おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

寄ってたかって「前川叩き」の異常

2017年06月27日 | Weblog

午前7時の気温はプラス11度。

きょうもかろうじて二桁気温でござる。

午前2時半ごろ寒くて目が覚めましたが、そのときの外気温はプラス9度。

一桁ですわ。

それでも今朝は青空が広がって、気持ちがよろしいです。

さて、

今朝のNHKニュースによると、「国家戦略特区での獣医学部新設の決定に関わった諮問会議の民間議員らが26日夜、記者会見し、国家戦略特区を活用して規制緩和を推進する重要性を訴えました」そうです。

また「文部科学省の前川前事務次官が『行政がゆがめられた』などと述べたことについて極めて違和感があるとしたうえで、ゆがめられていた行政を国家戦略特区の枠組みで正したと反論しました」と伝えておりました。

なるほど、

「岩盤規制」によって、国民の多くが不利益を被ってきたのなら、「規制緩和」することは、とても重要だとおぢも思う。

「既得権益者」だけが得するシステムでは、間違いなく不公平でもある。

しかし何遍も三遍も当ブログは書いておりますが、獣医学部の岩盤規制を取り払って、国民はどれだけ利益を被るのか?

獣医の需要が、国内に50万人とか100万人も必要なら、そりゃ規制緩和も必要だ。

それなら国家・国民の利益に直結すると思う。

ところがギッチョン現状はというと、ペット産業は高齢化で衰退し、少子高齢化に伴ってペットそのものが減る。

ですから動物病院の獣医さんは足りておるどころか、この先ジャンジャン余る。

その一方、家畜などの獣医さんは、当然のことながら田舎で仕事するわけで、そもそも「なり手」がいない。

獣医学部で学ぶおねーちゃんなんか「牛みたいな大きな動物は苦手」と、どこぞのテレビインタビューで申しておりました。

田舎暮らしを強いられる家畜の獣医さん、そもそもなりたい人が少ないのだ。

ただし、公務員の獣医さんとか研究に携わる獣医さんは確かに不足らしい。

そこについては、以前も書きましたけど、専門家である北大人獣共通感染症リサーチセンターの喜田教授が次のように申しておる。

相対として獣医師は足りてるから、「既存の獣医学部の統合で教育を充実させるべき」

ヤケのヤンパチか、開き直りか知らんけど、安倍総理が申すように、全国に獣医学部つくる必要など、さらさらないのです。

もし獣医の数を増やすために規制緩和したいのなら、真っ先に「全国どこにでも獣医学部をつくる規制緩和」をすればよかった話だ。

文字通りの「規制撤廃」「完全自由化」に突き進めばよかった。

いい悪いは別として「獣医師の完全自由化」なら、それはそれでいい。

獣医の質が下がろうと、就職ができなかろうと、規制緩和するとは、そいういうことだ。

今回は「はじめに加計学園ありき」だから問題なのだ。

京都産業大学の獣医学部を排除して、加計学園だけ設立だというから話がヤヤコシイのだ。

いまさら何言ってんだって話でござる。

話は戻りますけど、

先ほどの諮問会議の民間議員の皆々さま、竹中平蔵さんを筆頭に10人以上がひな壇に並んで前川さん一人をボカスカ攻撃する異常事態だ。

前川さんについては、過日の外国人記者クラブでの記者会見や、その後のTBSとのインタビューを観ても、言語明瞭、理路整然、言うことにはしっかり説得力がある。

「印象操作」に余念のない総理大臣とは雲泥の差ですわ。

その前川さんについて「出会い系バー通い」と報じて世間をあ然とさせたのは大新聞だ。

事務次官とはいえ、現職ならいざ知らず、「前」ですわ。

週刊誌なら報じるかもしらんけど、これまでの新聞ならあり得ない報道じゃ。

政府広報さながら、っていうか、とうとうニッポンの新聞、あの大本営発表に逆戻りしたか? と思う異常事態ですわ。

その一方、これまた不思議なことですが、週刊新潮や文春といった保守系メディアとみられる週刊誌が、ジャーナリズムのあるべき姿であれやこれやを報道し、面目躍如で大活躍。

風前のともしびとなったニッポンにおける「報道の自由」は、かろうじて守られておる印象なのです。

いずれにせよ、民主主義の基本である三権分立も、昨今は風前のともしびに見えてくる。

総理の意向を、公務員もマスコミさえ、こぞって忖度する現状がどこぞに似てると思ったら、あの若き将軍さまの国にクリソツだ。

「警察と軍事」の強化もその国と双子並みですわ。

朝の連ドラ「ひよっこ」のころ、ニッポンは明るく元気でした。

カルト安倍政権の下、いま皆さんはこの国の将来に明るさを感じますか???