俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

秋収め

2015年10月23日 | 俳句

隠すなら 透かして見たき 秋愁い
(かくすなら すかしてみたき あきうれい)
17682 【季語】 秋愁 【季節】 三秋


抱きし子の 安堵の顔や 秋澄めり
(だきしこの あんどのかおや あきすめり)
17683 【季語】 秋澄む 【季節】 三秋


幼さの 抜けきらぬ顔 秋収め
(おさなさの ぬけきらぬかお あきおさめ)
17684 【季語】 秋収め 【季節】 晩秋


時ととも 日射し強まり 秋うらら
(ときととも ひざしつよまり あきうらら)
17685 【季語】 秋うらら 【季節】 三秋


外に出る 思い果たせぬ 秋日和
(そとにでる おもいはたせぬ あきびより)
17686 【季語】 秋日和 【季節】 三秋


行く秋や 沈思黙考 俳句人
(ゆくあきや ちんしもっこう はいくびと)
17687 【季語】 行く秋 【季節】 晩秋



朝寒

2015年10月23日 | 俳句

駅前の 桜もみじの ちらほらと
(えきまえの さくらもみじの ちらほらと)
17676 【季語】 桜紅葉 【季節】 仲秋


秋深し 小顔の多き 女の子たち
(あきふかし こがおのおおき めのこたち)
17677 【季語】 秋深し 【季節】 晩秋


行き帰り 同じ顔あり うすら寒
(ゆきかえり おなじかおあり うすらさむ)
17678 【季語】 うすら寒 【季節】 晩秋


秋出水 平静となり 句にも出来
(あきでみず へいせいとなり くにもでき)
17679 【季語】 秋出水 【季節】 仲秋
秋出水=秋の洪水


爽やかや 看護の声の 明るさよ
(さわやかや かんごのこえの あかるさよ)
17680 【季語】 爽やか 【季節】 三秋


朝寒に 嫁起こし来る ありがたさ
(あささむに よめおこしくる ありがたさ)
17681 【季語】 朝寒 【季節】 晩秋



秋晴れ

2015年10月18日 | 俳句

秋晴れや 飛行機雲の 息長し
(あきばれや ひこうきぐもの いきながし)
17663 【季語】 秋晴れ 【季節】 三秋


予定欄 空きの無き秋 晴れやがる
(よていらん あきのなきあき はれやがる)
17664 【季語】 秋晴れ 【季節】 三秋


秋の晴れ むずむず生まる 旅心
(あきのはれ むずむずうまる たびごころ)
17665 【季語】 秋の晴れ 【季節】 三秋


明日だけは 叶えて欲しき 秋の晴れ
(あすだけは かなえてほしき あきのはれ)
17666 【季語】 秋の晴れ 【季節】 三秋


風に乗る 汽笛一発 秋の晴れ
(かぜにのる きてきいっぱつ あきのはれ)
17667 【季語】 秋の晴れ 【季節】 三秋


秋晴れの 日曜日とて 何あらむ
(あきばれの にちようびとて なんあらむ)
17668 【季語】 秋晴れ 【季節】 三秋


堰の音に 秋晴れ見つけ 歩み止む
(せきのねに あきばれみつけ あゆみとむ)
17669 【季語】 秋晴れ 【季節】 三秋


秋晴れや 足の向くまま 気まま旅
(あきばれや あしのむくまま きままたび)
17670 【季語】 秋晴れ 【季節】 三秋


秋晴れや 浪速の野球 五月まで
(あきばれや なにわのやきゅう ごがつまで)
17671 【季語】 秋晴れ 【季節】 三秋


秋晴れや 白き雲吾が 良き友よ
(あきばれや しろきくもわが よきともよ)
17672 【季語】 秋晴れ 【季節】 三秋


秋晴れや 今日は散歩の リズム良し
(あきばれや きょうはさんぽの りずむよし)
17673 【季語】 秋晴れ 【季節】 三秋


