俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

8/31  夕月夜

2006年08月31日 | 俳句

夕月夜 星と語らう 女ありき
(ゆうづきよ ほしとかたらう ひとありき)
776 【季語】 夕月夜 【季節】 三秋
〔今日で、8月・夏休みも終わりですね。〕


秋の寺 何を哂うか 鬼瓦
(あきのてら なにをわらうか おにがわら)
777 【季語】 秋の寺 【季節】 三秋


赤蜻蛉 行きつ戻りつ じゃれて飛び
(あかとんぼ いきつもどりつ じゃれてとび)
778 【季語】 赤蜻蛉 【季節】 三秋


暮泥む 京の街にも 秋気配
(くれなずむ きょうのまちにも あきけはい)
779 【季語】 秋気配 【季節】 初秋



8/30  秋の風

2006年08月30日 | 俳句

世中は コップの中の 秋の風
(よんなかは こっぷのなかの あきのかぜ)
770 【季語】 秋の風 【季節】 三秋


桔梗花 青筋強き 背筋あり
(ききょうばな あおすじつよき せすじあり)
771 【季語】 桔梗花 【季節】 初秋


秋桜は 色とりどりに 咲くんだね
(こすもすは いろとりどりに さくんだね)
772 【季語】 秋桜 【季節】 仲秋


誰が為に なるのかしらね 鬼灯は
(たがために なるのかしらね ほおずきは)
773 【季語】 鬼灯 【季節】 三秋


花知らぬ 鬼灯の実の あはれとぞ
(はなしらぬ ほおずきのみの あはれとぞ)
774 【季語】 鬼灯 【季節】 三秋


鬼灯は 実を捨ててこそ ギュッと鳴る
(ほおずきは みをすててこそ ぎゅっとなる)
775 【季語】 鬼灯 【季節】 三秋
〔遠い昔、鬼灯を鳴らしたことがある。
その感触がまだ残っている。〕



8/29  生姜

2006年08月29日 | 俳句

侘び寂びも 遠い昔か 生姜なし
(わびさびも とおいむかしか しょうがなし)
764 【季語】 生姜 【季節】 三秋
〔わび・さびの世界。どこに行ったのでしょうかね。〕


月見草 今宵は咲くや 夢乗せて
(つきみそう こよいはさくや ゆめのせて)
765 【季語】 月見草 【季節】 初秋


見渡せば 一足先に 野路の秋
(みわたせば ひとあしさきに のじのあき)
766 【季語】 野路の秋 【季節】 三秋


秋雷や 光とともに 清しさが
(しゅうらいや ひかりとともに すがしさが)
767 【季語】 秋雷 【季節】 初秋


秋雷や 夜空に閃光 とどろかせ
(しゅうらいや よぞらにせんこう とどろかせ)
768 【季語】 秋雷 【季節】 初秋


秋雷や 雨音のみが 残りけり
(しゅうらいや あめおとのみが のこりけり)
769 【季語】 秋雷 【季節】 初秋



8/28  夕焼け

2006年08月28日 | 俳句

夕焼けて 重くて遠き 道をゆく
(ゆうやけて おもくてとおき みちをゆく)
756 【季語】 夕焼け 【季節】 晩夏


初秋や 惑星減りて 冥想す
(はつあきや わくせいへりて めいそうす)
757 【季語】 初秋 【季節】 初秋


秋めいて 明日香散策 まず酒屋
(あきめいて あすかさんさく まずさかや)
758 【季語】 秋めく 【季節】 初秋


願わくは まずは一勝 秋戦
(ねがわくは まずはいっしょう あきいくさ)
759 【季語】 秋戦 【季節】 三秋


何か変 少しずつ違う この秋は
(なにかへん すこしずつちがう このあきは)
760 【季語】 秋 【季節】 三秋


目を閉じて 君待つ我に 秋の風
(めをとじて きみまつわれに あきのかぜ)
761 【季語】 秋 【季節】 三秋


雲白く 空青くして 秋本番
(くもしろく そらあおくして あきほんばん)
762 【季語】 秋 【季節】 三秋


秋の薔薇 色香淡けり 我が好み
(あきのばら いろかあわけり わがこのみ)
763 【季語】 秋の薔薇 【季節】 三秋



8/27  秋遍路

2006年08月27日 | 俳句

作掲句 天国地獄 秋遍路
(さくけいく てんごくじごく あきへんろ)
749 【季語】 秋遍路 【季節】 三秋
〔俳句は難しい。
何度も読み返しているが良く思えたり、悪く思えたり。〕


