忍之閻魔帳

ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)。
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「KIZUNA」はEyeToyの救世主になるのか

2004年10月31日 | 作品紹介(ゲーム)

■PS2:「爆封スラッシュ!キズナ 嵐 Eye ToyTMカメラ同梱版」


いつまで経ってもブレイクしない割にCMだけはしぶとく打ち続けるEyeToy。
そんなEyeToyにも、ようやく少し遊べそうなソフトが出てきた。
それが、今回紹介する「爆封スラッシュ!KIZUNA嵐」である。

システムを大雑把に説明すると、【遊戯王+ポケモンコロシアム】といった感じか。
EyeToyカメラに向かって印を切ってモンスターを召還し、敵と戦わせるのだ。
ソフトには召還に必要な魔封爪というアイテムが入っており、
これを指先にはめてEyeToyのセンサーに反応させる仕組みらしい。
また、ソフトと同時期にバンダイから発売予定の「KIZUNAカードバトル」の
カードを使用することも出来る。
カードの絵柄をEyeToyに向けるだけで、
印を切ることなくモンスターが召還出来るという仕掛けが施されている。
コロコロコミック誌上では「爆転シュート!ベイブレード」の青木たかおが
手掛ける連載マンガも10月から始まっており、事前のPRにも余念がない。
プレゼンで「任天堂様の抱えるユーザー層を狙っております」と堂々と言い放ったのも
少なからずソフトの出来に自信があったからであろう。
確かに、EyeToyの可能性を真面目に考えて作られた初めてのソフトだとは思う。

だが、問題点もある。
まず、バトル時間が長くなりがちなこと。
相手側の攻撃に対して、防御する側は手をかざしたりしてダメージを軽減するのだが、
少し慣れてくるとほとんどノーダメージに出来てしまう。
CPU相手ならそうでもないのかも知れないが、
慣れた人間同士だと永遠に勝負がつかなさそうな気がする。
初めてモンスターが召還出来たときは嬉しいものの、
戦闘が長引くにつれ退屈になってくるのは「ポケモンコロシアム」でも同じだ。
SCEの営業も、上手い人同士だと勝敗が決定するまでに20分ぐらいかかるのではと言っていたが、
はっきり言ってかかり過ぎだと思う。子供はそんなに集中力が続かない。

モンスター召還に必要な魔封爪が
まるで在宅ワークのおばちゃんが作ったのかと思うほどチープな紙製なのも残念。
せめてプラスティックを使用して欲しかった。
紙製だけあってこの魔封爪自体には何の仕掛けも施されていない。
EyeToy側が色で判別しているだけとのことなので、
仮に紛失した場合は同色の折り紙などで作っても反応するそうだ。
なら「魔封爪の折り方」などの説明書を入れても良かったのではないか。

今回SCEが行ったプレゼンで一番笑ったのは
「EyeToyプレイは、皆様のお陰で発売以降順調に推移し累計20万セットを販売いたしました。
 ここまで普及したEyeToyプレイにあと必要な物は、やってみたいと思うソフトだけです。」
という発言だ。
あと必要な物はって、普通それ(やってみたいと思うソフト)がなければ発売しちゃいかんだろう。
今までに発売されたEyeToy用ソフトは何だったというのか。

「KIZUNA」は発想の原点は良かったと思うが、
印を切る、カードも使える、というファクターを思い付いただけで
一気に完成させてしまったような印象を受ける。
64の「ポケモンスタジアム」の「1」のような中途半端さ、と言えば分かってもらえるだろうか。
もう少し練り込めば傑作になれたも知れないだけに惜しい1本だ。

*なお、開発途中のROMを使ってのプレイであること。
 数分のプレイによる第一印象であることを断っておく。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:爆封スラッシュ!KIZUNA嵐
    機種:プレイステーション2
  メーカー:SCE 
   発売日:2004年11月3日
    価格:4725円(ソフト単品・税込)
       7329円(EyeToyカメラ同梱版・税込)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
コメント (4)
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若さ溢れるハイスピードサスペンス[SAW]

2004年10月30日 | 作品紹介(映画・ドラマ)

■DVD:「SAW ソウ DTSエディション」


最近公開されたサスペンス映画はどれも期待外れだった。
「テイキングライブス」に怒り、「ツイステッド」で呆れた私の乾きは、
ジョニー・デップ×スティーブン・キングという顔合わせの
「シークレットウインドウ」でも満たされることはなかった。
しかし、オーストラリアが生んだ若干27歳の若手監督が私の心を鷲掴みにした。

