いよいよ太古から変わらぬ密林が広がる西表島にやって来ました。まずは島の東側にある仲間川を船でさかのぼります。
本土ならこれは洪水の光景ですよね。でもマングローブにとってはこれが最適の環境です。ちなみにマングローブとは水位の満ち引きがある汽水域(淡水と海水が入り混じる河口付近)に適応した樹木の総称で、オヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギ、ヒルギダマシ、サキシマスオウノキなどが含まれます。これは秋になって葉の色が変わる樹木を「モミジ」とまとめて呼ぶようなものでしょう。
近くで見るとこんな感じです。これはタコ足みたいな根が特徴的なヤエヤマヒルギだったかな。
ほぼ垂直に水中に立っているつっかい棒みたいなのは、枝ではなく一種の根だそうです。
これは板みたいな根が珍しいサキシマスオウノキの大木。わかっている中では日本最大で、樹齢は推定400年です。
仲間川クルーズでお世話になった船です。手前の日焼けした人は琉球大学西表研究所の馬場教授。エコ体験ツアーの指導者であり、ざっくばらんでわかりやすい話し振りで子供たちから慕われる「マングローブ博士」です。
ひととおりマングローブの勉強をした後は、前良(まいら)川でのカヌー体験が待っています。世話をしてくれるのは現地を知り尽くしたツアーガイドのCrossRiverさん。こんな大自然の中でカヌーに乗れるなんてわくわくします。でもいきなり操縦できるものでしょうか?
息子は全然心配していないようですね。
パドルを持ってみるとなかなか凛々しいですね。さまになっています。
最初は1人で乗るとか、友達と乗るとか言ってた息子ですが、無難な選択としてパパと2人で乗ることになりました。子供同士で2人乗りしたカヌーもありましたが、ほとんど前に進んでいなかったようなので、これは妥当な選択でした。
幸いなことに、乗っているうちに何とか動かせるようになりました。樹脂製のカヌーは軽いし、パドルも扱いやすいので、着座位置の低いカヌーは舟を漕いでいると言うよりは泳いでいるよな感じで前に進みます。初めてでこれだけ自由に動かせるとは思いませんでした。やっぱり舟は小さい方が面白いですね。
パパは頑張って漕いだので手に豆を作ってしまいました。初めてにしては速いと誉められたので、これは勲章です。クロールで泳げる人なら、同じ感覚で水を引き寄せればいいのですぐに慣れると思いますよ。