白桃の 汁滴たりて 舌づつみ
(はくとうの しるしたたりて したづつみ)
750 【季語】 白桃 【季節】 初秋
〔したづつみとしたが、舌鼓 したつづみが正解か。 
 日頃、したづつみと言っているので踏襲した。 
 辞典ではどちらでも良いらしい。〕


天高く 回転寿司も 右廻り
(てんたかく かいてんずしも みぎまわり)
751 【季語】 天高し 【季節】 三秋


キリキリリ 鳴く虫知らず 秋日陰
(きりきりり なくむししらず あきひかげ)
752 【季語】 秋日陰 【季節】 三秋
〔キリキリと聞こえるのだが。  
ご存知の方は、教えていただきたい。〕


茜雲 色は移ろい 時ゆるく
(あかねぐも いろはうつろい ときゆるく)
753 【季語】 茜雲 【季節】 初秋


夕焼けに 染まりし雲に 力こぶ
(ゆうやけに そまりしくもに ちからこぶ)
754 【季語】 夕焼け 【季節】 晩夏
〔入道雲を見ていると、お相撲さんを思い出す。〕


無知よりも 無恥なるを恥ず 無我の秋
(むちよりも むちなるをはず むがのあき)
755 【季語】 秋 【季節】 三秋
〔このブログも、恥の代表かも知れぬが、、。〕



8/26  秋は来ぬ

2006年08月26日 | 俳句

秋来ねど 乙女心を 誰ぞ知ろ
(あききねど おとめごころを だれぞしろ)
740 【季語】 秋来ね 【季節】 三秋


何となく ただ何となく 秋は来ぬ
(なんとなく ただなんとなく あきはきぬ)
741 【季語】 秋は来ぬ 【季節】 三秋


秋の空 機影大きく 音澄みて
(あきのそら きえいおおきく おとすみて)
742 【季語】 秋の空 【季節】 三秋


鰯でも 鯖でもよろし 秋の雲
(いわしでも さばでもよろし あきのくも)
743 【季語】 秋の雲 【季節】 三秋


鰯雲 串刺しにして 焼きませう
(いわしぐも くしざしにして やきませう)
744 【季語】 鰯雲 【季節】 三秋


草の秋 添い寝は誰ぞ 星の下
(くさのあき そいねはだれぞ ほしのもと)
745 【季語】 草の秋 【季節】 初秋


いにしえの 香り漂よう 女郎花
(いにしえの かおりただよう おみなえし)
746 【季語】 女郎花 【季節】 初秋


蕎麦畑 一花ぽつん 彼岸花
(そばばたけ ひとはなぽつん ひがんばな)
747 【季語】 彼岸花 【季節】 仲秋


入道雲 蹲踞の構え 八卦良い
(にゅうどうぐも そんきょのかまえ はっけよい)
748 【季語】 入道雲 【季節】 三夏



8/25  冷素麺

2006年08月25日 | 俳句

からまりし 運命の糸や 冷素麺
(からまりし さだめのいとや ひやそうめん)
732 【季語】 冷素麺 【季節】 三夏


なつかしき 行水の音 色に出り
(なつかしき ぎょうずいのおと いろにでり)
733 【季語】 行水 【季節】 晩夏
〔行水と聞いただけで、和服の美人を思い描きます。
 行き過ぎだって?〕


時流れ 静寂の果て 夕焼け有り
(ときながれ せいじゃくのはて ゆうやけあり)
734 【季語】 夕焼け 【季節】 晩夏


盆過ぎて どんな踊りを 覚えたや
(ぼんすぎて どんなおどりを おぼえたや)
735 【季語】 盆踊り 【季節】 初秋


爽やかや 録音テープの 妹の声
(さわやかや ろくおんてーぷの いものこえ)
736 【季語】 爽やか 【季節】 三秋


我想う 乙女心は 秋心
(われおもう おとめごころは あきごころ)
737 【季語】 秋心 【季節】 三秋


見つけしは あまりに小さき 秋なれど
(みつけしは あまりにちいさき あきなれど)
738 【季語】 秋 【季節】 三秋


北の空 澄めば澄むほど 秋は来ぬ
(きたのそら すめばすむほど あきはきぬ)
739 【季語】 秋は来ぬ 【季節】 三秋



8/24  ふるさと

2006年08月24日 | 俳句

ふるさとの 山河想いて 夏暮れる
(ふるさとの さんがおもいて なつくれる)
724 【季語】 夏暮れる 【季節】 晩夏
〔季節の変わり目は、なぜかふるさとを思い出す。〕