「SAW」は、「π」「メメント」「ブレアウィッチプロジェクト」など、
ホラー、サスペンスの傑作を見出すことに置いては一目置かれている
サンダンス映画祭で今年1月に上映され、絶賛を受けた作品である。
そのためか、広告記事には「CUBE」や「セブン」の名前がよく引き合いに出されている。
言いたいことは分からないでもないが、私に言わせればちょっと違う。
これはズバ抜けて出来の良い「フォーンブース」(コリン・ファレル)ではないか。
薄汚れたバスルームで目覚めた二人の男。
どうやら”ジグゾウ”と名乗る男に監禁されたらしいが原因も目的も不明。
閉塞された空間で僅かな情報を頼りに脱出を図るが、
ジグゾウは常に二人の先を読んでいる。。。
バスルームか電話BOXかの違いはあるが、やはり「フォーンブース」に似ている。

固定された空間で物語を展開していく手法はシチュエーションスリラーの定番だ。
が、この映画はバスルームだけでは終わらない。
ジグゾウを追う警察や、ジグゾウが過去に狙ったターゲットなど、
バスルームをメインにはしているものの、周辺にも気を配っている。
ここの部分を「厚みが出た」と思うか、「蛇足だ」と思うかは
観る人によって意見の分かれるところだと思うが、私的には「蛇足」だと思った。
いっそのこと警察関係者も出さず、過去のターゲットのエピソードも丸ごと削って
バスルームの二人 vs どこかで成り行きを見ているジグゾウ、
という密室劇に的を絞った方が遙かに緊迫感が上がったと思う。

映画が始まる前の解説で
「監督が憧れる人物はデイヴィッド・リンチ、大好きな作品は『シャイニング』だそうです」
と言っていたが、この映画は上に挙げた巨匠達の影響をさほど強く受けているとは思えない。
リンチほどの美学は持っていないし、キューブリックほどの不可思議な魅力もない、
物語の組み立て方もヒッチコックやキング、デ・パルマにはまだまだ遠く及ばない。
しかし、それでもこの映画は傑作である。
なぜか?
老練な監督には絶対に出せないスピード感に溢れているからだ。
ロケットスタートの映画なので中盤は絶対にダレると思っていたのだが、
結局最後まで若さをバネにして走り通してしまった。
この辺の猪突猛進具合は「テキサスチェーンソー」などに通じるものがある。
撮影期間がたったの18日間というのも信じられないが、
だからこそ、これほどまでのスピード感が出たのかも知れない。

「あいつはずっと【最前列】にいる」

というチラシの言葉に秘められた謎。
その謎の意味を全て知った時、最高の快感を味わうことが出来るはずだ。
この手のジャンルは生理的に受け付けない、という人以外は是非劇場で観て欲しい。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:SAW ソウ
    配給:アスミック
   公開日:2004年10月30日
    監督:ジェームズ・ワン
   出演者:ケアリー・エルウェルズ、リー・ワネル 他
 公式サイト:http://sawmovie.jp/
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
コメント (3)
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「オールドボーイ」が繋ぐ日本と韓国の新たな関係

2004年10月26日 | 作品紹介(映画・ドラマ)

■DVD:「オールド・ボーイ スタンダード・エディション」


言い方としては気が少し早いが、今年の韓国映画は本当に凄かった。
インド、イギリス、台湾など、
特定の国の映画が一時的にブームになることは過去に何度かあったが、
今回ほど規模が大きく、かつ粒の揃ったブームは過去に類を見ない。

今回紹介する「オールドボーイ」は、昔ながらの韓国映画のテイストと、
ここ数年で急激に垢抜けた韓国映画のセンスの両方を兼ね備えた映画だ。
原作は96~98年にかけて漫画アクションで連載された土屋ガロン×嶺岸信明の同名コミック。
そう、原作は日本生まれなのだ。
この原作にいち早く目をつけ、本作の監督であるパク・チャヌクに映画化を勧めたのが
ポン・ジュノ(「殺人の追憶」の監督)であり、
この二人と情報交換し合うほど仲が良いのがキム・ジウン(「箪笥」の監督)であるという。
「殺人の追憶」も「箪笥」も、
私的には今年公開された映画の中でベストテンに入るほど好きな作品だけに、
この交友録には非常に納得させられた。
三人とも日本のホラー映画やゲーム、コミックに造詣が深いこともあり、
彼等の手掛けた作品は皆どこか日本的であり、
けれど日本では絶対に出来ないテイストを含んだ仕上がりになっている。