秋晴れの 機影から出る バックファイア
(あきばれの きえいからでる ばっくふぁいあ)
17674 【季語】 秋晴れ 【季節】 三秋


秋晴れや 鳶輪を描き 急降下
(あきばれや とんびわをかき きゅうこうか)
17675 【季語】 秋晴れ 【季節】 三秋



朝露

2015年10月15日 | 俳句

加齢とは もみじ散り行き 朽ち行くや
(かれいとは もみじちりゆき くちゆくや)
17656 【季語】 もみじ散る 【季節】 初冬


長き夜や 昔のビデオ 付けっぱなし
(ながきよや むかしのびでお つけっぱなし)
17657 【季語】 長き夜 【季節】 三秋


新薬師 嫋やかなるや 萩の家
(しんやくし たおやかなるや はぎのいえ)
17658 【季語】 萩 【季節】 初秋


秋の虹 足から先に 消えにけり
(あきのにじ あしからさきに きえにけり)
17659 【季語】 秋 【季節】 三秋


悪友と 夢でケンカの 長き夜
(あくゆうと ゆめでけんかの ながきよる)
17660 【季語】 長き夜 【季節】 三秋


秋晴れや 地獄へ滑る 砂の音
(あきばれや じごくへすべる すなのおと)
17661 【季語】 秋晴 【季節】 三秋


朝露に 光を受けて 花が咲き
(あさつゆに ひかりをうけて はながさき)
17662 【季語】 朝露 【季節】 三秋



秋一日

2015年10月13日 | 俳句

体育の日 東京五輪 惨禍の日
(たいいくのひ とうきょうごりん さんかのひ)
17644 【季語】 体育の日 【季節】 晩秋
原発、憲法解釈、東京五輪など基本的考えに問題がある。


逆乗りで 弾む会話や 秋の風
(ぎゃくのりで はずむかいわや あきのかぜ)
17645 【季語】 秋 【季節】 三秋


カメラ手に 秋色探す 我が散歩
(かめらてに あきいろさがす われがさんぽ)
17646 【季語】 秋 【季節】 三秋


新米の 贈り物絶え もう九年
(しんまいの おくりものたえ もうくねん)
17647 【季語】 新米 【季節】 晩秋


このところ 雨も降らずに 秋気分
(このところ あめもふらずに あききぶん)
17648 【季語】 秋 【季節】 三秋


秋一日 寝ては覚めての 繰り返し
(あきついたち ねてはさめての くりかえし)
17649 【季語】 秋 【季節】 三秋


落葉舞う 降りるも散るも 風まかせ
(おちばまう おりるもちるも かぜまかせ)
17650 【季語】 落葉 【季節】 三冬


もみじ葉に 染められ錆し ポストかな
(もみじばに そめられさびし ぽすとかな)
17651 【季語】 もみじ葉 【季節】 晩秋


食べ頃を 見過ごし腐る 秋果実
(たべごろを みすごしくさる あきかじつ)
17652 【季語】 秋 【季節】 三秋


死に頃も 生き頃もまだ 暮の秋
(しにごろも いきごろもまだ くれのあき)
17653 【季語】 暮の秋 【季節】 晩秋


枯尾花 風のいたずら 真に受けて
(かれおばな かぜのいたずら まにうけて)
17654 【季語】 枯尾花 【季節】 三秋
枯尾花=すすき


一葉落つ 上を見上げて 次を待つ
(いちようらくつ うえをみあげて つぎをまつ)
17655 【季語】 落葉 【季節】 三冬




秋刀魚

2015年10月12日 | 俳句

お皿から 尾鰭の出てる 秋刀魚かな
(おさらから おひれのでてる さんまかな)
17638 【季語】 秋刀魚 【季節】 晩秋


夜食には マッシュポテトに マヨネーズ
(やしょくには まっしゅぽてとに まよねーず)
17639 【季語】 夜食 【季節】 三秋
学生時代の金の無いときの夜食。


