いーなごや極楽日記

極楽(名古屋市名東区)に住みながら、当分悟りの開けそうにない一家の毎日を綴ります。
専門である病理学の啓蒙活動も。

排気のきれいな掃除機

2008年06月06日 | 比べてみよう
 先日の毎日新聞に概要がありましたが、東京都生活文化スポーツ局消費生活部生活安全課(長いですね)によると、掃除機の排気には微粒子が多数含まれており、アレルギーや呼吸器疾患の原因となり得るため、掃除の際には十分な換気が望ましい、という調査結果(pdf参照)が出ています。調査はJIS(日本工業規格)に則った科学的なもので、この10年ほど民間で「日本の掃除機の排気は汚い」という調査があったことを裏書しています。

 私は長らく「日本の家電は世界一」という信仰を持っていたため、今まで使っていた安物の掃除機も、たいして考えずに値段だけで選んだものでした。紙パック、サイクロンと構造が大きく変わる中で、排気性能がたいして改善されていないことには遅まきながら本当に驚いています。ダイソンが「吸引力が変わらない」サイクロン掃除機で日本メーカーに打撃を与えてから、各メーカーとも十分に対応しているものと錯覚していました。掃除機を開けてみると何段ものフィルターが装備されていますし、この数年では目の細かいHEPAフィルターなどを採用している機種が多いはずなのに、なぜ微粒子が集じんできないのでしょうか。

 調べてみると、一般家庭で評価されやすい吸引力を優先するため、せっかくのフィルターをバイパスさせている機種が多いようだ、などと記載がありました。一般消費者が各メーカーの掃除機を調査する機会はありませんが、東京都や生活環境研究所の報告を見ると、そうとしか思えない排気の汚い掃除機が大半ではありませんか。

 それでも東京都の調査を見ると、ようやく本当に微粒子を捕捉できる家庭用掃除機ができたようです。報告で機種は隠してあるのですが、最後の方にヒントがあり、すぐにわかってしまいます。紙パック方式で微粒子をほとんど排気に出さない機種が2つありますが、1つは外国製と書いてあり、生活環境研究所でも評価が高い北欧の雄、エレクトロラックスの「オキシジェン」シリーズ。もう1つが日立が同社のクリーンルーム用掃除機の原理を導入して微粒子対策を徹底したCV-PK500と思われます。

 前置きが長くなりましたが、ビックカメラ.comから配送されたばかりの新鋭機、日立CV-PL800の勇姿(すぐ下のCV-PL700との差は主に付属品なので、本体のカラー以外は同じですが)です。これは東京都の調査にあったCV-PK500の後継機種であり、その性能には大いに期待しています。極楽家の家族はみんなアレルギーや鼻炎で悩んでいますからね。空気清浄機は入れたし、エアコンはお掃除ロボットに替えたし、後は掃除機しか思い付きません!

 新しい物の好きな極楽息子(小)が早速飛びついて来ました。少なくともこの子には受けがいいようです。値段は古い掃除機の3倍以上しましたから、しっかり働いてもらうことにします。

 掃除機に直接の関係はありませんが、ダビング10などの著作権問題で著作権者とタフな交渉を続けている機器メーカー団体、JEITAの庄山会長(情報通信審議会の会長でもある)は日立製作所の会長でいらっしゃいます。政策決定の場に消費者や小売店の声がほとんど反映されない著作権問題の現状では、メーカーこそ消費者の代弁者であります。消費者は文化庁と著作権者(あるいは著作権ビジネス)の「何でもいいからカネよこせ!」式の横暴に憤っています。今度という今度は将来に禍根を残すような安易な妥協をせず、多くの国民がコンテンツを適正に利用できる制度に向けて努力して頂きたいと思います。

 デジタルテレビやレコーダーは今の不自由さでは買えないけど、とりあえず掃除機買いましたから頑張って下さいよ、庄山さん!
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