ストーリーは、ネタバレに抵触するので詳しくは書けないが、
倫理や法律では絶対に許されない間柄の愛が生んだ悲劇と、
純粋過ぎた故の狂気を見事に描いている。
復讐する側の執念と復讐される側の鈍感さのコントラストは、
現実世界でもよく見られる関係と言える。
「いじめ」などはその典型だ。
いじめた側は学校を卒業すると同時にそのことを忘れるが、
いじめられた側は一生忘れない。
加害者の最大の罪は、犯した罪を忘れてしまうことであり、
被害者の最大の屈辱は、加害者が自分の犯した罪を忘れてしまうことなのだ。

映像表現はこの上なくストレートで、
思わず目を背けてしまうような残虐シーンも多々登場する。
テーマといい映像といい、この映画が日本で製作されていたら、
AV女優上がりを使ってエロシーンを売りにするようなVシネマか、
残虐シーンを全て修正(またはカット)し、
肝心のテーマもぼやかした「デビルマン」のような映画になっていたと思う。
日本はコミックやアニメの世界は割と規制が緩いが、実写の邦画はまだまだ厳しい。
「バトルロワイヤル」程度で公開中止だの何だのと騒ぎ立てるレベルでは
ここまでストレートな映像化は出来なかったと思う。

日本生まれながら日本では映画化不可能、
今後はこういうパターンが増えるのかも知れない。
日本人としては残念なことではあるが、原作のイメージを粉々にされるよりは100倍マシだ。
軟派な韓流ブームに乗っかった奥様方には到底お勧め出来る代物ではないし、
「GANTZ」のような小綺麗な残虐さで喜んでいる中高生にも刺激が強すぎる。
観る人をかなり選ぶ映画ではあるが、
公式サイトやチラシを見てピンと来た人なら迷わずお勧めだ。


■DVD:「パク・チャヌク リベンジ・トリロジー (初回限定生産)」


「復習するは我にあり」「オールドボーイ」「親切なクムジャさん」の
3作をセットにした限定BOX。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:オールドボーイ
    配給:東芝エンタテイメント
   公開日:2004年11月6日
    監督:パク・チャヌク
   出演者:チェ・ミンシク、ユ・ジテ、カン・ヘジョン 他
 公式サイト:http://www.oldboy-movie.jp/
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
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今年末、GCが面白い(ドンキー編)

2004年10月24日 | 作品紹介(ゲーム)

■GC:「ドンキーコング ジャングルビート(単品)」

■GC:「ドンキーコング ジャングルビート(タルコンガ同梱版)」

「ドンキーコング ジャングルビート」は、
ナムコとの共同開発で発売された「ドンキーコンガ」に同梱されていた
「タルコンガ」をコントローラーに見立てたアクションゲーム。
任天堂東京が開発を手掛けた初めての作品でもある。
まず目を引いたのが、オープニングからタイトルが表示されるまでの間に
「走る」「跳ぶ」「叩く」など、一通りの操作を把握出来てしまうことだ。
独特の操作法を採用していながら、動作のひとつひとつが理に適っている上に
(タルコンガなので当たり前なのだが)使用するボタンは基本的にたったの二つ。
ドンキーというキャラクターとボタンを連打するという原始的な動作がぴったりマッチしている。
システムはSFC版「スーパードンキーコング」のようなアクションだが、
操作形態が変わっただけで全く新しい楽しさを生むことに成功している。
グラフィックもGCでは最高峰のレベルだと思う。

普通にプレイしているだけで充分楽しいが、
テクニックを駆使すれば華麗な魅せるプレイも可能だ。
「ヒットラーの復活」「アルマナの奇跡」「海腹川背」あたりのアクションが好きな
バリバリのゲームジジィ(←もちろん私を含む)にもお勧めしてみたい。

