俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

秋の鴉

2009年08月31日 | 俳句

黒光る 秋の鴉の 睦まじさ
(くろびかる あきのからすの むつまじさ)
10368 【季語】 秋 【季節】 三秋


枯れたれど 見つけて嬉し 合歓の花
(かれたれど みつけてうれし ねむのはな)
10369 【季語】 合歓の花 【季節】 晩夏



秋の風

2009年08月30日 | 俳句

吾子来たる 笑顔溢れて 秋の澄む
(あこきたる えがおあふれて あきのすむ)
10366 【季語】 秋 【季節】 三秋


国会へ 行けない人に 秋の風
(こっかいへ いけないひとに あきのかぜ)
10367 【季語】 秋 【季節】 三秋



竹の春

2009年08月29日 | 俳句

想い出は 去年の旅の 赤とんぼ
(おもいでは きょねんのたびの あかとんぼ)
10360 【季語】 赤とんぼ 【季節】 三秋
赤蜻蛉


ねこじゃらし えのころぐさと 誰が知る
(ねこじゃらし えのころぐさと だれがしる)
10361 【季語】 ねこじゃらし 【季節】 三秋
猫じゃらし=狗尾草(えのころぐさ)


蜩は 選挙の怒号に かき消され
(ひぐらしは せんきょのどごうに かきけされ)
10362 【季語】 蜩 【季節】 初秋


涼しきか 心寒き風 窓に入る
(すずしきか こころさむきかぜ まどにいる)
10363 【季語】 涼し 【季節】 三夏


夕芒 銀から金に 衣替え
(ゆうすすき ぎんからきんに ころもがえ)
10364 【季語】 芒 【季節】 三秋


吾子が来る 吾子がくるとて 竹の春
(あこがくる あこがくるとて たけのはる)
10365 【季語】 竹の春 【季節】 仲秋



秋暑し

2009年08月28日 | 俳句

秋扇 カバンの中の 忘れもの
(あきおうぎ かばんのなかの わすれもの)
10355 【季語】 秋扇 【季節】 初秋


秋告げる ホオズキ市の 懐かしき
(あきつげる ほおずきいちの なつかしき)
10356 【季語】 ホオズキ市 【季節】 晩夏
鬼灯市=酸漿市=ホオズキ市  
博多三大祭のひとつで、秋の訪れとともに筥崎宮の放生会がはじまります。
放生会は生きとし生きるもの生命をいつくしむお祭として千年の昔から続いています。
この祭りにホオズキ市がありました。
http://www.hakata-kasaya.co.jp/hakatagaku/houjouya.html


秋近し 狭き我が家に 虫の声
(あきちかし せまきわがやに むしのこえ)
10357 【季語】 秋近し 【季節】 晩夏


つくづくと 休みの終えて法師蝉
(つくづくとやすみのおえてほうしせみ)
10358 【季語】 法師蝉 【季節】 初秋


秋暑し 選挙カーの がなり声
(あきあつし せんきょかーの がなりごえ)
10359 【季語】 秋暑し 【季節】 初秋



秋の暮

2009年08月27日 | 俳句

物哀し 行合の空 雲低く
(ものがなし ゆきあいのそら くもひくく)
10350 【季語】 行合の空 【季節】 三秋
行合の空=七夕の夜の空


とろろ汁 もひとつ欲しき 麦の飯
(とろろじる もひとつほしき むぎのめし)
10351 【季語】 とろろ汁 【季節】 三秋


山の辺の 風情たっぷり 秋の暮
(やまのべの ふぜいたっぷり あきのくれ)
10352 【季語】 秋の暮 【季節】 三秋


台風も 夏も有ったよな 無いような
(たいふうも なつもあったよな ないような)
10353 【季語】 台風 【季節】 仲秋


今だして 嫁の安心 冷奴
(いまだして よめのあんしん ひややっこ)
10354 【季語】 冷奴 【季節】 三夏



稲の花

2009年08月26日 | 俳句

空蝉に 宿題有るを 思い出す
(うつせみに しゅくだいあるを おもいだす)
10345 【季語】 空蝉 【季節】 晩夏


咲く花は 人知れずして 稲の花
(さくはなは ひとしれずして いねのはな)
10346 【季語】 稲の花 【季節】 三秋


七夕や 晴れのち曇り 我が心
(たなばたや はれのちくもり わがこころ)
10347 【季語】 七夕 【季節】 初秋


妹待てば カーテン揺らす 秋の風
(いもまてば かーてんゆらす あきのかぜ)
10348 【季語】 秋 【季節】 三秋


見えぬ妹 忘れかねつつ 思草
(みえぬいも わすれかねつつ おもいぐさ)
10349 【季語】 思草 【季節】 仲秋



線香花火

2009年08月25日 | 俳句

蜩の 鳴けば哀しく 聞こえけり
(ひぐらしの なけばかなしく きこえけり)
10340 【季語】 蜩 【季節】 初秋


ベランダに 客のありて 虫の声
(べらんだに きゃくのありて むしのこえ)
10341 【季語】 虫 【季節】 三秋


カナカナと 翅は震えて 日も暮れて
(かなかなと はねはふるえて ひもくれて)
10342 【季語】 カナカナ 【季節】 初秋
カナカナ=蜩(ひぐらし)


朝顔は 赤紫に 照らされて
(あさがおは あかむらさきに てらされて)
10343 【季語】 朝顔 【季節】 初秋
朝顔の別名=牽牛花(けんぎゅうか)  ご存知でした?