川下り きしむ舟音 夏を追う
(かわくだり きしむふなおと なつをおう)
725 【季語】 夏を追う 【季節】 晩夏
〔川下りと言えば、保津川である。
トロッコ列車、川下り、嵐山、湯豆腐、、、。〕


秋風や カーテンの裾 顔なでる
(あきかぜや かーてんのすそ かおなでる)
726 【季語】 秋風 【季節】 三秋
〔昨日の秋雷以降、風もずいぶんと涼しくなった。〕


秋初め 明日香の風の ひんやりと
(あきはじめ あすかのかぜの ひんやりと)
727 【季語】 秋初め 【季節】 初秋
〔秋と言えば、明日香。色んな秋を楽しもう。〕


秋蛍 飛鳥の川を さめざめと
(あきほたる あすかのかわを さめざめと)
728 【季語】 秋蛍 【季節】 初秋


万葉の 灯りともすや 秋蛍
(まんようの あかりともすや あきほたる)
729 【季語】 秋蛍 【季節】 初秋


万葉は 奈良の明日香の 秋心
(まんようは ならのあすかの あきごころ)
730 【季語】 秋心 【季節】 三秋
〔日本語は不思議だ。秋の心。愁い。〕


万葉に 一楽もとめ 秋の旅
(まんように いちらくもとめ あきのたび)
731 【季語】 秋の旅 【季節】 三秋



8/23  秋雷

2006年08月23日 | 俳句

雨女 今日も連れ来る 秋雷を
(あめのひと きょうもつれくる しゅうらいを)
719 【季語】 秋雷 【季節】 初秋
〔昨日、近畿地方は強い雷にみまわれた。〕


秋雷は 閃光直下 目をば焼く
(しゅうらいは せんこうちょっか めをばやく)
720 【季語】 秋雷 【季節】 初秋


秋雷は 烈しく強く しぶときや
(しゅうらいは はげしくつよく しぶときや)
721 【季語】 秋雷 【季節】 初秋


秋雷や 夏の名残りを 怒り消せ
(しゅうらいや なつのなごりを いかりけせ)
722 【季語】 秋雷 【季節】 初秋


暑き日は 常なる心で くそを付け
(あつきひは つねなるこころで くそをつけ)
723 【季語】 暑き日 【季節】 初秋
〔まだまだ、くそ暑い日が続きそうですね。〕



8/22  朝顔

2006年08月22日 | 俳句

朝顔は 開いて良し 閉じて良し
(あさがおは ひらいてよし とじてよし)
713 【季語】 朝顔 【季節】 初秋


鳳仙花 はじけて飛んで どこへ行く
(ほうせんか はじけてとんで どこへいく)
714 【季語】 鳳仙花 【季節】 初秋


酔芙蓉 真白き肌を ほんのりと
(すいふよう ましろきはだを ほんのりと)
715 【季語】 酔芙蓉 【季節】 初秋


球児らの 夏の甲子園 今終わる
(きゅうじらの なつのこうしえん いまおわる)
716 【季語】 夏の甲子園 【季節】 初秋


秋暑し 高校野球 外様過多
(あきあつし こうこうやきゅう とざまかた)
717 【季語】 秋暑し 【季節】 初秋


武士道や 折りしタオルで 汗をふく
(ぶしどうや おりしたおるで あせをふく)
718 【季語】 汗 【季節】 三夏



8/21  明日香

2006年08月21日 | 俳句

ここあそこ 明日香の秋は 多かりき
(ここあそこ あすかのあきは おおかりき)
710 【季語】 秋 【季節】 三秋


彼岸花 飛鳥のほとり ぽつり咲く
(ひがんばな あすかのほとり ぽつりさく)
711 【季語】 彼岸花 【季節】 仲秋


薄淡き もみじの色の 忍び寄り
(うすあわき もみじのいろの しのびより)
712 【季語】 もみじ 【季節】 初秋



8/20  秋の風

2006年08月20日 | 俳句

秋凉し 汽笛一声 風靡く
(あきすずし きてきいっせい かぜなびく)
707 【季語】 秋凉し 【季節】 三秋
"〔蒸気機関車SLで高校通学していたのは、四十数年前。
 淡い思い出がたくさんある。少しずつ思い出として句に纏めて行きたい。〕"


