悠々人生

気が多すぎて「時間破産」状態。もっとゆっくりとした人生が目標です。

映画「ディア・ドクター」

2009-08-29 20:51:31 | Weblog
 NHKの「鶴瓶の家族に乾杯」に八千草薫が出演した時、その意外な組み合わせに興味があった。八千草薫さんのイメージと鶴瓶とが結びつかなかった。ところが八千草薫の温かい人柄が出た番組になり、楽しませてくれた。

 その時に、鶴瓶の初めての主演映画に共演した関係と聞いていた。ユーカリが丘でやっと公開になった「ディア・ドクター」を初日に見た。土曜日だが9時40分上映と時間が早すぎるためか客は30人ほどしか入っていない。いつものようにほとんどが中高齢者だ。

 無医村だった農村に赴任した診療所の医師を笑福亭鶴瓶が好演、村人の中に溶け込み信頼を得ている。診察だけではなく健康診断でも家庭訪問をする。また勉強熱心な先生でもあった。これが本来の医者の姿と思わせる。余貴美子の看護師も良い。以前救急救命室に勤めたことの経験が生きて、鶴瓶を助けて患者の命を救う。

 これから見る人のためには書いてよいのかどうか迷うのだが、実は鶴瓶の無資格診療、偽医者であることが露呈してしまう。偽と分かってからの鶴瓶医師に対する村人の心変わりも面白い。神様よりも大事な人、と頼りにしていたのに。

 過疎、高齢化、そのために年収2000万円も払って医師を雇わなくてはならない難しさが良く描かれている。鶴瓶が村人から信頼されている姿を見て、研修に来ていた若い医師(瑛太)がこの過疎地に赴任する気になる。

 八千草薫演じる患者をガンと診断しているが、ガン告知はしない。高齢化社会で期待される医師とは何か、家庭医と患者の関係をも考えさせてくれる。監督は女性で西川美和さん。ラストシーンも面白い。

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