行く秋や 胸の風穴 他人知らず
(ゆくあきや むねのかざあな ひとしらず)
17640 【季語】 行く秋 【季節】 晩秋


芒原 風の道筋 知らしめり
(すすきはら かぜのみちすじ しらしめり)
17641 【季語】 芒原 【季節】 三秋


銀杏の ポツポツポツと 落つ歩道
(ぎんなんの ぽつぽつぽつと おつほどう)
17642 【季語】 銀杏 【季節】 晩秋


葉脈に 沿いて落ち行く 露の玉
(ようみゃくに そいておちゆく つゆのたま)
17643 【季語】 露 【季節】 三秋



案山子

2015年10月11日 | 俳句

先達の 跡を踏み締め 露葎
(せんだつの あとをふみしめ つゆむぐら)
17632 【季語】 露葎 【季節】 三秋


川下り 秋日を背中に 揺られ行く
(かわくだり あきびをせなに ゆられゆく)
17633 【季語】 秋日 【季節】 三秋


山の辺の 辻々に見る 残り柿
(やまのべの つじつじにみる のこりがき)
17634 【季語】 残り柿 【季節】 晩秋
残り柿=渋柿


両の手に ディスク煌めく 案山子あり
(りょうのてに でぃすくきらめく かかしあり)
17635 【季語】 案山子 【季節】 三秋


人麻呂の 歌碑に供えし 柿二つ
(ひとまろの かひにそなえし かきふたつ)
17636 【季語】 柿 【季節】 晩秋


気儘なる 風雲の如 爽やかに
(きままなる かぜくものごと さわやかに)
17637 【季語】 爽やか 【季節】 三秋



台風

2015年10月10日 | 俳句

我が散歩 吹く秋風を 連れにして
(わがさんぽ ふくあきかぜを つれにして)
17622 【季語】 秋風 【季節】 三秋


朝露は 光を受けて 輝けり
(あさつゆは ひかりをうけて かがやけり)
17623 【季語】 朝露 【季節】 三秋


汽笛鳴る 港覆わる 朝霧に
(きてきなる みなとおおわる あさぎりに)
17624 【季語】 朝霧 【季節】 三秋


露結ぶ 朝の気入るる 窓開く
(つゆむすぶ あさのきいるる まどひらく)
17625 【季語】 露 【季節】 三秋


東の 山の峰越え 霧流る
(ひんがしの やまのみねこえ きりながる)
17626 【季語】 霧 【季節】 三秋


曼珠沙華 人の流れに 沿い咲きぬ
(まんじゅしゃげ ひとのながれに そいさきぬ)
17627 【季語】 曼珠沙華 【季節】 仲秋


台風と 構えの差ある 低気圧
(たいふうと かまえのさある ていきあつ)
17628 【季語】 台風 【季節】 仲秋


秋の風 気配漂う 曲がり角
(あきのかぜ けはいただよう まがりかど)
17629 【季語】 秋 【季節】 三秋


誰何さる 月に酔いしれ 二度までも
(すいかさる つきによいしれ にどまでも)
17630 【季語】 月 【季節】 三秋
誰何さる=職務尋問される。


秋深し いまだ社章に 畏怖の念
(あきふかし いまだしゃしょうに いふのねん)
17631 【季語】 秋深し 【季節】 晩秋



そぞろ寒

2015年10月09日 | 俳句

コスモスは 風と戯れ 笑ってる
(こすもすは かぜとたわむれ わらってる)
17618 【季語】 コスモス 【季節】 仲秋


日の本は 野分駐在 通常化
(ひのもとは のわきちゅうざい つうじょうか)
17619 【季語】 野分 【季節】 仲秋


夢の中 案内されし 大花野
(ゆめのなか あんないされし おおはなの)
17620 【季語】 花野 【季節】 三秋


拡大は 法の抜け穴 そぞろ寒
(かくだいは ほうのぬけあな そぞろさむ)
17621 【季語】 そぞろ寒 【季節】 仲秋



鰯雲

2015年10月08日 | 俳句

身に沁むや 夢から覚めぬ この我が身
(みにしんむや ゆめからさめぬ このわがみ)
17610 【季語】 身に沁む 【季節】 三秋


雁や 空を見上げる 像ありて
(かりがねや そらをみあげる ぞうありて)
17611 【季語】 雁 【季節】 晩秋


引力で 頭を垂れる 薄かな
(いんりょくで あたまをたれる すすきかな)
17612 【季語】 薄 【季節】 三秋


末枯や 上はキリ無く 下はアト
(うらがれや うえはきりなく したはあと)
17613 【季語】 末枯 【季節】 晩秋


もう逢わぬ 聞けぬ一言 暮の秋
(もうあわぬ きけぬひとこと くれのあき)
17614 【季語】 暮の秋 【季節】 晩秋


秋の草 淋しき想い それぞれに
(あきのくさ さびしきおもい それぞれに)
17615 【季語】 秋 【季節】 三秋


人はみな 出逢い別れる 暮の秋
(ひとはみな であいわかれる くれのあき)
17616 【季語】 暮の秋 【季節】 晩秋


