採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

イタリアの赤にんにく  Aglio Rosso Di Nubia / Sulmona

2014-10-06 | +野菜

お友達から、イタリアのニンニクを頂きました(Aさん、ありがとうございました!!)。

イタリアでは「赤ニンニク Aglio Rosso」がよいものとされているようですが、赤ニンニクにもいろいろあるようです。
今回頂いたのは、この2種類の赤ニンニク。
 

Italian_garlic

左はアブルッツォ州スルモナのもの。右はシチリアのヌビアという所のもの。
横からの写真を取りわすれたのが悔やまれますが、スルモナは、日本ではあまり見ない、扁平な形状で、大きめ。赤紫色の縞々があるように見えます。
ヌビアのものはコロンとまるっこい形で、大きさは小さめ。一番外側の皮は白っぽいですが、剥いていくに従って皮に赤紫色が混ざっていくような感じ。
 

Italian_garlic

ちなみに、アブルッツォ州のスルモナは、左の地図のバルーンのところ。ヌビアは、赤いドットがある、シチリア島の西端付近です。

Italian_garlic

外皮を全部剥いてみました。
これはびっくり! 全然違います!
鱗片を包む皮は、スルモナのものはごく薄いピンク系ベージュ色、鱗片は二重にぐるりと生えているようで、数が多めです。

ヌビアのものは、鱗片を包む革が赤紫色の刷毛目状。花茎の周囲にぐるりと一重に鱗片が生えています。 

Italian_garlic

ちなみにニンニクの鱗片の着生には色々なタイプがあります。
最低2層からそれ以上と各種あるようですが、層が多くなるほど鱗片数が多く(各鱗片のサイズは小さく)なります。
青森の六片ニンニクは、この図右上の仲間です。花茎の周りを一周にとりまいているように見えますが、2層です。

これと見比べると、スルモナは3層で、ヌビアは2層かな?

(出典:ニンニクの品種の特性と分類,石橋祐二ほか(1987),長崎総農林試研報(農業部門)15:95~111
 

Italian_garlic

鱗片の数を数えてみると、スルモナは約20片。
ヌビアは約14片。

花茎は、ガッチリ固くて真っ直ぐな日本の福地タイプとは異なり、どちらもほっそりして柔らかめ、ぐねぐねしています。
花茎のままでも三つ編みが出来るようです。
(実際、編んで販売されることが多いとか)
 

Italian_garlic

スルモナの方にはこんな小さな鱗片も。


どちらも、一部を残して植えてみました。
うまく育つといいなな・・・。

今度試食してそれもまた記事にしたいと思います。 


 

■参考情報
(1)スルモナの赤ニンニク Aglio Rosso di Sulmona で画像検索

(2)ヌビアの赤ニンニク Aglio Rosso Di Nubia で画像検索

(3)ニンニクの品種の特性と分類,石橋祐二ほか(1987),長崎総農林試研報(農業部門)15:95~111
 http://www.n-nourin.jp/nougi/theme/research_report/PDF/15-6.pdf

(4)アブルッツォの赤ニンニクについて(英語)
アブルッツォ州の料理、食べ物、レジャーなどを紹介した雑誌のようなwebサイト。
行く予定がなくてもレシピページの写真だけでも楽しめそう。

(5)アブルッツォのにんにくを編んでいる風景


(6)アブルッツォの赤ニンニク(日本語ブログ)


(7)シチリア・ヌビアの赤ニンニク(シチリア食通信)(日本語)

(8)輸入種苗会社ナチュラルハーベストのニンニク販売ページ
(ナチュラルハーベスト 種ニンニク で検索して下さい)
フランス産赤・白、イタリア産赤、白の4種類があります。
今回のヌビアが、イタリア産赤に近い気がします。 

(9)ヌビアのニンニクを、編んで販売しているサイト (イタリア語。写真あり)
伝統的な100個組(!)のほかにも、3個4個5個6個、など、少量版も作っているようです。大変だ・・。

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