京都観光のガイドブログです。定番の楽しみ方から特別拝観、さらには年に1度の御開帳まで。
京都観光では最も詳しいです!
Amadeusの「京都のおすすめ」 ブログ版(観光)
法住寺
写真は、阿弥陀堂(左)と本堂(右)
元は後白河法皇が院政を敷いた大寺院の法住寺殿でした。
場所は、三十三間堂の向かい側、養源院の南隣りです。
京阪電車の七条駅で下車し、出入口2から出ます。
七条通へ右折し、直進すると右手に三十三間堂が見えてきます。
これを通過し三十三間堂の東端まで来ると、道を挟んで日本赤十字社があります。ここを右折します。
養源院の前を通過した左手に法住寺があります。
門が2カ所あります。
進行方向手前は木の表門で、奥が唐風の旧法住寺御陵正門です。
また法住寺の左手に細道があり、この奥に後白河法皇法住寺陵(墓所)があります。
宮内庁の管轄なので、平日しか入ることができません。
通常拝観では、本堂、阿弥陀堂には上がれ、四十七士御木像は見られます。
しかし親鸞のそば食い木像や法住寺陵御前立後白河法皇像は拝観できません。
2012年春の特別拝観
阿弥陀堂の前で拝観料800円を納め、まずは阿弥陀堂に上がります。
阿弥陀堂前には小さな庭園があります。
阿弥陀堂には親鸞上人御作の阿弥陀如来像が正面に、通常非公開の法住寺陵御前立後白河法皇像が右手に、”親鸞のそば食い木像”が左手にありました。
法住寺の裏手の後白河法皇陵の“前立”として後白河法皇像が1991年に作られました。
また親鸞のそば食い木像は、多忙な親鸞上人に変わり延暦寺で振る舞われたソバを平らげたと云われています。
阿弥陀堂から本堂の間に“四十七士御木像”があります。
吉良上野介を討つために山科に潜伏していた大石内蔵助が法住寺の不動明王に討ち入りの成功を祈願したと言われているため、四十七士御木像があるそうです。
本堂は蔀戸で内陣と外陣が分かれています。
この蔀戸の目が細かく、本尊が外陣からは見えにくいです。
本尊は不動明王像で、“身代り不動明王”と云われています。
これは法住寺合戦で、木曾義仲が院の御所に攻め入った際に明雲大僧正が敵の矢に倒れたのを見て「不動明王が明雲となって我が身代りになってくれた」と言ったことからです。
12/14 義士法要
10:30~15:00まで行われます。
表門を入ると右手の本堂までの広場でおそばの振る舞いが行われています。
しかし引き換え券が必要ですので、まずは本堂に向かいます。
本堂左手で、拝観+おそば+お茶席セットで1000円の券を頂きます。
本堂に上がるとこの日は不動明王像までの蔀戸がフルオープンです。
そして左手の四十七士御木像へ。
さらに阿弥陀堂に向かいます。
阿弥陀堂の渡り廊下伝いで向かい側にある書院にてお茶席があるので、阿弥陀堂は待合になっています。
渡り廊下沿い、阿弥陀堂奥の庭園もよく見えます。
お茶席は券の色で、何席目かが決まっています。
12:00頃に行くと13:30頃の席になるので、早目に行った方がいいでしょう。
それまで待てなければ、お茶菓子だけ包んで下さります。
おそばは、お茶席の前後で頂けばいいでしょう。
マイナー散策の索引
「京都のおすすめ」の総合索引へ
コメント ( 7 ) | Trackback ( )
« 2012 4/30の... | 2012 4/30の... » |
私も二年前、京博でやってた長谷川等伯展を一時抜けて時間頃に行ってきました。
あと、後白河は毎年5月上旬の定期公開以外に、今年は3月3日か1月の三十三間堂の通し矢の時か忘れましたが、開帳及び本堂・阿弥陀堂無料公開を行っていました。
来年以降は、わかりませんが、三十三間堂の無料拝観日には法住寺も何か行動を起こすようです(笑)
今回折角なので訪れようと思ったのですが、内陣に入れないし、そばくい像も龍谷大学ミュージアムで昨年何回か拝見したので、パスしました。実際は行きたいけど、日にちが足りなくて泣く泣くいけません(笑)
そこでは、三年前に新発見されて、新聞等で話題になった後水尾天皇形見の阿弥陀が少し遠くからですが、見られます。(不動さんよりは全然見やすいです。)
しつこい書き込みで、すいません(笑)
初日の4/30は東福寺・泉涌寺エリアから北上です。
私が法住寺を拝観したのが14:00で偶然にも住職様による今様(平安時代のはやり歌)の披露が10分程ありました。大河ドラマの平清盛の挿入歌に使用されている ♫あそびを~(大河とは違う節で)を含め3曲です。特別拝観プラスαの付加価値もあり、平安時代にタイムスリップしたかの余韻がありました。
特別公開期間中、10:00~、14:00~実施されるとのことでした。
法住寺から京博の陽明文庫名宝展にまいりました。さすが藤原氏です。
道長直筆の日記をはじめ国宝・重文の目白押しです。興味深いのは香道道具の中にひっそりと蘭奢待がおいてあったこと(誰が切り取ったのでしょうか?)。まさに正倉院展に匹敵する特別展で、イアホンガイドを使用しての堪能の90分でした。ちなみに和敬会ならば通常1300円→1000円の料金です。
細部の情報ありがとうございます。
「マイナー」の「細部」ですので、僕がついていけなくなっています(笑)。
皆さんも参考になるでしょう。
後白河法皇→梁塵秘抄→今様ですよね。
陽明文庫名宝展をしていたのですか。
面白そうですね。
蘭奢待ですか。
戦国時代好きですから、もちろん知っていますよ!
切り取ったのは”アノ方”でしょうか(笑)。
「蘭奢待のお香が匂える特別拝観」があったら、エライことになるのでしょうね。
三十三間堂の通し矢の日に合わせて「大根焚き」(護摩木付で1,000円)をしているみたいです。
本堂・四十七士御木像・阿弥陀堂無料公開で不動明王像(蔀戸オープン)、後白河法皇像、親鸞のそば食い木像を見ることができました。
その後、京博(平成知新館)の「鰐淵寺の名宝」を見て来ました。小さな銅造観音菩薩立像(重文)のお顔が端正で美しかったです。あと、東福寺・長福寺の墨蹟(国宝)が力強くで訴えてくるものがありました。
遍明院・甚目寺・知恩寺の涅槃図(重文)が2/10~3/15の出るみたいですが、やはり4/7~5/17「桃山時代の狩野派 永徳の後継者たち」展や10/10~11/23「琳派」展(「風神雷神図屏風」(建仁寺蔵)出展)が待ち遠しいです。
東福寺に伝わる、無準師範と張即之が書いた額字の原本19枚。
額字の古い原本なんて、他にどこにも残ってない。
東福寺(一部、東博、京博、奈博に寄託)だけ。
ちょくちょく見る機会がありますね。
いつ見てもほれぼれします。
堂々たる見事な楷書の字。こんな雄渾な字を書ける人は今の世にはいないかも知れませんね。
プロの書家はどんなに技術があっても、これほどの雄渾な字は書けない。こんなスケール感は
とても出せない。
正に、書は人なりです。