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鉄道ビジネスと経済 ④ ー自己資本比率ー

2012年10月14日 16時42分35秒 | 鉄道のよもやま話

今、鉄道は、一つの分岐点にあるようです。

あの震災による電力不足は、鉄道に今後、どのように影響を与えるのでしょうか?
それでなくとも、高速道路の整備と自動車により鉄道の利用が少なくなってきており、最近は航空機の格安価格という問題を抱えています。

それでは、鉄道会社の経営状態は、どうなのでしょうか?

多くの鉄道会社の財務状態で特徴的なのは、自己資本比率が他業種に比べて低いということです。
それでも、大手の鉄道会社は、破たんすることなく経営してゆける理由には、なにがあるのでしょうか?


その自己資本比率とは、どのようなものなのでしょうか?
一般的に20%程度の自己資本比率があれば合格点とされているようです。

資金の調達源には、負債と純資産がありますが、負債は必ずある時期に返済しなくてはならないお金です。
が、純資産は、株主に帰属し、返済義務のない資金です。
自己資本比率は、負債と純資産の合計である資産に占める純資産の割合です

   自己資本比率 = 純資産 ÷ 資産(負債+純資産)    (純資産比率と同じ意味です)

業種別の平均自己資本比率は・・・・
 原油天然ガス鉱業     73.0%
 金属製品製造業       50.3%
 電気機械器具製造業    48.6%
 繊維工業            47.2%
 道路運輸業          37.5%
 民営鉄道業          25.9%
 航空運輸業          10.9%

以上のように、航空運輸よりは上位にありますが、民鉄鉄道業は、20%を越えたところで、業界の中でもそれほど高くありません。

このように自己資本比率が低いのは、多額の設備投資を行う必要があり、銀行などからの借入れや社債の発行額が多く、有利子負債がどうしても多くなる事情があります。

それでもやってゆける強みは、収益が比較的安定しているのは、現金収入が入るということと定期券やICカードなどの先払いで乗車する人が多く、売り上げの回収には困らないという利点があります。

と言っても、問題はないわけではありません。
それについては、後日に書きます。

 






 



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