに投じて、会社存続のためにリスクを引き受けていたのです。

もちろん受講者、出資者、関係者、社員の方々のお力添えも忘れることができません。

ところで、「勇気」の英語の“courage”の語源を調べてみると、「ハート」で、体の活力を司る臓器である心臓のほかに「心」を表す意味もあることがわかりました。

私は、アドラーが本の中で断片的に述べている表現や英英辞典での意味 ― リスクを引き受ける能力 ― をもとに「ハート」の語感を活かしながら「勇気」を「困難を克服する活力」と定義しています。

ただ、「勇気」が「勇敢」と違うことを指摘しておきます。
「勇気」がここ一番で冷静さを伴って発揮される活力であるのと比較して、「勇敢」は時に「向こう見ずの大胆さ」をもとに行動してしまうニュアンスがあります。

「勇敢」を示そうとすると、時に暴走し自分だけでなく他者に対しても破壊的な影響をもたらすことが見られます。
それに対して「勇気」は、相手や場に対する関心 ― そのことをアドラー心理学では「共感」と呼ぶ ― を忘れずに、冷静な判断に支えながら発揮される、リスクを引き受ける活力です。

私はこの「勇気」こそが世の中に貢献を期待される人たちに欠かせない要件だと思っています。

そんな世の中に貢献しようとする人たちにイギリスの経済学者、アルフレッド・マーシャル (1842-1924) が1885年、ケンブリッジ大学経済学教授の就任講演で残した有名な言葉を紹介して終わることにします。

「経済学者は冷静な頭脳と温かい心(Cool Head but Warm Heart)を持たねばならない」

「アルフレッド・マーシャル 画像」の画像検索結果

私には、マーシャルの「冷静な頭脳と温かい心」という表現こそが「勇気」の別の表現のように思えてなりません。
経済学者に限らず、人々への貢献を期待される人たちもまた、冷静な頭脳と温かい心を伴う「勇気」を念頭に、自分自身に対して、また関係する人たちに「勇気」を与えることができるならば、個人と組織に対する自己価値感を持ちながら前進できると信じています。

第33期、2017年度もヒューマン・ギルドは「冷静な頭脳と温かい心」を伴う「勇気」の伝道にまい進します。

どうかよろしくお願いします。

<お目休めコーナー>4月の花(10

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