響けブログ

音楽コドモから「音楽コドナ」へちょっと進化。ドラムとバイオリンと小鼓を弾く、ヒビキの音楽遍歴。

フジ子・へミングというインパクト

2008-07-08 | ピアノ
フジ子ヘミングさんのCDはすごい売れ行きだそうである。私も以前NHKの番組を見てたいへん興味を持ち、ウチにも“カンパネラ”が入ったCDがある。コンサート活動も大入りで、大いに活躍されているようである。

一方で、とある有名オーケストラが来日し、フジ子さんと共演して、ちゃんとしたピアニストではないとコメントしたとかいったウワサが、時々流れるのもフジ子さんだ。

そこで、この「ちゃんとした」とか「一流の」ピアニストというのはいったいどういうことで、そうでないピアニストとどこが違うのだろう、と考えるわけなのだが……よくよく考えてみるとですよ、観客の一人一人はそれについてあまり自分自身ではジャッジしていないのではないだろうか。そういうことはチャイコフスキーコンクールやショパンコンクールの審査員に考えてもらって、太鼓判を押されたものを聴いてその中から自分が好きな物を選べばいい──というのが一般的なんじゃないだろうか?

(よくわからないけれど、実はジャズなんかでも結局そういう聴き方をしている人が多い気がする。つまりジャズなんかはある意味よりストレートに「名盤」ってやつを選べば間違いなくて、あと演奏以外に録音の技術的なところ──音がいいってやつ──をおさえておけば、ワードローブのように珠玉のCD棚ができますものね)

そういうわけでフジ子ヘミングさんの場合も、専門家としては概ねどちらかへジャッジしているのだろうと考えられる。だが注目すべきは、クラシックとしては異例の数字であるCDの売れ行きが、専門家のジャッジとは「関係なく」売れているということもまた、クラシックとしては異例であると言う点である。

題材がクラシックであれ、同時代の一般人へ道を開くのは「伝統芸能」ではなく「個人」なのだ。ピアニストであるフジ子ヘミングというその人が、人々へ何か、つまり音楽の感動を伝えたのである。

[コドモの時から専一に取り組むってどういうことなんだろ]
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