秋桜や 明日香の宿に 風通る
(こすもすや あすかのやどに かぜとおる)
708 【季語】 秋桜 【季節】 仲秋
〔秋桜と言えば、明日香。万葉公園横。〕


さよさよと 秋桜畑 風ゆらぐ
(さよさよと こすもすばたけ かぜゆらぐ)
709 【季語】 秋桜 【季節】 仲秋



8/19  滝の汗

2006年08月19日 | 俳句

滝の汗 敷布に寝ぐせ 写しけり
(たきのあせ しきふにねぐせ うつしけり)
695 【季語】 滝の汗 【季節】 三夏
〔とにかく暑い。汗びっしょり。〕


秋めくに 朝と昼の間 寝て暮らす
(あきめくに あさとひるのま ねてくらす)
696 【季語】 秋めく 【季節】 初秋
〔季語の朝寝、昼寝は、季節が違う。その中間は。〕


秋暑し ひたすら熱き 昨日今日
(あきあつし ひたすらあつき きのうきょう)
697 【季語】 秋暑し 【季節】 初秋


秋暑し 日毎に募る 年の戀
(あきあつし ひごとにつのる としのこい)
698 【季語】 秋暑し 【季節】 初秋
〔歳とともに、人恋しさが募る。〕


夢の中 光り続けよ 秋蛍
(ゆめのなか ひかりつづけよ あきぼたる)
699 【季語】 秋蛍 【季節】 初秋


掻き氷 カチカチ凍え 食らいけり
(かきこおり かちかちこごえ くらいけり)
700 【季語】 掻き氷 【季節】 三夏
〔今日8/19は俳句の日だそうだ。 
この句で、ブログ載句700句である。〕


涼風は 吹きそで吹かず 首を振る
(すずかぜは ふきそでふかず くびをふる)
701 【季語】 涼風 【季節】 晩夏


秋暑し 笑うしかない この熱さ
(あきあつし わらうしかない このあつさ)
702 【季語】 秋暑し 【季節】 初秋


笑うまい 北をば目指す 台風を
(わらうまい きたをばめざす たいふうを)
703 【季語】 台風 【季節】 仲秋
〔冗談で、北の国を目指せばよいと言ったらそうなった。恐い、恐い。〕


台風の 歩みのろくも 雨しとど
(たいふうの あゆみのろくも あめしとど)
704 【季語】 台風 【季節】 仲秋
"〔小型の台風なのだが、速度は自転車並みで被害甚大。
 はやく、消えて。どっか行って。〕"


しかと降る 雨よりもみじ 欲しきもの
(しかとふる あめよりもみじ ほしきもの)
705 【季語】 もみじ 【季節】 晩秋


欲しきもの 色づくもみじ 妹の声
(ほしきもの いろづくもみじ いものこえ)
706 【季語】 もみじ 【季節】 晩秋




8/18  ワシワシ

2006年08月18日 | 俳句

ワシワシは エイトビートで 鳴きやがる
(わしわしは えいとびーとで なきやがる)
690 【季語】 ワシワシ 【季節】 晩夏


カナカナは ぜんまい仕掛の 生き仏
(かなかなは ぜんまいしかけの いきぼとけ)
691 【季語】 カナカナ 【季節】 初秋


見て居れば 崩れ朽ちゆく 秋の空
(みておれば くずれくちゆく あきのそら)
692 【季語】 秋の空 【季節】 三秋


よくぞ言い 女なにやら 秋の空
(よくぞいい おんななにやら あきのそら)
693 【季語】 秋の空 【季節】 三秋


秋めいて 一人言のみ 飛びかいき
(あきめいて ひとりごとのみ とびかいき)
694 【季語】 秋めく 【季節】 初秋



8/17  明日香道

2006年08月17日 | 俳句

秋立つに 今日はどこいこ 明日香道
(あきたつに きょうはどこいこ あすかみち)
685 【季語】 秋立つ 【季節】 初秋


黄一面 泡立ち草の 明日香道 
(きいちめん あわだちそうの あすかみち)
686 【季語】 泡立草 【季節】 初秋


秋立つに 人生一楽 夢三昧
(あきたつに じんせいいちらく ゆめざんまい)
687 【季語】 秋立つ 【季節】 初秋


大銀河 我が星の横 君が星
(だいぎんが わがほしのよこ きみがほし)
688 【季語】 大銀河 【季節】 初秋


天の川 逢瀬の契り いつ果たそ
(あまのがわ おうせのちぎり いつはたそ)
689 【季語】 天の川 【季節】 初秋