「グラフィックや容量がゲームを進化させるのではない。
 新しいアイディアと新しいデバイスがゲームを進化させるのだ」

DSの発表会で任天堂が流したVTR中に使われていた言葉だ。
FCで十字キー、64で3Dスティック、DSでタッチパネル、
ハードの進化と共にデバイスにもこだわってきた任天堂ならではの言葉と言える。
「ジャングルビート」は、そんな任天堂だからこそ生まれてきたソフトかも知れない。

タタコンのような専用コントローラーを
全く違うジャンルの作品に再利用するという考え方は、
複数の音ゲーを出していながらその都度専用コントローラーを用意させ、
後はアペンドディスクでお茶を濁すようなメーカーには予想もつかないだろう。

唯一難点を挙げるとすれば、
タルコンガ同梱版の6800円は仕方ないとして、単品でも5800円することだ。
タルコンガを所有しているユーザーのことを考えて4800円にして欲しかった。

*なお、開発途中のROMを使ってのプレイであること。
 数分のプレイによる第一印象であることを断っておく。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:ドンキーコング ジャングルビート
    機種:ゲームキューブ
  メーカー:任天堂 
   発売日:2004年12月16日
    価格:5800円(ソフト単品・税込)
       6800円(タルコンガ同梱版・税込)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
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今年末、GCが面白い(マリパ編)

2004年10月23日 | 作品紹介(ゲーム)
DSのソフトの感想を読み返してみると、
我ながら歯切れの悪い物が多い。
ハード立ち上げから異端児がゴロゴロ出て来そうなハードだったため
期待が大き過ぎたのかも知れない。
しかし、DSのインパクト不足を補うかのように、今年末GCで発売される
「マリオパーティ6」と「ドンキーコング ジャングルビート」は素晴らしい。

64版の発売当時にこのタイトルと内容と開発元(ハドソン)を聞いた時は、
ラインナップ不足に喘いだ任天堂が苦し紛れに企画した頭数稼ぎの1本だと思った。
が、蓋を開けてみれば大ヒット、以降毎年製作されるようになり、
今や年末には欠かせないパーティーゲームの王様になった「マリオパーティ」。
来月発売になるシリーズ6作目は、マイクを同梱するという新機軸を打ち出してきた。


■GC:「マリオパーティ6」


音声認識システムを使ったゲームソフトと言えば、
1998年12月に64で発売された「ピカチュウげんきでちゅう」(任天堂)や
2003年1月にPS2で発売された「オペレーターズサイド」(SCE)など何本かあるが、
今作ではマイクをただの「おまけ」として扱っているところが新しい。
基本はあくまでも従来の「マリオパーティ」であり、
その中に収録された対戦ゲームのうちの5種類(だったと思う)と、
クイズなどのミニゲームがマイク対応となっている。
マイクは1本しか同梱されていないので、マイクを使う対戦ゲームは
マイクを持つプレーヤーが戦艦を操り、残りの3人が戦艦を攻撃するなど、
1:3の構図になるものに限定されているらしい。

私が最も驚いたのは「ピカチュウ~」の頃とは比較にならないほど
マイクの音声認識機能が上がっていたことだ。
試遊会場にはDSやGBAなどのタイトルも山ほど展示されており、
「大合奏!バンドブラザーズ」などはセッションしようにも
相手の音がまるで聞こえないほどの環境だったにも関わらず、
囁くような声で話しかけてもきちんと認識してくれた。
「ピカチュウ~」の頃は音声認識を謳ってはいたものの、
話す速度や声の大きさなど、かなり気を遣って発音しなければ
ピカチュウが反応してくれなかったものだが、
今回のマイクは私の試した様々なバリエーションにも全て対応してくれた。
例えば「レーザー」という言葉を発する場合、
外人風に「ルウェイザー」と言ってもOK、幼児風の「れいじゃ~」もOK、
他にも色々と変えてやってみたが、全てOKだった。
アドベンチャーなどと違い、認識しなければならない言葉の数が少ないため
ひとつの単語に対して非常に広範囲に認識するように設定されているのかも知れない。

クイズモードに関しても「マリオ」や「ワリオ」などの発音の似ている解答に対しては
「●●●で間違いありませんか?」と聞き返すようになっていたり、
マイクを使用出来ないユーザーは選択肢の中から選べるようになっていたり、
マイクを同梱していながら定価も前作と同じ5800円を維持しているなど、
細部にまで気を配った作りはさすがだ。
マイクを使った対戦ゲームをもう5種類ほど入れて欲しかった気もするが、
この楽しさに免じて大目に見ることにしよう。

