名月や療者放屁に笑いあふ
やはり入院生活だと「中秋の名月」を写真に撮り駄句を詠もうなんて考える余裕がなく「中秋の名月」の日までも忘れていました。病室に担当の看護師さんがその日の最後の看護に現れて、今夜はまん丸な名月ですよ、皆さん此処から良く見えますよと、私共患者を窓辺へ誘ってくれた。私も杖をつきながら窓へより、久しぶりにカメラシャッターの音の感触を楽しんだ。看護師さんのおかげで、名月（９月１２日）は雲ひとつなく透きとうった「中秋の名月」を眺めることが出来た。そこでユーモラスな出来事が発した。三人並んで月を眺めていると同時に誰か二人が二発の屁を発した。臭いこと臭いこと三人で思わず顔を見合わせて大笑いした。名月を眺めながらの放屁とはロマンも何もあったものではない。運動不足の入院生活なのか、それとも同じ食事のせいか、三人とも便秘気味で、下剤を飲んでいた。ゆかいな消灯前の一時だった。