沖縄での一人暮らし

延べ8年間、沖縄で一人暮らしをしました。歴史・自然・文化を伝えます。

テンペスト(琉球のお菓子)

2010-12-23 | 琉球・首里城

池永永一さんのテンペストは首里城を舞台にした小説ですが、聞いたこともない琉球のお菓子が登場します(第3話)。

主人公の親友の真美那が得意とする「千寿米羔(せんじゅこう)」。

「一口サイズの円筒形の上面に三色スミレのような花弁が載せる、見るからに野花を摘んだような菓子の花籠」と、本では表現されています。

上の写真は、食文化専門家の安次富順子さんが往時の作り方で再現したものです。とてもかわいらしいお菓子ですね。

真美那は、隠し味として夏ミカンの皮を入れたのが好評で、那覇港に上陸したペリー提督や初恋の人、孫 寧温(そん ねいおん)をこのお菓子でもてなしています。

残念ながらどんな味だったか、忘れてしまいましたが、美味しかったと思います。

 

次は、「大鶏餃(たいちーちゃお)」。

真美那が絶品だと主人公に勧めたもの。

胡麻あんを、ラードに小麦粉を混ぜた皮で包んだ揚げ菓子です。香りがあり、美味しかったことを覚えています。

脂っこいのは苦手と主人公が断ったら、代わりに勧められたのが蒸し菓子の「ちいるんこう」。

これは現在でも市販されていて、パウンドケーキのような味だったと思います。

こちらが、「薫餅(くんぺん)」。

美味しいお菓子ですが、主人公は王妃から賜った泥入りの薫餅を、こともなげに食べています。

これも市販されています。 

 

琉球のお菓子というと、ちんすこう、花ぼうる、松風(まちかじ)、りとうへん等が有名ですが、テンペストには聞きなれないお菓子が出てきます。

縁があって、琉球のお菓子を再現した場に居合わせることができて幸運でした。

試食したい方は、首里城の南殿から書院に入ってすぐ右手に鎖之間(さすのま=琉球王子の部屋)で、300円で4種類の琉球お菓子とサンピン茶を美味しくいただけます。

静かな茶室でお茶菓子をいかがでしょうか。

*****テンペスト関係記事一覧*****

テンペスト(げらゑの間ー暗シン御門)

テンペスト(日経新聞)

テンペスト最終回(永遠の太陽)

テンペスト(西のアザナ 寧恩の巧みな外交)

テンペスト(おせんみこちゃ)

テンペスト(寧温発見!)

テンペスト(京の内)

テンペスト(暗シン御門)

テンペスト(首里城の復元計画)

テンペスト(多嘉良)

テンペスト(三重城:ミーグスク)

テンペスト(琉球のお菓子)

テンペスト2夏雲、3秋雨、4冬虹(池上永一)

テンペスト1ー春雷(池上永一)

BS時代劇テンペスト



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown ()
2010-12-27 09:46:15
琉球のお菓子、可愛いですね☆
再現と書かれているお菓子に興味ありです。
300円で4種類のお菓子食べれるなんて
すごく安いてビックリですよ~
茶室で、ゆっくり舌鼓したいで~す♪
返信する
杏さんへ   (forever-green )
2010-12-29 16:59:17
かわいいですよね。
古文書に書かれた方法で再現されたようです。
お菓子も芸術で、文化で、おもてなしに欠かせないものですね。

首里城に行かれたら、ぜひ鎖之間でお立ち寄りくださいね。
返信する

コメントを投稿