マイクの生産体制次第ではリピートに時間がかかる可能性もあるので、
気になる人は早めの購入がお勧めだ。

*なお、開発途中のROMを使ってのプレイであること。
 数分のプレイによる第一印象であることを断っておく。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:マリオパーティ6
    機種:ゲームキューブ
  メーカー:任天堂 
   発売日:2004年11月18日
    価格:5800円(税込)
    備考:ゲームキューブマイク同梱
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
コメント (4)
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Touch!してきた(ソフト編:4)

2004年10月19日 | 作品紹介(ゲーム)
既に4回目になるDSソフト紹介も、
書き始めの現時点ではこれで打ち止めの予定。
なお、
●開発途中のROMを使ってのプレイであること。
●数分のプレイによる第一印象であること。
を予め断っておく。


■DS:「きみのためなら死ねる」


シルエットキャラクターが繰り広げるシチュエーションコメディと
タッチペンなどを使ったミニゲームを交互にこなすミニゲーム集。
DSの購入を予定している10代後半以上のユーザーには
「マリオ」や「ワリオ」よりもキラータイトルになっている「きみ死ね」だが、
公式HPから流れてくる音楽に心躍らせた人々の期待は裏切らない出来ではあるものの、
期待以上のインパクトは正直ない。
屁理屈に聞こえるかも知れないが、
「マニュアルに則って製作された、破綻のないバカゲー」という気がする。
もっとベタに言うなら「狙い過ぎ」だ。
バカゲー愛好家なら分かると思うが、
この手の作品は作り手がバカゲーとして受け止められることを意識し過ぎてはダメだと思う。
一生懸命作ったのに、世に送り出したら何故か笑われた、というのがバカゲーの基本だろう。
適度にバカで、適度にファッショナブル、それで充分と言うならお勧めだ。
ちなみに内容は「ワリオ」とほぼ同じ。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
   商品名:きみのためなら死ねる
    機種:ニンテンドーDS
  メーカー:セガ 
   発売日:2004年12月2日
    価格:5040円(税込み)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


■DS:「テニスの王子様 2005」


コナミらしい、実に手堅い作り。
過去のGBAシリーズは未プレイなので比較は出来ないが、
操作性も良く、時折挿入されるカットインなどの演出も手慣れたものだ。
DSならではの機能を最大限に活用しているわけではないが、無難にまとまった1本。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
   商品名:テニスの王子様 2005 CRYSTAL DRIVE
    機種:ニンテンドーDS
  メーカー:コナミ 
   発売日:2004年12月30日
    価格:5040円(税込み)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

「ザ・アーブス・イン・ザ・シティ」

「シムズ」の流れを汲んだアドベンチャー。
グラフィックもストーリーも洋ゲーの香りがプンプンしている。
来年1月にはPS2版、GC版も発売予定なのだが、
もっと困ったのはGBA版も同時発売になることだ。
しかも見た目もほぼ同じ。
違うところと言えば、タッチペンを使ったミニゲームが数種類追加されただけ。
新ハードと共に購入するソフトとしては弱すぎる気がする。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
   商品名:ザ・アーブス・イン・ザ・シティ
    機種:ニンテンドーDS
  メーカー:EA 
   発売日:2004年12月2日
    価格:5040円(税込み)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

「パックピクス」も触ってはみたが、
まだ完成度20%ということで、パックマンの絵を描いたら動き出す、
というファクターしか出来ておらず、
ゲームとしてどうこう感想を言える内容ではなかった。
ナムコの作り込みに期待。
コメント (9)
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Touch!してきた(ソフト編:3)

2004年10月18日 | 作品紹介(ゲーム)
「直感ヒトフデ」を紹介したので私的にはもう満足なのだが、
残りのタイトルも一応紹介していこう。
なお、
●開発途中のROMを使ってのプレイであること。
●数分のプレイによる第一印象であること。
を予め断っておく。


■DS:「研修医 天堂 独太」


公式サイトでゲーム画面を見た時から
どう見ても「逆転裁判」だなとは思っていたが、
遊んでみた感じもこれまた全く「逆転裁判」なのであった。
ストーリー(全4章)はほぼ1本道で、総プレイ時間は約12時間ほどらしい。
扱う患者の数は急患も含めて12人前後の予定ということなので、
だいたい1時間に1人の患者を請け負う形になるのだろう。