咲き朽ちて 線香花火 玉の落つ
(さきくちて せんこうはなび たまのおつ)
10344 【季語】 線香花火 【季節】 晩夏



秋の風

2009年08月24日 | 俳句

孫メール カエルの唄が 聞こえ来る
(まごめーる かえるのうたが きこえくる)
10338 【季語】 ー 【季節】 ー


日当たるも 涼しく感ず 秋の風
(ひあたるも すずしくかんず あきのかぜ)
10339 【季語】 秋 【季節】 三秋



夜の秋

2009年08月23日 | 俳句

愛してる 少しも長くも 夜の秋
(あいしてる すこしもながくも よるのあき)
10335 【季語】 秋 【季節】 三秋


ベランダで 別れ告げるや 残る蝉
(べらんだで わかれつげるや のこるせみ)
10336 【季語】 蝉 【季節】 晩夏


無花果の 甘さなつかし 今昔
(いちじくのあまさなつかしいまむかし)
10337 【季語】 無花果 【季節】 晩秋



百日紅

2009年08月22日 | 俳句

線路沿い 咲き乱れたる 百日紅
(せんろぞい さきみだれたる さるすべり)
10328 【季語】 百日紅 【季節】 仲夏


一つより 数で勝負の 百日紅
(ひとつより かずでしょうぶの さるすべり)
10329 【季語】 百日紅 【季節】 仲夏


元気無く 聞こえ居りしか 遠花火
(げんきなく きこえおりしか とおはなび)
10330 【季語】 遠花火 【季節】 初秋


生駒山 近くを見れば 竹の春
(いこまやま ちかくをみれば たけのはる)
10331 【季語】 竹の春 【季節】 仲秋


店頭に 並びし西瓜 値を上げる
(てんとうに ならびしすいか ねをあげる)
10332 【季語】 西瓜 【季節】 初秋


哀しけれ 屋根の瓦も 秋の色
(かなしけれ やねのかわらも あきのいろ)
10333 【季語】 秋 【季節】 三秋


蜩や 寂しさつのる 鳴き音かな
(ひぐらしや さびしさつのる なきねかな)
10334 【季語】 蜩 【季節】 初秋



秋めく

2009年08月21日 | 俳句

秋めくや 風の音深く 色変化
(あきめくや かぜのねふかく いろへんげ)
10326 【季語】 秋めく 【季節】 初秋


いつまでも 仕舞いあたわず 秋扇
(いつまでも しまいあたわず あきおうぎ)
10327 【季語】 秋扇 【季節】 初秋



秋暑し

2009年08月20日 | 俳句

秋電車 テニス部員の 喧し
(あきでんしゃ てにすぶいんの かまびすし)
10318 【季語】 秋 【季節】 三秋


日焼けせし テニス部員の 歯の白さ
(ひやけせし てにすぶいんの はのしろさ)
10319 【季語】 日焼け 【季節】 三夏


眠たさも 一番なりや おらが秋
(ねむたさも いちばんなりや おらがあき)
10320 【季語】 秋 【季節】 三秋


眠たきは 瞼の重さ 後が無し
(ねむたきは まぶたのおもさ あとがなし)
10321 【季語】 ー 【季節】 ー


雲有れど 相も変わらず 秋暑し
(くもあれど あいもかわらず あきあつし)
10322 【季語】 秋 【季節】 三秋


蓼の花 相見し女は 多けれど
(たでのはな あいみしひとは おおけれど)
10323 【季語】 蓼の花 【季節】 初秋


咲く花に 思い託して 女郎花
(さくはなに おもいたくして おみなえし)
10324 【季語】 女郎花 【季節】 初秋


線光の 火玉が示す 散り際を
(せんこうの ひだまがしめす ちりぎわを)
10325 【季語】 線香花火 【季節】 初秋



女郎花

2009年08月19日 | 俳句

『ワシワシはこれが最後と啼くばかり』
(わしわしはこれがさいごとなくばかり)

『蝉止みて塩辛蜻蛉飛びにけり』
(せみやみてしおからとんぼとびにけり)

『七草を知るも知らぬも女郎花』
(ななくさをしるもしらぬもおみなえし)


うろこ雲

2009年08月17日 | 俳句

暑けれど 空一面 うろこ雲
(あつけれど そらいちめん うろこぐも)
10311 【季語】 鱗雲 【季節】 三秋


外出れば 灼熱地獄 秋の空
(そとでれば しゃくねつじごく あきのそら)
10312 【季語】 秋 【季節】 三秋


浴衣着る 孫の重さに 思い馳せ
(ゆかたきる まごのおもさに おもいはせ)
10313 【季語】 浴衣 【季節】 三夏