青空に 猫も見上げる 鰯雲
(あおぞらに ねこもみあげる いわしぐも)
17617 【季語】 鰯雲 【季節】 三秋



濁り酒

2015年10月07日 | 俳句

それぞれに 独り寝託つ 夜長かな
(それぞれに ひとりねかこつ よながかな)
17604 【季語】 夜長 【季節】 三秋


濁り酒 陶然として 人恋し
(にごりざけ とうぜんとして ひとこいし)
17605 【季語】 濁り酒 【季節】 晩秋


秋澄むや 東の巨人 黒い霧
(あきすむや ひがしのきょじん くろいきり)
17606 【季語】 秋澄む 【季節】 三秋


朝露に 汚れを託し 草を摘む
(あさつゆに よごれをたくし くさをつむ)
17607 【季語】 朝露 【季節】 三秋


稲光 我を救いし 侠の人
(いなびかり われをすくいし きょうのひと)
17608 【季語】 稲光 【季節】 初秋


ノーベル賞 平和の系譜 冬近し
(のーべるしょう へいわのけいふ ふゆちかし)
17609 【季語】 冬近し 【季節】 晩秋




清秋

2015年10月06日 | 俳句

名月や 風雲松が 気に掛かる
(めいげつや かぜくもまつが きにかかる)
17598 【季語】 名月 【季節】 仲秋


春夏冬 商いと読む 暮の秋
(はるなつふゆ あきないとよむ くれのあき)
17599 【季語】 暮の秋 【季節】 晩秋


秋風や 姿勢正して 胸を張り
(あきかぜや しせいただして むねをはり)
17600 【季語】 秋風 【季節】 三秋


窓越しに 雲は流れて 秋の風
(まどごしに くもはながれて あきのかぜ)
17601 【季語】 秋 【季節】 三秋


壁一枚 嫁が咳する 夜半の秋
(かべいちまい よめがせきする よわのあき)
17602 【季語】 夜半の秋 【季節】 三秋


清秋を 探して歩く 明日香道
(せいしゅうを さがしてあるく あすかみち)
17603 【季語】 清秋 【季節】 三秋



秋日和

2015年10月06日 | 俳句

秋日和 退屈の虫 騒ぎだし
(あきびより たいくつのむし さわぎだし)
17593 【季語】 秋日和 【季節】 三秋


ドングリを 預かりて早 九年過ぎ
(どんぐりを あずかりてはや くねんすぎ)
17594 【季語】 団栗 【季節】 晩秋


地に落ちて 道色付くや 薄紅葉
(ちにおちて みちいろづくや うすもみじ)
17595 【季語】 薄紅葉 【季節】 仲秋


一人ぽっち 相手の欲しき 夜長かな
(ひとりぽっち あいてのほしき よながかな)
17596 【季語】 夜長 【季節】 三秋


死に頃は 何時ごろなのか 秋早し
(しにごろは なんじごろなのか あきはやし)
17597 【季語】 秋 【季節】 三秋



新涼

2015年10月04日 | 俳句

微睡の 中での創句 秋深し
(まどろみの なかでのそうく あきふかし)
17580 【季語】 秋深し 【季節】 晩秋


彼岸花 生きてし人の 通り道
(ひがんばな いきてしひとの とおりみち)
17581 【季語】 彼岸花 【季節】 仲秋


生きること 死ぬまで続く 彼岸花
(いきること しぬまでつづく ひがんばな)
17582 【季語】 彼岸花 【季節】 仲秋


柿食めば 金は無くとも 死期はあり
(かきはめば かねはなくとも しきはあり)
17583 【季語】 柿 【季節】 晩秋


窓越しの 雲の流れや 秋の風
(まどこしの くものながれや あきのかぜ)
17584 【季語】 秋 【季節】 三秋


また一人 色なき風の 背中を押す
(またひとり いろなきかぜの せなをおす)
17585 【季語】 色なき風 【季節】 三秋
色なき風=秋の風


白内の 眼にも染み入る 秋の色
(はくないの めにもしみいる あきのいろ)
17586 【季語】 秋 【季節】 三秋


川堰に 秋の音色の 深まりし
(かわせきに あきのねいろの ふかまりし)
17587 【季語】 秋 【季節】 三秋


風騒ぐ 日和よき日の 芒原
(かぜさわぐ ひよりよきひの すすきはら)
17588 【季語】 芒原 【季節】 三秋


忙しなく 忘れし秋に 心無し
(せわしなく わすれしあきに こころなし)
17589 【季語】 秋 【季節】 三秋


柿栗の 渋に効能 皮にあり
(かきくりの しぶにこうのう かわにあり)
17590 【季語】 柿 【季節】 晩秋


政治家の ひとつの証 赤い羽根
(せいじかの ひとつのあかし あかいはね)
17591 【季語】 赤い羽根 【季節】 晩秋


新涼や 暑がり寒がり 袖の丈
(しんりょうや あつがりさむがり そでのたけ)
17592 【季語】 新涼 【季節】 初秋