アドベンチャーパートはそれなりに楽しいし、
タッチペンを使った手術もなるほどとは思わせるものの、
この手術シーンに個人的には複雑な物を感じた。
「逆転裁判」にも選択ミスをするとゲージが減っていくという要素はあったが、
このゲームの場合はゲージが患者の体力(命)なのだ。
説明パネルにも「ゲージがなくなってしまうと患者は死んでしまいます」
などと平然と書いてあり、さすがにちょっと引いた。
選択ミスをするごとに減っていくゲージを見ても、
ドキドキするというよりむしろ嫌な感じがしたのは私だけか。
わざと選択ミスをして患者を殺して遊ぶ子供も絶対いると思う。
医療を題材にゲームを作るのなら、もう少し気を遣って欲しかった。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
   商品名:研修医 天堂独太
    機種:ニンテンドーDS
  メーカー:スパイク 
   発売日:2004年12月2日
    価格:5040円(税込み)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


■DS:「ミスタードリラー ドリルスピリッツ」


GB版、PS版(2種)、DC版、WS版、GBA版(2種)、GC版を所持し、
手持ちの携帯(au)にもダウンロードしている「ドリラー」フリークの私だが、
このDS版ははっきり言って微妙だ。
画面2分割で縦長のゲーム画面を再現しているのだが、
2つの画面の間にどうしても隙間が出来るため、
上の画面の絵と下の画面の絵がうまく繋がらないのである。
スピードを上げて掘り進む後半などは上に残したブロックが
どこから降ってくるかを瞬時に判断する必要があるのだが、
この画面ではちょっと分かりづらい。
これぐらいなら、本体を縦にして遊べたWSの「GUNPEY」や「テトリス」の方が
遙かに遊びやすいと思う。
タッチペンを使った操作方法も無理矢理な感じ。
これぐらいならGBA版の「ふしぎなパクテリア」の方が・・・

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
   商品名:ミスタードリラーDS
    機種:ニンテンドーDS
  メーカー:ナムコ 
   発売日:2004年12月2日
    価格:5040円(税込み)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
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Touch!してきた(ソフト編:2)

2004年10月17日 | 作品紹介(ゲーム)
前回に引き続きソフトを紹介していこう。
なお、
●開発途中のROMを使ってのプレイであること。
●数分のプレイによる第一印象であること。
を予め断っておく。

■DS:「大合奏!バンドブラザーズ」

もっと革新的なソフトかと密かに期待していたのだが、
ベースとなるモードは「ビートマニアGB」や「ポップンミュージックGB」
などと大差のない音ゲーであった。
お手軽に楽しめるというメリットも、携帯用機では操作性に難がある、
音質に問題があるなどのデメリットも同じなので、
携帯用機でどうしても音ゲーをしたいという人ならお勧め可能。
楽器を分担して行う演奏モードも「なるほどね」とは思うものの、
既存の音ゲーの二人同時プレイをアレンジした域からは出ていない。
鼻歌から譜面を起こしてくれるというコンストラクションモードに
技術の進歩は感じたが、このモードに魅力を感じる人が果たしてどれぐらいいるものだろうか。
コアな音ゲーファンに。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:大合奏!バンドブラザーズ
    機種:ニンテンドーDS
  メーカー:任天堂 
   発売日:2004年12月2日
    価格:4800円(税込)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

■:「直感ヒトフデ」

断言しよう。
(私を含む)生粋のパズル好きはこの1本だけでも充分DSは「買い」だ。
基本システムは簡単。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
☆■■■■■■■■■■☆
☆□□□□□□□□□□☆
☆■■■■■■■■■■☆
☆□□□□□□□□□□☆
☆■■■■■■■■■■☆
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

上の図のように白と黒(この場合は□と■)のブロックが並んでいるので、
タッチペンを使って白か黒かのどちらかを
一筆で辿りきり、横の列が全て同じ色になればクリア。それだけだ。
外周(☆の部分)は通って構わない。
ちなみに、この例題は既にクリアしたことになってしまっているが
分かり易さを優先して敢えてこの表示にしてある。

