プラハの人混みはすごかった。
丁度メイデイ前後だったこともあって、町中のオフィスは全部閉まっていて、市街地に存在するのは全て観光客。欧米人の団体観光客をこれほど沢山見たのは初めて。
やはりガイドさんがいて、折りたたみ傘を、広げずに柄だけ伸ばして掲げています。
猛烈な人混みに負けず、今回はちょっと観光しました(同行が男2:女1で、買いもの希望は少数派でしたし)。
プロヴァンスやニースに行ったときは、観光名所というほどのものはなく(あったかもしれないけど)、一方でセンスのいいお店は沢山あり、主に買いもの・市場めぐりをしていましたから、海外で観光は久しぶり。
いや、観光って、お金はかかるし、買い物より疲れるし(情熱不足か)、物質的収穫はないし、結構大変です。
今回、プラハ城のあちこちで入場料をとられて、何で買い物もしていないのにお金がどんどん減って(お店だったら見るだけならタダなのに)、ちょっと悔しい気分でした。まあ世界的名所だし、維持管理にもお金がかかるから仕方がないのですが。
チェコやプラハについての予習はかなりしていったつもりなのですが、予想外だったのが気温。中欧はプロヴァンスよりも曇りがちだろうし、寒いはず。細い街路の入り組んだユダヤ人街とかもあるし、なんといっても旧共産圏だし、きっと陰気な(陰影に富んだ)街だろうな、と(共産圏ということと寒いということは関係ないはずなのに)思いこんでおりました。
あに図らんや、暑いこと暑いこと。まちで長袖なんか着込んでいるのは私ぐらいのものです。
しかも、ウィーンを出るときに、ウィーンより寒いはずと思って暖かめの服しか持ってこなかったし。
Tシャツを買いたくてもメイデイで閉まっているせいか土産物屋でないふつうの店がみつからず。
それでもって、陰影に富んでいるはずのユダヤ人街は、ガイドブックをよく読んだら「旧ユダヤ人街」となっていて、今では旧市街は残っていないのですね。紫外線が強くて乾燥していて、日陰が恋しかったです。
そして暑さの次に苦しめられたのが、石畳。対策としてクッション性のあるインソールを2枚重ね(底全面+かかと)にして準備万端のつもりだったのですが、それでも午後1時くらいになると股関節に疲労が出てきます。ナイキ・エアとかの運動靴にすべきだったのかも・・・。
もしショッピングが出来たとしても、このメイデイの時期、開いていたのはクリスタルグラス屋と琥珀屋とガーネット屋と時代遅れの土産物屋ばかりでした。もっと地元のひとが行くようなキッチン雑貨屋とか、家具屋とか(買わないけど)、みんなの暮らしぶりが想像できるようなお店に行ってみたかったのだけど。
ガラスも琥珀もガーネットも、商品がびっしり並んでいて、ウィンドウディスプレイのセンスとかを発揮する余地はない感じでした。フランスだと、売っているものはたいしたことなくても、ショーウィンドウの前で立ち止まってしまう位すてきなお店が沢山あるけれど、プラハでは数で勝負、という感じ。
あまりに商品が多すぎで、なんとなく買う気を殺がれてしまいました。 欲しいものを絞り込み、値段を比較してじっくり見ればよかったかな、と後になって考えますが、何しろ暑くて足腰が疲れて、買いものどころではなかった・・・。
(これはもしや夫の作戦勝ちということ???)
私の両親が30年ほど前にプラハに行ったときは、街の目抜き通りだというのにがらんとしていて、農機具の店とかしかないような感じだったそうです。
そして人々の顔が暗かったとか。そのころチェコはソ連の影響下にあって、言論統制とか思想弾圧とかが厳しかった頃ではないかと思います。
イヴァン・クリーマというチェコ人作家の小説(『僕の陽気な朝』)に、(その時代)イデオロギーと関係ないものが読みたくて「愛犬の友」という雑誌を買ったら、そこにまで、”某国では同士革命政府が勝利を収めた”、とかいう共産主義万歳記事が載っていて目を疑った、というようなことが書いてありました。
文化人が職を追われて、窓ふきなどの日雇い労働に近いことをするしかなかった時代だそうです。
●旧市街広場のひとごみ 正面がティーン聖母教会、左下に見えるのがヤン・フス像 | |
●旧市街広場とティーン聖母教会 観光客しかいません。
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●旧市街広場と聖ミクラーシュ教会 | |
●旧市庁舎の天文時計 毎正時になるとひとがぎっしり | |
●旧市庁舎時計塔の旧市街広場側 | |
●火薬塔 左手にくっついているのは市民会館 | |
●カレル橋 アメ横並に人でいっぱい。両脇に手作り品を売る店や、演奏家が並びます。 小柄で細いおばあさんの歌(聖歌かな)がすばらしかった。 | |
●プラハ城からの景色 | |
●プラハ城 | |
●プラハ城内 ツアーガイドに説明してもらうと、楽しさも倍増するのだろうなあ。 でも、このとき私はもう足腰が痛くてへばっておりました | |
●プラハ城内 人でいっぱい |
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