この場合は、黒を狙うならS字を描くように、
白を狙うなら片仮名の「コ」を描くように辿ればすんなりクリアだ。
最初こそ簡単だが、先に進むにつれどんどん複雑化していく。
解法がひとつではない柔軟さも良い。

モードは3種類あり、
上に挙げたような面を次々にクリアしていくチェックメイトモードと、
消したブロックを相手に送りつけるバーサスモード(未プレイ)、
上から降ってくるブロックを次々に一筆で消していくチャレンジモードがある。
チェックメイトモードは現在のところ100問ほど用意されているらしいが
これは明らかにボリューム不足だ。最低でも200問は欲しい。
しかし、チェックメイトモードのボリューム不足を補って余りあるのがチャレンジモードだ。
チャレンジモードのプレイ感覚を他のゲームで例えるなら、
システムの違いこそあるものの「クォース」に近いかも知れない。
一筆を駆使して巨大な四角形を完成させた時の快感は似ている。

このモードの最大の難点はそのバランスどりだ。
なぜこんなにも難しくしたのだろうか。
メジャー・マイナーを問わずパズルと聞けば取り敢えずプレイする私ですら難しい。
「ドクターマリオ」もレベル20からプレイする私ですら数分と持たない。
素人さんなら数秒でゲームオーバーだろう。
だが、アクションパズル好きな私はこの挑戦的とも言える難易度設定に燃えた。
ほとんど猿状態でしばらくプレイし続け、ようやく3分ぐらい持つようになったが、
他のソフトが触れなくなる身の危険を感じ、泣く泣くその場を離れた。
この仇は発売後にとるつもりだ。
任天堂の人にも直接言ったのだが、このバランスどりを修正して
馬鹿みたいに簡単なレベルから始められるようになれば間違いなくブレイクすると思う。
画面が地味なことも、WSと同発だった「GUNPEY」にハマれた人なら何の問題もない。
ただ、私のハートは強烈に射抜かれたものの、
売れるかと言われると怪しい。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:直感ヒトフデ
    機種:ニンテンドーDS
  メーカー:任天堂 
   発売日:2004年12月2日
    価格:3800円(税込)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
コメント (13)
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Touch!してきた(ソフト編:1)

2004年10月16日 | 作品紹介(ゲーム)
3時間以上かけたのだが、
さすがに全てのソフトを触ることは出来なかったので
体験出来たものだけを簡単に紹介していくことにする。
なお、
●開発途中のROMを使ってのプレイであること。
●数分のプレイによる第一印象であること。
を予め断っておく。


まずソフト全体に言えることは、
タッチパネルを使用した作品は多数見かけたものの、
2画面を活用したタイトルは、残念ながら無かったように思う。
縦長の画面表示のために上下に2分割して見せるか、
上の画面でストーリー(デモ映像)を展開し、
下の画面でゲームをするというパターンがほとんどだった。
ゲームをプレイしている間は当然ゲーム画面しか目に入らないため、
上の画面で何か映像が流れていても「あぁ、何かやってるなぁ」
と視界の隅で確認する程度で終わってしまう。
どうしても2画面を使わなければゲーム自体が成立しない、
という作品の登場はまだ先になりそうだ。


■DS:「スーパーマリオ64DS」


64と同時に発売になった「スーパーマリオ64」の移植+α。
ヨッシーやワリオが使えたり、タッチパネルを使用したミニゲームが追加されていたりと
追加要素はけっこうあるものの、やはり基本は「マリオ64」
GBAで発売されている「マリオアドバンス」シリーズほどのベタ移植ではないが、
64版発売当時ほどのインパクトはやはりない。
ただ、十字キーでの操作は思ったより快適だったし、
フィールドマップで移動先が指定出来るのも便利。
キャラごとに特性が違うのは「マリオUSA(夢工場)」の名残か。
やれば絶対に面白いのは確かだが。


■DS:「さわるメイドインワリオ」


タッチパネルを活用したミニゲームをこれでもか!とばかりに詰め込んだ
「メイドイン」シリーズの最新作。
音声認識機能を使って息を吹きかけたりするゲームも入っており、
DSの機能紹介という点では「マリオ」以上に明快でインパクトも大きい。
さわって数分で「新しい」「楽しい」と感じる仕上がりだ。
ハードとの装着率は「マリオ」より高いのではないか・・・さすがに無理か。


■DS:「ポケモンダッシュ」


ポケモンキャラを使ったレース(?)ゲーム。
画面上にいるピカチュウをタッチペンを使って走らせるという操作法は、
「テクモボウル」(古)や「ミサイルコマンド」(古)などの
トラックボールを使ったゲームの感覚に近いものがある。
タッチペンで出来ないことはないが、やはり微妙な操作は難しく、
コースギリギリを攻めるなどという芸当は無理っぽい。
子供がキャアキャア言いながら遊ぶには良いと思う。
GBAの「ポケモン」を同時に差すことによってコースが増えるなどのおまけもある。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:スーパーマリオ64DS
       さわるメイドインワリオ
       ポケモンダッシュ
    機種:ニンテンドーDS
  メーカー:任天堂 
   発売日:2004年12月2日
    価格:4800円(税込)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
コメント
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Touch!してきた(ハード編)

2004年10月15日 | 作品紹介(ゲーム)
12月2日に発売になるニンテンドーDSを触ってきた。

まず本体関連。
外箱の大きさは横長の旧GBA本体を入れていた箱より二回りほど大きい。
SPの箱がコンパクトだったせいか、余計に威圧感を感じる大きさだ。
展示会場に設置してあるDS本体は全てデモ什器に固定されており、
そのままでは手に持った時の重量感がよく分からないため
外した状態の本体を持たせてもらった。

重。

予想以上に重い。
これを持ち運びするのはかなりパワフルなお子様であろう。
「予想以上に重いですね」と聞くと
「いやぁ、でもこれ(DS)は置いて遊ぶ人が多いんじゃないですかね」とのこと。
確かに、出展されていたタイトルのほとんどがタッチペンを使うソフトであり、
この操作は本体を持った状態ではまず不可能である。
DSの標準的なプレイスタイルは「置いて遊ぶ」なのかも知れない。

本体裏に収納可能なタッチペンは、
外見こそ原価5円もかからなさそうな簡素な作りだが、
これがどうしてけっこう頑丈に出来ている。
ただ、予想以上に細く小さいので小学生以下の子供では紛失者続出と見た。
ペン単体の販売予定は今のところないそうだが、
画面が汚れたり傷が付いたりしない物なら何でもいいらしい。
個人的にはシャーペンや油性ペンなどで代用して壊してしまう子供もいると思うので、
GBAの電池蓋のように単品販売して欲しいところだ。
無料配布なら最高なのだが。。。

ソフトのパッケージは、
ネオポケを思わせるプラスティックケースを採用してかなりの強度になっている。
大きさもケース内の作りもほぼ同じだが、薄さだけは半分ぐらいか。
これでようやく箱潰れの恐怖から解放されることになる。

気になる生産数だが、
現時点では年末までに135万台の出荷を予定しているらしい。
12月2日の発売から1ヶ月で135万台なら、週20万台ベースで出荷される計算になる。
SPの需要もまだまだ見込める上に
PS2やGCにも話題作が多数控える状況を考えると充分という気もする。
DSのプロモーション用に投下されるCM量は
任天堂としても過去最大規模の15000GRP、
ちなみに「時のオカリナ」のCM量が10000GRPぐらいだったように思う。
あれの1.5倍というわけだ。

次回はソフトを紹介しようと思う。
紹介予定タイトルは以下の通り・・・

【DS】

「スーパーマリオ64DS」
「さわるメイドインワリオ」
「ポケモンダッシュ」
「直感ヒトフデ」
「大合奏!バンドブラザーズ」
「研修医・天堂独太」
「ミスタードリラーDS(仮)」
「パックピクス(仮)」
「きみのためなら死ねる」
「テニスの王子様 2005 CRYSTAL DRIVE」
「ザ・アーブス・イン・ザ・シティ」

【GBA】

「ヨッシーの万有引力」
「ロード・オブ・ザ・リング 中つ国第三紀」
「ゲームボーイウォーズアドバンス1+2」
「ザ・アーブス・イン・ザ・シティ」

【GC】

「マリオパーティ6」
「NARUTO 激闘忍者大戦!3」
「ドンキーコング ジャングルビート」

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
   商品名:ニンテンドーDS
    機種:
  メーカー:任天堂 
   発売日:2004年12月2日
    価格:15000円(税込)
   付属品:専用ACアダプタ、専用タッチストラップ、
       専用タッチペン(2本)
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
コメント (5)
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